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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: オーガを超すチーム ( No.20 )
- 日時: 2011/07/26 15:21
- 名前: 成神 瑠希亜 ◆NXZpXjw7ys (ID: rCT1hmto)
- 参照: http://uranai.nosv.org/u.php/list/pureceececce/
「弱虫」
オーガと別れてすぐ、私は寮に戻った。
私の個室は1人部屋であるため、誰も入ってこない。
.
バタン・・・
ドアを閉め、電気を点けずにソファにもたれた。
そして何も考えずに、上を向いた。
するとなぜだろう。
「・・・ぁ・・・」
自然と目から、大粒の涙が私の頬を伝い、首元まで流れ落ちた。
別に寂しくなんかない。
辛くなんかない。
怖くなんかない。
嫌なわけじゃない。
・・・なぜだ。
一向に涙がとまる気配がない。
刹那、声を殺して泣いていた。
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電気も点いていない、暗い部屋。
その中で1人声を殺してなく私。
・・・惨めだな。
.
『おい、ネオン。おい』
腕につけていたセンサーから、リンネの声がした。
「・・・何か用か」
それに私は冷たく応答し、ディスプレイを点灯させた。
『お前、本当にあんな処罰で良いのか?』
ディスプレイに映るリンネの表情は、怖いほどニヤけていた。
いや、笑っていたんだ。
「・・・別に私は構わないが。それより、何の用だ」
『あぁいや別に。それだけ言いに』
「・・・さっさと失せろ」
『ハッ・・・!!よく言うなぁ。お前、処罰の日、覚えとけよ』
「知ったことか」
『自業自得。オーガの味方した罪は重いんだよ!!』
それだけ言って、リンネはディスプレイの電源をおとした。
「クソッ・・・」
奥歯をかみ締め、握り拳をつくった。
血がにじむほどに、力強く。
.
私の両手からは、赤い液体が流れ落ちていた。
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