二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 偵察者〜オーガ〜 ( No.36 )
- 日時: 2011/08/05 18:23
- 名前: 成神 瑠希亜@オーガ ◆H8fu4x3fYY (ID: IZus4UZf)
- 参照: http://uranai.nosv.org/u.php/novel/korabodaze/
PART 10*+。・肉弾戦・。+*
「こりゃどっちが勝っても可笑しくねぇな・・・」
「フンッ・・・別にまだ負けを認めたくないんだけど、確かにそうかもね」
エスカバとミストレは、観客席のところから、身を乗り出して拝見していた。
ミストレの後ろには、親衛隊の集団がつき物であるのは、言うまでも無い。
「お前・・・まだ言ってんの??いい加減負けを認めろ。うっとーしいったらありゃしねぇ」
「オレはどんなことでも1番じゃなきゃ気がすまないの」
.
グミとバダップの間に緊張と不安がはしった。
そして、ヒビキ提督からの合図が出た。
「・・・始めろ」
低く野太い声が、グミとバダップの通信機から聴こえた。
その瞬間と同時に、バダップがグミに迫った。
「っ!!」
その速さにグミはギリギリまで気づかなかった。
かろうじて片手でバダップの拳を止めたが、その力と迫力に負けそうになる。
バダップが瞬きをした一瞬をつき、グミは横に転がり出た。
それを生かし、バダップが左足をグミの背中目掛けて突き出した。
グミは瞬く間に攻撃を避け、その場に立った。
荒れた息を整える暇なく、バダップが左足を出し、グミの腹に蹴りを入れた。
グミは背中から勢いよく壁へと激突した。
その衝撃で、壁は一部崩壊した。
壁でへなっていたグミに容赦なくバダップが攻撃を仕掛ける。
避けてばかりでは何も始まらないと想ったグミが、バダップに攻撃をした。
互角な肉弾戦。
どちらかがギブアップするまでには、時間がかかりそうなこの勝負。
展開がよめる者など居ない、壮絶な肉弾戦となった。
「す・・・すげぇ。互角だ・・・」
エスカバが無意識に呟いた。
ミストレもこの肉弾戦に目を奪われていて、出す言葉もなかった。
「ッ・・・ハァ・・・ハァッ・・・」
両者共に最初に居た位置で息を整える。
「・・・これは見物だな。いい展開になってきた」
ヒビキ提督の声が響いた。
「いつになったら・・・終わるんだ・・・ッ・・・クソッ・・・!!ハァ・・・」
グミが言った。
これにバダップは、首筋に流れ出た汗を拭いながら、答えた。
「・・・俺はグーミリアが倒れるまで・・・引く気はない・・・!!」
それと同時にバダップはグミに迫り、蹴りを入れようとした。
その足をグミは片手で止めたが、あまりの力に手が震えた。
血管が浮き出るほどの力で、バダップの蹴りを止めたのだった。
「ッ・・・なんて力だっ・・・!!」
最初のバダップの攻撃を受けた衝撃で傷口から滲み出た血が、バダップの足を押さえているグミの手を伝って、バダップの足に滴り落ちた。
「っ・・・!!」
バダップは掴まれていた足を振り払い、後ろへ下がった。
グミの態度が変わったのを感じ、あえてした行動だった。
「私も避けてばかりでは気がすまない・・・。私のペースでいかせてもらう」
乱れた息を正常に戻し、バダップに言い放った。
それにバダップは真っ直ぐ、目で答えた。
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