二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 76章 戦況 ( No.154 )
- 日時: 2011/08/15 21:42
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
Pベース最上階にて、ムントとザクラのバトルが執り行われていた。
「オノノクス、瓦割り!」
「アーボスク、噛み砕く!」
オノノクスの手刀がアーボスクの脳天に叩きつけられ、アーボスクの牙がオノノクスの体に喰いこむ。
「そのまま雷の牙だ!」
アーボスクはオノノクスに噛み付いている状態で牙に電流を流し、オノノクスに電撃を浴びせる。
「引き剥がせオノノクス!地震だ!」
オノノクスは地面を強く踏みしめて大きく揺らし、地震を起こす。その地震による衝撃でさしものアーボスクも牙を外してしまい、オノノクスから距離を取る。
「……威力が四倍に膨れ上がった地震を喰らい、まだ立てるとは。そうとう硬いな、そのアーボスク」
「たりめーだ、オレが育てたポケモンだぜ。アーボスク、ラスターカノン!」
アーボスクは口内に銀色に輝く光を集め、それを球状にしてオノノクスへと放つ。
「オノノクス、龍の舞でかわせ!」
オノノクスはその銀色の球体を、龍の力を引き出す舞でかわして攻撃力と素早さを高める。
「ドラゴンクロー!」
そして龍の力を込めた爪を構え、アーボスクに突撃。鋭い爪の一撃を見舞う。
「アーボスク、毒々の牙!」
アーボスクも反撃にと鋭い牙でオノノクスの肩に噛み付き、毒腺より毒を注入する。
「……ッ!?」
すると毒々の牙を喰らったオノノクスは、数歩後退してその場に片膝を着いてしまった。
「オレのアーボスクは一際毒性が強くてな、一遍でも喰らえばすぐに体に回り、蝕んでいくぜ」
オノノクスは見るからに毒を受け、体力が削られているのが分かる。たぶん、痛みも相当なものなのだろう。
だがしかしオノノクスは自信を鼓舞するように雄叫びを上げ、立ち上がる。まだまだやる気のようだ。
「いいぞ、オノノクス。ドラゴンクローだ!」
オノノクスは龍の舞で上がった素早さでアーボスクの懐に飛び込み、リュの爪による一撃をアッパー気味に叩き込む。
「瓦割り!」
そして次は手刀が脳天にヒットし、そのまま地面へと叩き落す。これはアーボスクの防御が高くとも、相当なダメージだろう。
「ぐっ、アーボスク、噛み砕く!」
アーボスクはなんとか上体を起こし、オノノクスに噛み付く。
「毒々の牙!」
さらにアーボスクは牙にある毒腺から毒を注入し、オノノクスをさらに弱らせんとする。
「オノノクス、地震で吹き飛ばせ!」
オノノクスは龍の舞で上がった攻撃力で地面を強く踏みしめ、大きく揺らして地震を起こす。
アーボスクはその地震の衝撃により、吹き飛ばされた。
「決めるぞオノノクス!ドラゴンクロー!」
「向かい撃てアーボスク、毒々の牙!」
オノノクスは龍の力を込めた爪を構え、アーボスクは毒を帯びた牙を向け、それぞれ突撃する。
まずアーボスクがオノノクスの肩に噛み付き、毒腺より毒液を注入。
その直後、オノノクスのドラゴンクローがアーボスクの硬い腹部へと叩き込まれる。
両者ともに一旦引き、相手を射抜くような鋭い眼差しで睨み合う。
そしてまたも突撃する、その時だった。
「ザクラ、撤収だ!戦いをやめるがよい!」
すぐ傍の壁をぶち破り、五つの頭を持つ砂の蛇のようなポケモンに乗った、橙色の髪の男。
7Pが一人、ガイアだ。
「ガイア様……悪いですが、従えませんね。こいつを倒すまで、戦いは止めません」
どうやらザクラはガイアの部下のようだが、ザクラはガイアの命令に背くようだ。
「ふん、まあお前ならばそう言うだろうとは思っていた」
思っていたらしい。
「だから当然、手も打ってある」
「……?」
ザクラが疑問符を浮かべていると、突然、ザクラの正面に紫色の火の玉のようなポケモンが現れた。
そのポケモンはザクラの目をじっと見つめる。するとザクラはだんだんと眠気を催してきて、終いには眠りについてしまった。
「ハサーガ」
ガイアがハサーガと言うらしいポケモンの名を呼ぶと、ハサーガは眠ってしまった(眠らせた)ザクラをくわえる。
そしてガイアは、鋭い目付きで睨んでいるムントに視線を移す。
「お前は前に浜辺で戦った男だな。ここであの時の雪辱を晴らしたい所だが、今我のポケモンはこのハサーガのみだ。……エレクトロ」
「お呼びですか」
ガイアに呼ばれたのは同じく7Pのエレクトロ。その傍には先ほどザクラを催眠術で眠らせたファントマが浮いている。
「レイとアシド、それからフォレスとフレイはどこだ」
「レイとアシドは交戦中、戦況は劣勢。フォレスは英雄を相手取り、フレイは持ち場にて待機」
エレクトロは他人の状況を完全に把握しているようで、それをガイアに伝える。
「では、我はレイとアシドの所へと向かう。お前はこいつの相手をせよ。フォレスとフレイに変化があれば、すぐに伝えろ」
ガイアは命令するだけして、ハサーガに乗ったままどこかへと去っていった。
「……と、いうわけでして。あなたのお相手はこのエレクトロが務めさせて頂きます」
そう言って、エレクトロはボールを構える。
今回は本編がちょっとだけ短いです。でも中途半端に長くなったりでイリスとフォレスのバトルが書けなかったりなんだり……。そろそろフレイにもバトルさせてあげるべきかどうか悩んだり……。まあそんな事考えても詮無き事、僕はその場その場の思いつきでこの小説を書いてますからね。では次回からはフォレスやフレイの出番が長くなるかもです。次回もお楽しみに。