二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 3章 助太刀 ( No.15 )
日時: 2011/07/29 00:07
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「セヴン……プラズマ……?」
イリスは記憶を探る。確か、一年前ゲーチスがその時のプラズマ団幹部を捨て、代わりの幹部を見せ付けた。
そして先ほど名乗った7P、ガイア。
橙色の髪に、ベージュ色のズボン、灰色のコートと、以前の幹部のようにプラズマ団の制服を着用も改造もしておらず、プラズマ団だと分かるのはコートに付いたプラズマ団の紋章だけだ。
「ふむ。こいつがゲーチス様を破った者か」
ガイアはそう言うと、ボールを取り出す。
「出て来い、トノッパー」
そして繰り出したのは、頭にタマゴの殻が付いたバッタのようなポケモン、トノッパーだ。
「やる気か……!」
チェレンはイリスを庇うように前に出る。
「チェレン!」
「イリス、君は今フルメンバーじゃない。だからここは、僕らがやるよ」
そう言ってチェレンはポケモンを繰り出す。黄緑色蛇のようなポケモンだ。
「ジャローダ、行くよ。燕返し!」
ジャローダは体を捻り、尻尾の先端でトノッパーに切りかかるが
「トノッパー、飛び跳ねる」
トノッパーは飛び上がり、ジャローダの燕返しを回避する。
そしてどこまで跳んだのか、数秒して超高速でジャローダに落下する。
「ジャローダ!」
見ればジャローダは戦闘不能になっていた。
「チェレン、次はあたしが行く!」
チェレンがジャローダをボールに戻すと、今度はベルが前に出る。
「出て来て、エンブオー!」
ベルが繰り出すのは直立した炎の豚。大火豚ポケモンのエンブオーだ。
「エンブオー、ニトロチャージ!」
エンブオーは足を踏み鳴らし炎を纏い、トノッパーへと突進する。
「トノッパー、エアスラッシュ」
トノッパーは突っ込んでくるエンブオーに対し、風の刃を飛ばし、切り裂く。すると、エンブオーはその場に崩れ落ちた。
「エンブオー!」
エンブオーまでも戦闘不能になっていた。
「弱いな。英雄、お前はどうなんだ?」
ガイアはチェレンとベルには目もくれず、イリスへと視線を向ける。
「やるしかないのか……!」
イリスはリープンを横目で見るが、怯えている。とても闘えるような状態ではないだろう。
「……ふん。今回の任務は障害の排除。こいつらが障害になるとは思えんが、潰すに越した事はないだろう」
ガイアは呟き、そして
「トノッパー、悪の波動」
トノッパーは悪意に満ちた黒い波動を放つ。その狙いは……イリス。
「!?」
まさか人間本体に攻撃してくるとは思わず、いや思っていても避けられはしないだろう。
黒い波動はイリスに向かっていく、そして

反射された。

「……え?」
より正確に言うならば、イリスに向かっていく波動の軌道上にポケモンが割り込み、技か何かで悪の波動を反射した。
「何者だ!」
ガイアが声を荒げると、悪の波動を反射したポケモンの主が現れる。
「僕はハルマ。それより、ポケモンでトレーナーを攻撃するとは、どういう了見かな?」
その人物は藍色のショートヘアーに紅色の目と見た目はクールだが、声や口調は落ち着いていた。
「……邪魔立てするなら、貴様から消すのみだ。トノッパー!」
トノッパーはハルマと名乗るトレーナーのポケモンへと標的を変更する。
「パンプッチ」
そしてハルマのポケモンはハロウィンのカボチャの上半分を逆さまにした物に乗った魔女のようなポケモン、かぼちゃポケモンのパンプッチだ。
「トノッパー、シグナルビーム!」
トノッパーは様々な色彩のカラフルな光線を束ねて発射する。光線はパンプッチに直撃し、かなりのダメージと思われた。
「パンプッチ、ミラーコート」
しかしパンプッチは余裕の表情でシグナルビームのダメージを二倍にして反射する。
「なんて奴だ。トノッパーのシグナルビームを耐えるとは。……ならばこれでどうだ、飛び跳ねる!」
トノッパーは大きく飛び跳ねて姿を消し、数秒後パンプッチ目掛けて高速落下する。
「シャドーボール」
だがパンプッチは慌てず自分の真上に巨大な影の球を作り出し、落下してくるトノッパーに衝突させる。
「放電だ」
そして周囲に電気を流し、トノッパーに追撃。どうやらこのパンプッチは特攻、特防が高いようだ。
「エナジーボール」
そしてパンプッチは自然のエネルギーを凝縮した緑色の球を発射。トノッパーには効果いまひとつだが、それでも結構効いているようだ。
「トノッパー、エアスラッシュだ!」
トノッパーは風の刃を放ち、パンプッチを切り裂く。効果抜群で相当なダメージのはずだが
「パンプッチ、ミラーコート」
パンプッチはエアスラッシュを余裕で耐え、ダメージを二倍にして反射する。
「これで止めだ。シャドーボール」
そしてパンプッチは影の球を作り出し、トノッパーに発射。トノッパーはその直撃を受けて吹っ飛ばされ、戦闘不能となる。
「戻れ、トノッパー。……ふん、これは想定外だな。我がポケモンがお前如きに負けるとは思わないが、それでも楽には勝てんだろう。それに今はあまり手の内を晒したくない、ここで退却させてもらう。出て来い、ガルラーダ!」
ガイアは最後にそう言い残し、赤色の鳥ポケモン——ガルダポケモンのガルラーダに掴まって飛び去っていった。



今回はパーセンターさんが投稿してくださったオリキャラ、ハルマと7Pのガイアとのバトルでした。パーセンターさん、ハルマのキャラはこんな感じでよろしかったでしょうか?もし不備があればお申し付けください。ちなみにガイアは7幹部で言う所のレンジに相等します。しかしトノッパーはガイアの手持ちで弱い部類に含まれますので、一概にどちらが強いとは言えませんね。では、次回はカノコタウンへ帰宅。お楽しみに。