二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 75章 協力 ( No.153 )
- 日時: 2011/08/15 18:40
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
Pベース一階、大広間。
ここではチェレンとシャンソンが、トリプルバトル——ポケモンを三体使用するバトル方式——を行っていた。
「ファイマー、マグネットボム!キバニア、アクアジェット!リングマ、切り裂く!」
チェレンのポケモンは、ファマーの進化系、爆弾ポケモンのファイマー。
赤、青、黄色のピラニアのような獰猛ポケモン、キバニア。
ヒメグマの進化系、冬眠ポケモンのリングマ。
ファイマーはターゲットに引き寄せられる特殊な磁石を放ち、キバニアは水流を身に纏って突撃、リングマは鋭い爪を振りかぶる。
「オリ、ラン、キー!ハイパーボイス!」
だが、それぞれ演奏ポケモンと分類されるオリ(オリバー)、ラン(ランペルン)、キー(キーボン)は三体合わせて途轍もない破壊力を持つ音波を放ち、マグネットボムを粉砕、キバニアとリングマを吹き飛ばす。
「ラン、メガトンキック!オリは熱風で援護!」
ランは吹っ飛ばされたリングマに強烈な蹴りを喰らわせ、その直後には熱風が襲いかかる。
「くっ、ファイマー、火炎放射!リングマ、アームハンマー!」
ファイマーはオリに向かって火炎を放ち、リングマは腕を振るってランにハンマーのような拳を叩き込む。
「キー、光の壁!オリ、バクノイズ!」
ファイマーの火炎放射はキーの光の壁により阻まれ、リングマはオリが奏でる破壊の音波に吹き飛ばされてしまう。
「三体がそれぞれ協力し合って戦う……トリプルバトルでこれほど厄介な事はないね……」
簡単に言えば、チェレンは苦戦していた。
シャンソンは多数対多数のバトルでは、プラズマ団最強と言っても過言ではないほどの実力がある。
なので普通に7Pを相手するよりも、相当辛いはずだ。
「そろそろフィナーレです!オリ、ベルカント!ラン、ピッカリ球!キー、催眠波動!」
オリはバイオリンを奏で、美しい音色で三体を攻撃。
ランはトランペットからピカピカと光る球を発射し、キバニアを攻撃。
キーは尻尾と一体化したキーボードから催眠効果のある波動を放ち、リングマを攻撃。
三体はベルカントの追加効果によりメロメロ状態。
キバニアはピッカリ球を受けて命中率ダウン。
リングマは催眠波動を喰らって寝てしまう。
「っ……!」
チェレンはもう言葉も出なかった。ここまでされれば、もう手も足も出ない
「……戻れ、三匹とも」
チェレンはもう戦えない三匹をボールに戻し、次の三匹が入ったボールを手に取る。
「……一つだけ、分かったよ」
チェレンは静かに、口を開く。
「君はトリプルバトルが得意なようだ。むしろ、それに特化している」
そしてチェレンは、ボールからポケモンを繰り出す。
「僕の次の三匹は、これだよ」
チェレンが繰り出したのは、雪女のような姿の雪国ポケモン、ユキメノコ。
指がシグナルになっていて首が垂れ下がっている異型のポケモン、シグナルポケモンのビビッドン。
そしてネギをを二本携えたカモのようなポケモン、カモナイツ。
「この三匹の内の一匹が、君の戦術を打破する力を持っている。さあ、どのポケモンかな?」
「カミギリー、出陣だ!」
地下植物園丸太小屋にて、ハンゾウとミキはバトルをする事となった。
ハンゾウの一番手はカミキリポケモンのカミギリー。水色の体に四本の腕を持つ、悪・虫タイプのポケモンだ。
「ゴキブロス、行くよ!」
対するミキのポケモンは、目の前にいるカミギリーの進化前、ゴキブロス。某イニシャルGに似た相貌の増殖ポケモンで、タイプは毒・虫タイプだ。
「ゴキブロス、毒突き!」
ゴキブロスは素早い動きでカミギリーに接近し、毒を帯びた腕を突き刺す。
「カミギリー、クロスポイズン!」
カミギリーは毒を帯びた四本の腕を交差させ、ゴキブロスに切り掛かる。
しかしゴキブロスは素早い動きでそれを回避。どうやらゴキブロスというポケモンは、素早さが異常に高いようだ。
「ゴキブロス、宿木の種!」
ゴキブロスは無数の種子を飛ばし、カミギリーに宿木の種を植え付ける。種は間もなくして発芽し、カミギリーの体に纏わり付いて、体力を奪っていく。
「素早い動きでカミギリーの攻撃をかわしつつ、宿木の種で体力を奪う策か……忍である拙者にそのような策を弄してくるとは、片腹痛い。カミギリー、シザークロス!」
「ゴキブロス、かわして銀色の風!」
ゴキブロスはカミギリーのシザークロスをかわし、銀色に輝く風を放つ。だが銀色の風は虫タイプの技、カミギリーには効果は普通とはいえ、あまりダメージはない。
「クロスポイズン!」
「かわして銀色の風!」
カミギリーは毒を帯びた腕を交差させてゴキブロスに切り掛かるが、これもかわされて銀色の風を喰らう。ゴキブロスのスピードがさっきよりも上がっているのを見ると、銀色の風の追加効果で能力が上がったようだ。
「ふっ、カミギリー、辻斬り!」
カミギリーはゴキブロスの隙を見つけ、切り裂く。遂にカミギリーの腕はゴキブロスを捕らえたのだ。
しかしゴキブロスは銀色の風で能力が上がっている。そのため大ダメージを受けたものの、まだ戦闘不能ではない。
「……そろそろかな……」
ミキはふと、そう呟く。
今回は諸事情によりあとがきは短めです。そろそろプラズマ団との攻防も終わりそうですね。では、次回もお楽しみに。