二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 91章 イリスvsベル 四 ( No.180 )
日時: 2011/08/21 11:37
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/124.html

結局、デンリュウもパチリスの怒りの前歯で体力を削られ、そのまま種爆弾でやられてしまった。
だが、なんとか炎のパンチを一撃だけデンリュウが入れてくれたので、防御が低いパチリスの体力もかなり削った。
「最後はお前だ。頼むぞ、リーティン!」
イリスの最後のポケモンはリーティンだ。
「リーティン、マジカルリーフ!」
「パチリス、影分身!」
リーティンは念力でコーティングした葉っぱを無数に放ち、パチリスを攻撃。パチリスはいくつもの分身を作り出してその攻撃をかわそうとするが、マジカルリーフは必中技。避ける事はできず、パチリスは無数の葉に急所を切り刻まれ、戦闘不能となった。
「パチリス、戻って」
これでベルの手持ちも残り一体。イーブンだ。
「それじゃあ行くよ、あたしの最後のポケモン。出て来て、レクオレ!」
ベルの最後のポケモンは、清水ポケモンのレクオレ。
液体が人の形をしているような姿だが、どちらかと言えば宇宙人のようだ。
「水タイプか……ならリーティンの方が有利だ。リーティン、マジカルリーフ!」
リーティンは念力でコーティングした葉っぱを無数に放ち、レクオレを切り刻む。
「やるね、イリス。でもこれくらいじゃあたしのレクオレは倒せないよ。レクオレ、水の波動!」
レクオレは波動状の水を放ち、リーティンを攻撃。しかしリーティンはそれを葉っぱを盾にする事で防御する。
「リーティン、かまいたち!」
リーティンは周囲に空気の渦を作り出し、葉っぱを振って真空の刃を無数に放つ。
「レクオレ、溶ける!」
しかしレクオレは自身の体を溶かし、液体となってその真空の刃を全て回避した。
「イリスのモココはコットンガードでどんな攻撃も防げるって触れ込みだったらしいけど、それになぞらえて言えばあたしのレクオレの溶けるは、どんな攻撃でもかわせる技だよ。レクオレ、シャドーパンチ!」
レクオレは液体の状態でリーティンの背後に回りこみ、姿を元に戻して影を纏わせた拳を叩き込む。
「くっ、燕返し!」
「溶ける!」
リーティンはカウンターの燕返しを繰り出すも、レクオレは融解して液体になってしまい、リーティンの攻撃が当たらない。
「レクオレ、後ろから毒突き!」
レクオレはまたもリーティンの背後から現れ、毒を帯びた腕を突き刺すような攻撃を繰り出す。
「毒タイプ技は草タイプであるリーティンの弱点でもある。レクオレ、連続で毒突き!」
さらにレクオレは毒を帯びた腕を使い、連続で貫手を放つ。
「ぐっ、これはやばい……リーティン、一旦レクオレから距離を取れ!」
リーティンは毒突き連打を喰らいつつもなんとかバックステップでその攻撃をかわし、レクオレから距離を取る。
「さて、どうするか……」
レクオレの攻撃は大した事ないが、溶けるでリーティンの攻撃が全く当たらない。攻撃が当たらなければ、どんなに強力な技があろうと一方的に攻撃されてやられるだけだ。
「レクオレ、水の波動!」
「リーティン、燕返しで切り裂け!」
レクオレは波動状の水を発射するが、リーティンは葉っぱを振ってそれを切り裂く。
「マジカルリーフだ!」
そしてリーティンは念力でコーティングされた葉っぱを無数に放つ。しかし
「レクオレ、溶ける!」
レクオレは自身を融解し、液体となってリーティンのマジカルリーフを回避する。
「後ろに回ってシャドーパンチ!」
さらにレクオレは液体のままリーティンの背後に回り込み、影を纏わせた拳を叩き込む。
「この距離はダメだ……リーティン、退け!」
接近されて打撃戦になると、リーティンでは手も足も出ない。なのでリーティンはバックステップでレクオレと距離を取るが
「逃げても攻撃は止めないよ。レクオレ、シャドーパンチ!」
レクオレは拳に影を纏わせ、拳を振り抜いてロケットパンチのように陰の拳を飛ばす。
そのシャドーパンチはバックステップ中のリーティンにクリーンヒットし、リーティンは大きく体勢を崩した。
「追撃だよ、水の波動!」
そしてレクオレは波動状の水を、まるで砲弾のように放ち、リーティンを追撃。如何に効果いまひとつとはいえ、直撃を喰らえばそれなりのダメージになる。
(まずいな、リーティンの体力がかなり削られている……あと一発でも喰らえば、やられそうだ……)
確かに、リーティンを見ればかなり疲弊しているのが分かる。
(せめて一撃でも攻撃が入れば、レクオレを倒せるのにな……液体の状態でも攻撃できる、相手がどんな状態でも巻き込めるような技が……ん?)
とそこで、イリスは気付いた。
それと同時にベルのレクオレも動いていた。
「レクオレ、毒突き!」
レクオレは決して速いとは言えない動きでリーティンに接近し、毒を帯びた腕を突き出す。
「リーティン、ジャンプでかわしてマジカルリーフ!」
リーティンは空高く跳躍し、念力でコーティングされた葉っぱを無数に放つ。しかし
「無駄だよ。レクオレ、溶ける!」
レクオレは自分の体を溶かして液体にし、マジカルリーフを回避する。
だがしかし、イリスはこれを待っていた。
「ベル、いくら液体になろうと、気体になろうと避けられない技っていうのはこの世に存在するんだよ。今からそれを証明する。」
如何せん大技なので、イリスは今まで使ってこなかったが、効果があると分かれば、使わないわけにもいかない。

「リーティン、グラスミキサー!」

リーティンは葉っぱを高速で回転させ、木の葉の渦を作り出す。そしてその渦を操り、液体状になったレクオレを巻き込む。
液体レクオレは渦の中に吸い込まれるようにして入っていき、渦が消える頃には、いつも通りのレクオレに戻っていた。
ただし、体力以外は、だが
「レクオレ!」
深緑が発動したグラスミキサーを、レクオレは耐え切る事ができず、戦闘不能となった。
イリスvsベルの幼馴染対決は、イリスの勝利である。



今回はイリスとベルのバトル、決着でした。解けたレクオレにグラスミキサーが当たったのは、竜巻で物が持ち上がるような感覚で捉えてください。ちなみに、ゲームでは溶けるは回避技ではなく、防御力を上げる技です。皆様には釈迦に説法でしょうが、一応、念のため。では次回は、分かる人は分かる、アルタイル・シリウス、ベガに出て来る変人さんを出そうと考えております。まあ、変人でも僕は結構あの人好きですけどね、面白いですし。口調というか、いろいろと至らない点があると思いますが、あの人の会話を再現するのはかなり困難ですので、その点はご了承ください。では、次回をお楽しみに。