二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 64章 無駄 ( No.126 )
- 日時: 2011/08/13 12:01
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「ジバクン、トライアタックだ!」
ジバクンは炎、雷、氷の三つの光線を発射し、リーティンを攻撃。
「リーティン、かわせ!」
リーティンは素早く動き回ってその光線を回避。しかし攻撃には出ない。もう少し正確に言えば、出れない。さらに正確に言えば、出ても意味がない。
「弱点以外を無効化って、いくらなんでも無茶苦茶だろ……!」
ジバクンの特性は、弱点以外のタイプの技を無効化する、不思議な守り。そしてジバクンの弱点は、悪タイプのみ。
「さて、決めるか。ジバクン、熱風!」
ジバクンは高熱の熱風を放ち、リーティンを攻撃。リーティンはなんとか逃れようと動き回るが、最後には逃げ切れなくなり葉っぱを盾にするも、戦闘不能になってしまう。
「ユカリアの怨恨が効いているみたいだね。怨恨は自分が瀕死になる代わりに相手の防御と特防を一気に降下させる技。弱点を突かれたとはいえ、一撃でやられるとは思ってなかったろう?」
それはサザンカの言う通りだ。イリスのリーティンは意外と根性があり、気力だけで敵の技を耐えるような奴だ。だから効果抜群の技を喰らったぐらいでは一撃では倒されないと踏んでいたが、ユカリアの怨恨が効いていたようだ。
それに、いくら粘ってもリーティンではジバクンを倒せないから、どっちにしろ同じ事なのだが。
「戻れ、リーティン」
イリスはリーティンをボールに戻し、ジバクンを倒す唯一の希望——フローゼルが入ったボールを構える。
「あとはお前だけが頼みだ。出て来い、フローゼル!」
イリスはフローゼルを繰り出すが、大分消耗していた。まだワラコゾウにやられたダメージが残っているのだろう。
「フローゼル、テラーソニック!」
フローゼルは素早く腕を振り、黒い衝撃波を飛ばしてジバクンを攻撃。
「ジバクン、かわせ」
だがジバクンは意外と素早い動きでその衝撃波をかわす。
「ジバクンは素早さも高いポケモンでね、その程度の攻撃なら簡単に避けられる。次はこっちの番だ、悪の波動!」
ジバクンは悪意のこもった波動を連続で発射し、フローゼルを攻撃。フローゼルは持ち前の俊敏性でその波動をかわしていくが、毒を受けているので徐々に体力が削られている。
「くっ、ここは数に物を言わせるしかないか……フローゼル、連続でテラーソニック!」
フローゼルは連続で腕を振り、黒い衝撃波を無数に飛ばす。しかし
「かわしてシャドーボールだ」
ジバクンは流れるような動きで衝撃波をかわしていき、全てかわし終えると影の玉を作り出して、フローゼルに向けて発射する。
「フローゼル、かわして空中からテラーソニックだ!」
フローゼルはジャンプでシャドーボールを回避し、上空から黒い衝撃波を放つ。だがしかし、これもジバクンにかわされる。
「往生際が悪いね。トライアタック!」
ジバクンは炎、雷、氷の三つの光線をフローゼルに向けて発射。
「かわせ、フローゼル!」
フローゼルは毒に苦しみながらもその光線をかわすが、雷の光線だけはかわしきれず、掠ってしまう。
「フローゼル!」
トライアタックはノーマルタイプ技なので雷の光線に触れようと弱点は突かれないが、それでも体力は削られる。毒で蝕まれたフローゼルの体力はもう残り僅かしかない。
「フローゼル、テラーソニック!」
それでもフローゼルは諦めずにテラーソニックを連射——乱射する。
「無駄だよ。ジバクン、回避だ」
だがやはりジバクンは襲い来るテラーソニックを全て回避してしまう。
「止めだよ。ジバクン、シャドーボール!」
ジバクンは影の球体を作り出し、フローゼルに向けて発射。フローゼルはそれをなんとか回避するが、続け様に放たれたもう一発のシャドーボールの直撃を喰らい、戦闘不能になってしまった。
「フローゼル!」
これでイリスの手持ちの中に、ジバクンを倒せるポケモンはいなくなった。
「どうする? 降参するかい?」
サザンカは促すようにそう言うが、イリスは首を振る。
「まだ、僕にはポケモンが一体残っています、まだ終わってません!出て来い、ライノス!」
イリスの三番手はライノス。しかし、ライノスの覚えている技でジバクンの弱点を突くことはできない。
「しょうがない、最後まで付き合ってあげよう。ジバクン、悪の波動!」
自分から誘っておいてその言葉はないだろうが、イリスは劣勢なので反論する事はできない。
「ライノス、雷の牙だ!」
ライノスは電気を帯びた牙で地面に噛み付き、地中で流した電気をスパークさせ、襲い来る悪の波動を防御。
「ストーンエッジ!」
そして鋭く尖った岩を無数に放つ。しかしぞの岩は全て、ジバクンの体を通り抜けていった。
「何度も言うけど、無駄だし無意味だよ。いくら攻撃しようとも悪タイプの技じゃなければジバクンには効かない。ジバクン、トライアタックだ!」
ジバクンは炎、雷、氷の三つの光線を放ち、ライノスを攻撃。ライノスは咄嗟に後ろに飛んでその三角形の光線をかわす。
イリスvsサザンカ。
サザンカの術中に嵌ってしまったイリスは、逆転できるのか。
うむ、書いていて気付きましたが、特性不思議な守りは面白くないです。やっぱり互いに攻撃し合ってこそのポケモンバトルですから、ゲームのような戦術は小説には不要です。確かに採用すべきものはありますが、ものによってはつまらなくなるようなものあります。まあ、愚痴っぽいのはこの辺にして、次回はイリスvsサザンカ、決着です。お楽しみに。