二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 77章 一騎 ( No.155 )
日時: 2011/08/16 11:44
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

Pベース一階大広間にて、チェレンとシャンソンのバトルが執り行われている。
シャンソンはオリ(オリバー)ラン(ランペルン)キー(キーボン)の見事な連係プレイでチェレンのポケモン三体をあっと言う間に戦闘不能寸前まで追いやる。
だがチェレンはシャンソンの弱点を見抜いたようで、ユキメノコ、ビビッドン、カモナイツの三体を繰り出し、このうちの一体がシャンソンを打破する力を持っていると豪語する。
「ユキメノコ、冷凍ビーム!ビビッドン、十万ボルト!カモナイツ、砂風!」
ユキメノコ、ビビッドン、カモナイツはそれぞれをオリ、ラン、キーに攻撃するが
「キー、光の壁!ラン、サイコパンチ!」
三体の攻撃はキーの光の壁に阻まれてしまい、その直後、ランのサイコパンチがユキメノコにヒットする。
「オリ、熱風!ラン、メガトンキック!」
オリは高熱の熱風を放ち、ユキメノコとビビッドンを攻撃。ランは勢いよく前に跳び、ビビッドンの顔面を蹴り飛ばす。
三体のうちどれかがシャンソンを倒せる力を持っているなら、全て倒せばいい。
とりあえずシャンソンは、一番怪しいビビッドンに狙いを定める。
「キー、催眠波動!」
キーは催眠作用のある波動を放ち、ビビッドンを攻撃。これを喰らえばビビッドンは眠ってしまうが
「ビビッドン、催眠波動!」
ビビッドンもキーと同じ催眠波動を放ち、キーの催眠波動を相殺する。
「ビビッドン、炎のパンチだ!」
そしてビビッドンは一番手近にいたランに向かって、炎の拳を突き出す。
「キー、リフレクター!」
しかしその拳は、キーが作り出したリフレクターに阻まれてしまう。
こういう後方からの援護も、シャンソンが厄介な理由の一つだ。
「ラン、メガトンキック!オリ、バグノイズ!」
ランは接近してきたビビッドンの顔面を蹴り飛ばし、そこにすかさずオリが破壊力を持つ耳をつんざくような音波を放って、ビビッドンを戦闘不能とする。
「戻れ、ビビッドン……残念、ハズレだ」
チェレンはビビッドンをボールに戻しながら言う。どうやらビビッドンではないようだ。
「ユキメノコ、水の波動!カモナイツ、リーフブレード!」
ユキメノコは掌から水の波動を放ち、カモナイツは二刀流のネギを構えて突撃してくる。
「オリは熱風で水の波動を相殺!ランはピッカリ球でユキメノコを攻撃!キーはリフレクターでカモナイツの攻撃を防御!」
オリ、ラン、キーはそれぞれ指示通りに行動をする。この的確な指示もシャンソンが強敵である理由の一つだ。
オリは高熱の熱風で水の波動を蒸発させ、その隙にランがトランペットからピカピカと光る球を発射してユキメノコにぶつける。キーはネギを振るうカモナイツの攻撃をリフレクターで防ぐ。
シャンソンの次の狙いはゴーストタイプも持つユキメノコ。ゴーストタイプではこちらの攻撃がいくつか効かない事もあり、標的に定めたのだ。
「ユキメノコ、ウェザーボールだ!」
ユキメノコは天候によって力が変動する球体を放つ。今は特に変わった天気でもないので、特に効果はないが。
「キー、光の壁!ラン、サイコパンチ!オリ、バグノイズ!」
キーは光の壁でウェザーボールを防ぎ、ランはその直後にサイコエネルギーを纏わせた拳をロケットパンチの如く放ってユキメノコを攻撃。さらにそこにオリが耳をつんざく破壊の音波を響かせて追い討ちを掛け、ユキメノコを戦闘不能にする。
「戻れ、ユキメノコ」
チェレンはユキメノコをボールに戻す。
そして
「残念、またハズレだ。これで僕の勝ちだよ」
チェレンは勝利宣言をしてきた。
「僕の切り札はこのカモナイツだ。今から使う技はダブル、トリプルバトル専用の技——まあシングルバトルでも使えるけど——で、味方がいない時にしか使えないんだ」
言ってチェレンは、カモナイツに指示を出す。

「カモナイツ、一騎討ち!」

その瞬間、カモナイツとランにだけ、スポットが浴びるような感覚がした。
カモナイツはネギを交差させてランに斬り掛かり、ランは勢いよく前蹴りを繰り出す。
果たして倒れたのは——
「ラン!?」
ランだった。
そしてオリとキーは、仲間がやられたというのに、身動き一つしない。いや、出来ないという感じだ。
「一騎討ちは名前の通り、指定されたポケモンと一騎討ちで戦う技だ。この技が使用されている時は、他のポケモンは手を出す事を許されない」
確かにその効果は、シャンソンの戦術——演奏ポケモン三体によるチームワークを崩すのにうってつけだった。
「君はどうやらトリプルバトルが得意なようだけど、その分シングルは不得意だろう? だからこれで一気に決めさせてもらうよ。カモナイツ、一騎討ち!」
「うぅ、キー、催眠波動!」
キーはキーボードを弾いて催眠作用のある波動を放つが、それよりも早くカモナイツの二刀ネギがキーを切り裂いていた。
「これで終わりだ!一騎討ち!」
「オリ、ベルカント!」
オリは美しい歌声を響かせ、カモナイツを攻撃。しかしカモナイツはその音よりも速いスピードでオリの体を切り裂き、戦闘不能にする。
チェレンvsシャンソンの戦いは、ルールにとらわれず戦った、チェレンの勝利だった。



今回も前回のようにイリスとフォレスのバトルが書けませんでしたが、今回に限っては故意だったりするので、後悔とかはありません。今回は新しい技、一騎討ちが出て来ました。ダブル、トリプルバトルでは味方ポケモンとの連携が大事ですが、この技はその連携を崩すような技です。では次回は、そろそろ本格的にイリスvsフォレス、をやろうと思います。その次はミキvsハンゾウで、区切りがついたらフレイ投入、って感じですかね?では、次回もお楽しみに。