二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 57章 イリスvsミキ 伍 ( No.111 )
- 日時: 2011/08/11 22:45
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「こちらから行きますよ。ゴルドー、エアカッター!」
ゴルドーは翼を羽ばたかせ、風を切り裂く空気の刃を無数に飛ばす。
「リーティン、かわして燕返し!」
リーティンは素早い動きで襲い来る空気の刃をかわし、ゴルドーに接近すると葉っぱを振って切り裂く。
「もう一度燕返し!」
「させません!ゴルドー、こっちも燕返し!」
リーティンは再度葉っぱを振ってゴルドーを切り裂こうとするが、ゴルドーも翼を使ってリーティンの葉っぱを切り結ぶ。
しばし競り合った二人は、同時に攻撃を解き、後退する。
「かまいたち!」
リーティンは周囲に空気の渦を作り出し、葉っぱを振って一斉に真空のかまいたちを飛ばす。
「ゴルドー、上昇して龍の息吹!」
ゴルドーは上空へと上昇してかまいたちをかわし、地上にいるリーティンに向かって龍の力を含んだ息吹を放つ。
「リーティン、葉っぱで防御だ!」
リーティンは葉っぱの面で龍の息吹を受け、防御する。リーティンの葉っぱは攻防一体で、剣にもなれば盾にもなるのだ。
「マジカルリーフ!」
リーティンは葉っぱを振り、念力でコーティングされた無数の葉っぱを飛ばす。葉っぱはゴルドーを追尾し、紫色の体を切り裂いていく。
「草タイプのマジカルリーフでは、私のゴルドーを倒す事は出来ませんよ!ゴルドー、エアカッター!」
草タイプの技では炎と飛行、二つのタイプを持つゴルドーには大したダメージを与える事はできない。
そしてゴルドーは炎の翼を羽ばたかせ、無数の空気の刃を放つ。
「かわして燕返し!」
リーティンは最初の時のようにゴルドーに接近しつつエアカッターかわしていき、ゴルドーに接近すると葉っぱを振って切り裂きに掛かる。
「ゴルドー、燕返し!」
だがゴルドーも翼を使い、同じく燕返しを繰り出す。リーティンの葉っぱとゴルドーの翼が切り結び、互いにせめぎ合う。
結果リーティンがゴルドーを押し切り、返す刀(葉っぱ)でさらに切り裂く。
「よし、このまま行くぞリーティン、グラスミキサー!」
リーティンは葉っぱを高速で回転させ、木の葉の渦を作り出す。そしてその渦にゴルドーを巻き込もうとするが
「ゴルドー、かわして!」
ゴルドーは上空へと上昇し、木の葉の渦をかわす。
「さて、そろそろ決めますよ」
その時、ゴルドーの翼が、激しく燃える。
「ゴルドー、フレアバースト!」
ゴルドーは翼を羽ばたかせ、激しく燃えている割には小さな炎を銃弾のように飛ばす。
グラスミキサーを回避されたリーティンは隙だらけで、その炎の銃弾を喰らい——吹っ飛ばされた。
「リーティン!?」
イリスはその銃弾の威力に驚愕する。普通、ポケモンの技は見た目が派手なほど強い、特に特殊技はそれが顕著に現れる。だがしかしさっきの炎の銃弾——フレアバーストは見た目は地味だが、相当な威力があるようだ。
「リーティン、大丈夫か?」
リーティンは起き上がり、コクリの頷く。しかし、さっきの一撃でかなり体力が削られたようで、息が上がっている。
「このまま討ち取らせてもらいますよ。ゴルドー、龍の息吹!」
ゴルドーは上空から龍の力を含んだ息吹を放ち、リーティンを攻撃。
「くっ、リーティン、マジカルリーフ!」
リーティンは念力でコーティングされた葉っぱを無数に飛ばす。その量は通常より多く、スピードも速い。特性、深緑が発動しているようだ。
「無駄ですよ。フレアバースト!」
ゴルドーは激しく燃える翼を羽ばたかせ、炎の銃弾を放つ。銃弾はマジカルリーフを次々と焼き落としていき、リーティンにも襲い掛かる。
(深緑が発動してるなら、至近距離から思い切りグラスミキサーを喰らわせれば倒せるはずだ)
確かにゴルドーは防御力が低めなので、如何に効果が四分の一に落ちても直撃させれば倒せる見込みはあるだろう。しかし
(問題は、どう当てるかだな……)
ゴルドーは防御は低くとも素早さは高い。なので、グラスミキサーのような大技は、動きを止めたりしない限り避けられてしまう。
「ゴルドー、エアカッター!」
そうこうしているうちに、ゴルドーは空気の刃を無数に飛ばしてきた。
「考える暇はくれないか……リーティン、かわしてかまいたち!」
リーティンは反復横跳びの要領でゴルドーのエアカッターをかわし、空気の渦より真空の刃を飛ばす。
「くぅ、かまいたちは相殺できないか……ゴルドー、接近しながら龍の息吹!」
ゴルドーはリーティンに向かって滑空するように接近しながら、龍の息吹を放つ。
「葉っぱで防御だ!」
リーティンはその息吹を葉っぱを盾にして防御するが
「今だよゴルドー、燕返し!」
リーティンがその防御を解いた瞬間、ゴルドーは一気に加速してリーティンに燕返しを繰り出す。
「ヤバイ……!」
この攻撃を喰らえば、リーティンは戦闘不能になるだろう。飛行タイプだって草タイプの弱点なのだ。
イリスは必中技である燕返しを喰らわない方法を模索する。しかし思考時間は一秒未満。その短い時間でイリスが出した結論は
「リーティン、燕返し!」
リーティンも同時に燕返しを繰り出し、ゴルドーと切り結ぶ事だった。
しかしこの時リーティンは葉っぱを傾けて切り結んだため、力の加減でゴルドーをいなす事ができた。
「もう一度燕返し!」
リーティンはさらに葉っぱを翻してゴルドーに切り返す。
ゴルドーはダメージを受けたもののそこまで大きいダメージではないので、素早く上昇して体勢を立て直す。
イリスとミキの師弟対決。決着は間近である。
すいませんでした。今回で師弟対決を決着にするとか言ってましたが、結局決着しませでした。まあ、そこは作者都合という事で見逃してください、お願いします。では、次回こそは決着にするので、次回をお楽しみに。