二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 89章 イリスvsベル 二 ( No.177 )
- 日時: 2011/08/20 21:17
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/124.html
「次はお前だ、出て来い、キルリア!」
イリスの二体目は、エスパータイプのキルリアだ。
「だったらあたしはこのポケモン。出て来て、ユキタテハ!」
ベルが繰り出したのは、白と水色の妖精のような姿に、頭には水色の複眼と触角がアクセサリーのように、背中には蝶のような紺色の羽が生えている。
雪蝶ポケモン、ユキタテハ。虫・氷タイプのポケモンだ。
「エスパータイプのポケモンには、虫タイプが有利だからね。ユキタテハ、シグナルビーム!」
「確かにその通りだけど、それだけじゃポケモンバトルは決まらない。キルリア、シグナルビーム!」
ユキタテハとキルリア、互いに色彩を束ねたカラフルな光線を放ち、相殺し合う。
「だったら次は、冷凍ビーム!」
「キルリア、テレポート」
ユキタテハは凍てつくような氷の光線を放つが、キルリアは瞬間移動でそれをかわす。
「水の波動!」
さらにユキタテハは波動状の水を放つが、これもキルリアのテレポートで回避。
「キルリア、シグナルビーム」
キルリアはカラフルな光線を発射する。しかしユキタテハは空を飛んでいるため、直線的な光線を避けられやすい。ユキタテハは舞うような動きでシグナルビームをかわした。
「ユキタテハ、鋼の翼!」
ユキタテハはここで、始めて前に出た。
翼(というか羽、翅と言うべきか)を鋼のように硬化させ、キルリアに向かって滑空していく。
「サイコキネシス」
だがしかし、キルリアはユキタテハの動きを念動力で止めてしまい、そのまま地面に叩きつける。
「かなり早いけど、決めさせてもらうよ。キルリア、炎のパンチ!」
キルリアは拳に炎を灯し、ユキタテハに振り下ろすようにして叩き込む。
虫と氷、二つのタイプが苦手とする炎技を喰らったユキタテハは、防御が低い事もあって戦闘不能となった。
「ユキタテハ……ありがとう、戻って」
ベルはユキタテハをボールに戻す。これでベルの残り手持ちは半分まで減らした。残り三体だ。
「よし、次はこのポケモンで行くよ。出て来て、レファン!」
ベルが次に繰り出すのは、小型で紫色の象みたいなポケモンだ。それしか言えないくらい、単純な見た目だ。強いているなら、額に赤い宝石のような物が埋め込まれていて、足の部分は黒っぽくなっている。
長鼻ポケモン、レファン。地面タイプのポケモンだ。
「レファン、サンドソニック!」
レファンは前足で地面を踏み鳴らし、地を這う衝撃波を放つ。
「キルリア、テレポート!」
だがキルリアにはそんな単調な攻撃など掠りもせず、テレポートで避けるだけだった。
しかし
「そこだよレファン!岩石封じ!」
レファンはキルリアがテレポートした場所を予め知っていたかのように地面を隆起させ、キルリアの身動きを封じてしまう。
「しまった……!」
という感情よりも、イリスは何故行き先が分かったのかの方が不思議だったが、その事について思考している暇はない。
「シャドーボール!」
レファンは黒い影の球を作り出し、キルリアに向けて放つ。影の球はまっすぐキルリアに向かって飛んでいき、身動きの取れないキルリアに力撃。効果抜群なので、大ダメージだろう。
「どんどん行くよ、思念の頭突き!」
レファンは頭に思念を集め、今だ岩石に捕らえられて身動きが取れないキルリアに強烈な頭突きを喰らわせる。
「これで終わり!サンドソニック!」
レファンはやっとの事で岩石風時から解放されたキルリアから距離を取り、前足で地面を踏み鳴らして地を這う衝撃波を放つ。
もうボロボロでまともに戦えないキルリアはその衝撃波の直撃を暗い、吹っ飛ばされる。
「キルリア!」
地面に伏せたキルリアは目を回しており、戦闘不能のようだ。
「戻れ、キルリア」
レファンはどうやら岩石封じで動きを止め、その隙に連続で攻撃を叩き込むのが基本スタイルらしい。
「だったらこのポケモンが適任だな……出て来い、フローゼル!」
イリスの三番手は水タイプでイリスのメンバーの中で素早さが最も高いフローゼルだ。
「フローゼル、アクアジェット!」
フローゼルは激しい水流をその身に纏い、レファン目掛けて高速で突撃する。
「レファン、岩石封じ!」
しかしレファンはかなりのやり手で、フローゼルの攻撃を地面を隆起させる事で発生した岩石で防いだのだ。
「だったら次は……氷の牙!」
フローゼルはアクアジェットを解いてレファンの上を取り、氷結した牙を伸ばしてレファンに突き刺す。
はずだった。
「レファン、シャドーボール!」
だがしかし、フローゼルはアクアジェットを解いてレファンの上を取ろうとした時点て既に、シャドーボールを喰らった。
「続けて岩石封じ!」
不意討ちのようなシャドーボールを喰らって受身も取れずに地面に転がったフローゼルは、地面が隆起して出来た岩石に捕らえられてしまった。
「な……!?」
流石のイリスも、驚きを隠せない。
「今のは変だ……まるで、フローゼルの動きを読んでいたような——」
「うん、そうだよ」
イリスが一人呟いていると、ベルはあっさりと肯定してきた。
「レファンは神様の使いみたいなポケモンだから、相手の動きを先読みする事くらい、簡単に出来るよ」
今回は説明不要のバトル回、イリスvsベル、パート2です。イリスとベルのバトルはあと二、三回くらいで決着にしようと思っています。では、短いあとがきですが、次回もお楽しみに。