二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 十五頁 —傲慢— ( No.57 )
- 日時: 2011/10/23 19:43
- 名前: 蓮華 (ID: 8cMqndJ6)
- 参照: 生は問いで、死は答えである。
木の上、月を眺めあの童話に出てきた猫の様にニタリと笑う少女。
次の瞬間シュンッと消え、木の枝から木の枝を次々と移動していった。
「あっそびましょ♪」
その頃、エクソシスト一行は。
「キリがないっ・・・!」
「ユウ、共同作業だねv」
「お前から斬ってやる。」
「二人とも喧嘩しないの!!」
「アクマを壊して下さい!」
「そうさ!!」
「林檎が食べられたぁぁ!!」
「エクソシストって面白いねェ」
「「「「「「「「!!?」」」」」」」」
枝に座り尻尾を垂らしアクマと自分達の戦いを傍観していたらしい少女。
タンッ、と着地してニッコリ笑って、そして突然におぞましい表情をみせた。
「キミ達には掌で踊っててもらうね。」
そして手先を滑らかに動かして、クンッと何かを引っ張る様な動作を見せた。
俺は何も感じなかったが、周りの皆が一切動かない。
それどころか、イノセンスの発動すら解いている。
皆の間を悠々と通り、猫耳と尻尾付きの少女は俺に近付いてきた。
「貴女が、“ジェミニ”?」
「・・・!?何故、その名を・・・。」
「探したよ、ずっと。」
「君、は・・・?」
「貴女から生まれた、“大罪”クオリ。」
動かなかったアリス・澪の肩が微かに動いた様に、見えた。
「貴女は“原罪”貴女が死ねば私達も死ぬ。だから護り、止める。」
そして少女はクルリと踵を返し、何かを操る様な動作を見せた。
途端、皆が向かい合う。イノセンスも発動している。
お互いを傷付け合い、皆が血を流す。間に入っても、止められない。
「頭の固いエクソシスト達。さぁ、ショーは始まったばかりなのよ?」
「やめろッ!!」
パァンッ
此方へ向いた、クオリの顔。無表情でまるで人形。
ツ、とその頬を伝う血が顎からポタリ、と落ちた瞬間、誰かが動いた。
俺を覆う影と白いマント、仮面、剣。
「アレン!?」
「安央衣は、エクソシストです。」
「違うわ“十四番目”。君より強大で、儚い力がその人にはあるの。」
——————“ジェミニ”には、ね。