二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 80章 破壊 ( No.159 )
日時: 2011/08/17 09:47
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「あとはお前だけが頼みだ、出て来い、リーティン!」
イリスvsフォレスのバトル。
イリスが次に繰り出すのは、イリスのエースポケモン、リーティンだ。
「リーティン、燕返し!」
リーティンはアルデッパの傍まで急接近し、手に持つ葉っぱを振るって切り裂く。
「アルデッパ、噛み砕く!」
対するアルデッパは効果抜群の攻撃を喰らったにも関わらず平然としており、その大きな口でリーティンにかぶり付く。
「そのままハイドロポンプだ!」
アルデッパはリーティンにかみついた状態で口内から大量の水を発射する。そんな事をすれば当然の如くリーティンはハイドロポンプの直撃を受け、しかも連続的なので効果いまひとつでもかなりのダメージになってしまう。
「リーティン!」
噛み砕くとハイドロポンプを喰らい、早くもリーティンの体力は底を尽きそうだ。
「俺のアルデッパの破壊力を甘く見るなよ。こいつは水の中に入れてりゃ、それだけで罠になるからな。罠に掛けるなら相手を一撃で仕留めなきゃならねえ。だから俺は、こいつを攻撃特化になるよう育てたんだ」
それはイリスにも分かる。実際イリスはアルデッパの力の片鱗をその身で感じたが、アルデッパの力は途轍もないものだった。
「さあ、罠掛け地獄はまだまだ続くぜ。アルデッパ、パワーウィップ!」
アルデッパは触手を伸ばし、リーティンに叩きつけようとするが、リーティンは軽快な身のこなしでそれをかわしていく。
「リーティン、マジカルリーフ!」
そしてリーティンはアルデッパの攻撃をかわしながら念力でコーティングされた葉っぱを無数に放ち、アルデッパを切り裂く。しかしアルデッパは耐久力も高いのか、はたまたただ鈍いだけのか、まるで効いているようには見えない。
「だったらこれでどうだ。アルデッパ、足場を片っ端からぶち壊せ!」
アルデッパは水中に潜ってしまう。すると次の瞬間、リーティンが乗っていた足場が砕け散った。リーティンはなんとか隣の足場に移ったが、下手すれば水中に落ち、そのままアルデッパにやられていただろう。
「成程……このフィールドも、お前に有利になるようセッティングされたわけか……」
普通に考えれば分かる事だ。
水中に潜むアルデッパと水辺で戦って、地上に住むポケモンが勝てるわけがない。足場を壊され、水中に引き込まれればまず間違いなくやられてしまうのだから。
「そういうこった。だから俺は、アシドから報告があったフローゼルを警戒してたんだが……とるにたらない雑魚だったな。アルデッパ、ぶち壊す!」
アルデッパは再度水に潜り、リーティンが乗っている足場をぶち壊す。
リーティンは次々と足場を移していくが、アルデッパは片っ端から破壊していく。
そしてついに、リーティンは最後の足場に乗り、アルデッパはそれをぶち壊す。
「こうなれば一か八か……リーティン、グラスミキサー!」
ぶち壊すの衝撃を受けて上空へと吹っ飛ばされたリーティンは、体力が減る事で発動する特性、深緑で威力の上がった木の葉の渦をアルデッパにぶつける。
「やったか……?」
渦の影響で水飛沫が舞い、アルデッパの姿がよく見えない。しかし徐々にシルエットが見えてきて、その姿も明らかになる。
「た、倒れてない……」
そう。アルデッパは、まだ戦闘不能ではない。
「もうネタ切れか? だったらこれで止めだ。アルデッパ、ハイドロポンプ!」
アルデッパはもう足場のない池に落下してくるリーティンに向かって、大量の水を発射して攻撃し、地面の所まで吹き飛ばす。
「リーティン!」
地面に叩きつけられたリーティンは目を回している。戦闘不能だ。
「お? 後ろの方も終わったみたいだな」
フォレスがそう言い、イリスは振り返る。するとそこには、倒れたモココ、キルリア、メタゲラスの姿があった。
「さてと、んじゃま。最後の仕掛けを作動させるか……アルデッパ」
フォレスに呼ばれたアルデッパは水中に潜り、その仕掛けとやらを作動しているようだ。
そして
「!?」
次の瞬間、イリスが立っていた地面が崩れ始めた。イリスは崩壊して出来た暗闇へと、吸い込まれていく。
「あばよ、英雄。暗い地面の中で一生を終え、森の飯になっちまいな」



植物園、丸太小屋。
ハンゾウと戦っていたミキは、かなり苦戦していた。
「モアドガス、ヘドロウェーブ!」
「ポリゴン!」
ハンゾウのモアドガスは、かなり強かった。
まず最初のカブトプスはダークリゾルブで、次に繰り出したゴキブロスは、大文字で、次のサーナイトとハンタマもダークリゾルブ、そして今し方出したポリゴンはヘドロウェーブでやられた。それも一撃で。
モアドガスは毒煙幕でこちらの隙を窺い、攻撃してくる。それにミキのポケモンは総じて防御系の能力が低めな上、毒煙幕もあるからなおさらだろう。
そしてミキの残りポケモンは、ゴルドーのみとなった。
「ゴルドー、フレアバースト!」
ゴルドーはどこにいるのかも分からないモアドガスに対し、炎の銃弾を放つが
「モアドガス、ダークリゾルブ!」
炎の銃弾はモアドガスには当たらず、モアドガスはその身に纏った闇のオーラを放ち、ゴルドーの体を蝕んでいく。
だがしかし、ゴルドーは気力を振り絞ってその一撃を耐え切り、まだ戦闘不能ではない。
「ほう、耐えたか。しかし耐えても良い事などないぞ。次の一撃で決める。モアドガス、ヘドロウェーブ!」
モアドガスは瀕死寸前のゴルドーに向かって、毒液の波を放つ。
もはや絶体絶命だと思われた、その時。

小屋が激しく燃え上がった。

「む、何事だ!」
小屋を燃え上がらせる炎は赤い炎ではなく、不気味な青紫色の炎だ。
そしてミキはこの炎を見たことがある。
「やっと見つけたよ、強そうな敵」
そしてその炎の中から出て来た人物は
「リオさん……」



今回はイリスvsフォレス、イリスは敗北してしまい、奈落の底へと突き落とされてしまいました。まあ、ここでイリスが死んだら物語が終わっちゃうので、勿論生きてますけどね。逆にミキの方は大ピンチ、かと思いきや今まで登場してなかったリオの登場です。これにはちゃんと理由があったりします。では、次回はイリスとフォレスの戦いを決着、ついでにラストにはフレイも登場させてあげたいと思います。では、次回もお楽しみに。