二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 55章 イリスvsミキ 参 ( No.107 )
- 日時: 2011/08/11 08:38
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「止めだフローゼル、氷の牙!」
フローゼルは氷結させた牙を伸ばし、サーナイトに突き刺す。
するとサーナイトの体は凍りついていき、やがて完全に氷結する。
「サーナイト!」
その後サーナイトを覆っていた氷は砕け散り、サーナイトはその場に崩れ落ちる。戦闘不能だ。
「ありがとうサーナイト、戻って」
ミキはサーナイトをボールに戻す。これでイリスとミキの手持ちは互いに二体、イーブンだ。
「それでは次はこのポケモンです。出て来て、ハンタマ!」
ミキの三番手はオコジョのような顔、ひょろ長い黒い何かが出ていて、振袖のある武道着を着たポケモン、ハンタマだ。
「半霊ポケモンのハンタマ、ゴースト・格闘タイプか。だったらファイターショックは使えないな。フローゼル、アクアジェット!」
フローゼルは激しい水流を身に纏い、ハンタマとの距離を縮めるために超高速で突っ込んでいく。
「迎え撃つよハンタマ、シャドーパンチ!」
ハンタマは拳に影を纏わせ、フローゼルが突っ込んでくるのに合わせて拳を振り抜く。
ハンタマとフローゼルはしばし競り合ったが、最後に押し負けたのはフローゼルだった。
「フローゼルが押し負けるとは、なんて攻撃力だ……フローゼル、もう一度アクアジェット!」
フローゼルは水流を身に纏い、今度は変則的な軌道でハンタマに突撃する。
「よしっ、そのままツヴァイテールだ!」
フローゼルはアクアジェットを喰らって仰け反ったハンタマに、硬化させた二又の尾を叩きつけようとするが
「ハンタマ、シャドーパンチ!」
ハンタマは小さく影を纏わせた拳を突き出し、影の拳をロケットパンチのように撃ち出す。その影の拳の威力は大した事なかったが、フローゼルの体勢を崩すのには十分だった。
「氷柱パンチ!」
素早く立ち直ったハンタマは、体勢が崩れたフローゼルの腹部に氷柱のように冷たく鋭い拳を突き刺すように叩き込む。効果はいまひとつだが、かなりの威力だ。
「くっ、氷の牙!」
「かわして回し蹴り!」
フローゼルは反撃にと氷結させた牙を伸ばして攻撃するが、ハンタマは軽やかな動きでその牙をかわし、フローゼルの脇腹に強烈な回し蹴りを叩き込む。
「続けてシャドーパンチ!」
さらにハンタマは影を纏わせた拳でフローゼルを殴りつけ、吹っ飛ばす。
「ぐっ、フローゼル、まだいけるぞ。アクアジェットだ!」
フローゼルは激しい水流を身に纏い、超高速でハンタマに向かって突撃する。
「氷柱パンチで迎え撃って!」
ハンタマはそれに対し、氷柱のような拳でフローゼルを迎え撃つ。するとフローゼルが身に纏う水流は、次第に氷結していく。
「フローゼル、急いでアクアジェットを解くんだ!」
このまま氷漬けにされたはいけないので、フローゼルはアクアジェットを解いて、地面に降り立つ。
「そこだよハンタマ、回し蹴り!」
ハンタマはフローゼルが地に足を着けた瞬間を見計らい、強烈な回し蹴りを繰り出す。
「耐えろフローゼル!氷の牙!」
フローゼルはハンタマの強力な回し蹴りを根性で耐え切り、氷結させた牙を伸ばしてハンタマに突き刺す。
「ハンタマが怯んだ今がチャンスだ!フローゼル、ツヴァイテール!」
氷の牙の追加効果でハンタマが怯んでいる隙にフローゼルは二又の尾を硬化させ、ハンタマに叩きつける。ハンタマは耐久力はさほど高くないので、かなり効いているだろう。
「反撃するよハンタマ、カウンター!」
ハンタマは拳に先ほど受けたダメージ分の力を二倍にして込め、フローゼルの顎へとアッパーをするように拳を繰り出す。
「フローゼル!」
フローゼルのツヴァイテールが直撃したダメージの二倍、フローゼルは喰らった。まだなんとか戦闘不能にはなっていないものの、かなりやばい状態ではあるだろう。
「追い討ちです。ハンタマ、シャドーパンチ!」
さらにハンタマは影の拳をロケットパンチのように撃ち出し、フローゼルに追撃をかける。
「くぅ、フローゼル、アクアジェット!」
フローゼルは激しい水流を身に纏い、ハンタマに向かって突撃する。いつもならここでファイターショックを放つところだが、相手はゴーストタイプも持つハンタマ、格闘技は効かないので遠距離からの攻撃が出来ないのだ。
(遠距離攻撃が出来ないだけでこんなに辛いとはね……恐れ入ったよ)
イリスが内心そう呟いていると、フローゼルはハンタマのシャドーパンチで返り討ちにあった。やはりただ突っ込むだけではハンタマに迎え撃たれ、ただやられるだけになってしまう。
(ファイターショックを除いて遠くから攻撃できる技となると、精々氷の牙だな。でもあれは近距離飛び攻撃だから、ある程度接近しないと使えない。接近しようにも、ハンタマに返り討ちにされる)
なんという悪循環。これではまさに手も足も出ない。
「ハンタマ、シャドーパンチ!」
ハンタマが影の拳を撃ち出し、フローゼルを攻撃してくる。今のところは浮き袋も活用してダメージを最小限に抑えてはいるものの、そう長くは続かないだろう。
(どうすればいいんだ……!)
イリスは思案する、攻略法を求め。
今回も説明不要なバトル回。まあ、この回は僕の好きなフローゼルとハンタマが出ているので、僕好みで言えばお勧めで一押しの回ですね。次回はイリスとミキの師弟対決、四回目となります。恐らく次の次、つまりは五回目で決着となると思います。では、次回もお楽しみに。