二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 偵察者〜オーガ〜 ( No.33 )
- 日時: 2011/08/04 22:24
- 名前: 成神 瑠希亜 ◆NXZpXjw7ys (ID: bVlGyEWK)
- 参照: http://uranai.nosv.org/u.php/list/pureceececce/
PART 9*+。・勝てる気がしない・。+*
翌朝。
グミは女子寮の一番奥の部屋であった。
無駄に広いその部屋は、グミにとっては安心できる唯一の場所だった。
「…そういえば今日は…」
ふと昨日のことを思い出した。
ヒビキ提督に言われた衝撃の言葉。
自分は勝てるのだろうか。
そう想うしかなかった。
教室に入ってすぐ、野次馬であろう者達がグミを囲った。
「お前、すげーつえぇんだな!!」
「昨日ミストレとの勝負に余裕で勝ってたよな!!」
「今日はバダップと勝負だろ!?俺絶対見に行くからな!!」
グミは何一つ応じなかった。
目をとじたまま、透視能力だけで野次馬達を通り抜けた。
そして席に着き、バダップとグミの間に気まずい雰囲気が流れる。
しばしの沈黙が続いた。
バダップはグミの実力がどれほどなのか、詳細を端から端までみていた。
提督や議員達までもが見るこの勝負。
負けるわけにはいかないと想う思いが、イッいっそうに増す。
.
.
そして放課後。
グミは、今まで出1番短く感じた授業時間だった。
グミとバダップが競技場に現れる前に、既に競技場は野次馬や拝見者などで埋め尽くされていた。
観客席には勿論、あふれ出すほどの人混みだった。
軍服姿で現れたバダップ。
制服姿で現れたグミ。
ヒビキ提督によって、競技用の服が転送された。
黒のタンクトップに、膝までの短パンに、シューズという、動きやすさ抜群の格好になった。
「バダップ、グーミリア。よく聞け。プレッシャーを感じながら戦うのだぞ。武器を使うことは一切禁止だ。肉弾戦での勝負だ」
耳につけていた通信機でヒビキ提督の話をきいた2人は、同時に「了解」と答えた。
通信機を切った瞬間。
2人の間に異様な空気が流れた。
グミもバダップも額に冷や汗をかいている。
緊張とプレッシャーに押し潰されそうにもなりながら、肉弾戦の勝負が始まった。