二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン エイリア学園ウィンドレス ( No.83 )
- 日時: 2011/09/10 12:52
- 名前: アラン (ID: zGIWZsqg)
「というかさ、雷門に会ってどうすんのさ」
「あぁ? とりあえず実力でも見てやればいいんじゃねぇの? それで仲間になって、まぁ様子見? もし邪魔だと判断したなら潰す」
ソフトクリームが溶け、コーンから垂れるのを舌で阻止しつつ、ウィンディーはふーんと、鼻で返事する。
「でもそんなに簡単に入れるのかな?」
「だからそれはテストでもしてもらえばいいだろ? 俺らの実力見せたら一発だ」
最後に残ったコーンを頬張り、バーンは包み紙をクシャクシャに丸めた。
「実力うんぬんじゃなくて、瞳子姉さんが難関でしょ?」
ウィンディーの鋭い指摘に、バーンはうっと肩をすくめる。
「ま、まぁ、そこは姉さんが空気を読んでくれるのを期待してさ……」
「父さんの計画を阻止してる時点で、十分空気読んでないけどね」
「と、とりあえずだな、炎のストライカーでも名乗って、話しかければいいんだよ!」
「君だけだからね、炎のストライカーは。私は関係ないからね」
「お前は俺の幼馴染って事で!」
その一言を聞いて、不意にウィンディーは表情を和らげた。
「幼馴染っていい響きだね」
「え? あ、あぁ、まぁそうだな」
突然の発言に付いていけなかったのか、バーンの返事は少し歯切れが悪い。
自分とバーンは幼馴染だ。正確に言えば、自分とラルズとバーンとヒートの四人は幼馴染。園では全員が同じ小学校に入るわけにはいかないから、他区に数人ずつ振り分けられる。自分たちは同じ小学校だったのだ。
「よくいじめられて、バーンに助けてもらったけなぁ」
「お前は弱虫だったからな。まさかこんなやつが、家族になるなんて」
「まぁね。私もまさかガキ大将君が兄弟になるとは思わなかったよ」
ウィンディーは園に入る前から、バーンたちとは同じ学校に通っており、その途中からお日様園に来たから、ある意味バーンたちとは正真正銘の幼馴染だ。
「ふぁ、ふて!(あ、みて!)」
「お前、飲み込んでからしゃべれよ」
最後の一口を頬張りながら、ウィンディーが前方を指差す。あきれたかのように顔をしかめながらも、バーンはそちらへ視線を向けた。
海岸際の水着姿の人々に混じる黄色と青のユニフォームは、青い空の下で、一際目立っていた。
雷門中だ。