二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 98章 相性 ( No.194 )
日時: 2011/08/22 22:38
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「使用ポケモンは二体、勝ち抜き戦だ。それでいいかい?」
「ええ、依存はありません」
何故だかなし崩し的に始まってしまったイリスとハヤトのポケモンバトル。まあ、当のイリスはさほど嫌がっているわけでもないので、良いのだろうが。
「それじゃあ行くよ、俺の一番手はこのポケモンだ。出て来い、ドゴン!」
ハヤトが繰り出したのは、嘴がハンマーのようになっているポケモン。
暴れ鳥ポケモン、ドゴン。格闘・飛行タイプのポケモンだ。
「飛行タイプね……だったら電気タイプで楽勝だな。出て来い、デンリュウ!」
イリスのポケモンは、飛行タイプに有利な電気タイプのデンリュウ。
「楽勝か……飛行タイプを甘く見ていると、痛い目に遭うぞ」
早との目付きが、一段と鋭くなった。
「ドゴン、まずは瓦割りだ!」
ドゴンはデンリュウに接近すると、ハンマーのような嘴を振り下ろし、デンリュウを攻撃。
「続けて燕返し!」
さらに翼を使い、デンリュウを切り裂く。効果はいまひとつだが、かなりの威力だ。
「くっ、デンリュウ、メガショック!」
デンリュウはバチバチと弾ける電撃を集め、それをドゴンに向けて放つ。
「ドゴン、見切り!」
だがドゴンはメガショックの軌道を完全に見切り、攻撃を回避する。
「ハートスタンプ!」
そしてデンリュウに急接近、嘴の先端をデンリュウに叩きつけ、吹っ飛ばす。
「デンリュウ、パワージェムだ!」
吹っ飛ばされてもなお起き上がったデンリュウは、光り煌く宝石を無数に発射する。
「構わない、突っ込めドゴン!ハートスタンプだ!」
ドゴンは無数の宝石による攻撃を受けながらもデンリュウに直進し、嘴の先端を叩きつける。
「瓦割り!」
さらに嘴を上に持ち上げ、そのまま勢いよく振り下ろしてデンリュウの脳天に叩き込む。
「デンリュウ!」
地面にめり込んだデンリュウは目を回しており、戦闘不能だった。
「戻れ、デンリュウ」
ドゴンは何よりも攻撃力が高い。瓦割り、燕返し、ハートスタンプ、どれも決して威力が高い技ではないが、ドゴンの高い攻撃力により、その破壊力は増しているのだ。
「だったら、こいつだ。出て来い、キルリア!」
イリスが次に繰り出すのは、タイプ相性で勝るキルリアだ。
「エスパータイプのキルリアか。相性が良いから勝てるとは思うなよ、相性を覆すのが、俺のスタイルだ。ドゴン、ハートスタンプ!」
ドゴンは嘴をキルリアに向け、キルリアに向かって直進する。
「キルリア、テレポート!」
しかしキルリアはテレポートでハートスタンプを回避し、そのままドゴンの背後に回りこむ。
「炎のパンチ!」
そして拳に炎を灯し、ドゴンの背中に叩きつける。決して大ダメージではないが、何度も当てて蓄積させれば致命傷だ。
「くっ、ドゴン、瓦割りだ!」
「キルリア、かわしてシグナルビーム!」
ドゴンはハンマーのような嘴をキルリアの脳天目掛けて振り下ろすが、キルリアは流れるような動きでかわし、攻撃直後で隙だらけのドゴンにカラフルな光線を発射して攻撃。
「止めだ、サイコキネシス!」
キルリアは最後にドゴンを念動力で持ち上げ、地面に勢いよく叩きつける。
ドゴンは特防は低いのか、その一撃で戦闘不能になってしまった。
「戻れ、ドゴン」
早とはドゴンをボールに戻し、次のボールを構える。
「ドゴンは倒されたけど、次のポケモンも同じように倒せるかな? さあ出て来い、プテリクス!」
ハヤトの二番手は、始祖鳥ポケモンのプテリクス。
恐竜のような姿で、体は黄色、頭は黒と赤、腕には翼があり、これまた鮮やかな赤色。
「行くぞプテリクス、岩雪崩!」
プテリクスは虚空より大量の岩石を出現させ、キルリアに向けて降り注ぐ。
「キルリア、テレポートからシグナルビームだ!」
キルリアはテレポートで降り注ぐ岩石を全てかわし、かわし終えると色彩を束ねたカラフルな光線を発射し、プテリクスを攻撃。だが効果いまひとつなので、大きなダメージはない。
「次はこれだ、アイアンテール!」
プテリクスは尻尾を鋼鉄のように硬化させ、キルリアを狙って思い切り振り、薙ぎ払う。
「!炎のパンチ!」
キルリアは咄嗟に炎の拳を尻尾にぶつけ、威力を減衰させるが、その破壊力は凄まじく、キルリアは吹っ飛ばされた。
「チャンスだ。シャドークロー!」
プテリクスは翼と一体化した爪に影を纏わせ、キルリアに飛び掛かる。
「キルリア、サイコキネシス!」
キルリアは強力な念動力でプテリクスの動きを止め、地面に叩きつけて距離を取る。
「このくらいじゃ、俺のプテリクスは倒せないよ。プテリクス、ドリル嘴!」
プテリクスは嘴をキルリアに向け、体全体を高速回転させてキルリアに向かって突撃していく。そのスピードもさる事ながら、突撃の気迫が途轍もない。
「キルリア、サイコキネシスで止めろ!」
キルリアは残り全ての力を振り絞って念動力を放ち、プテリクスの動きを止めた——
「無駄だ、プテリクス!」
——かに思えたが、プテリクスは念動力を突っ切り、キルリアにドリル嘴を喰らわせ、吹き飛ばす。
「キルリア!」
吹き飛ばされたキルリアは目を回しており、戦闘不能だ。
つまりこの勝負は
「俺の勝ちだ、イリス」
ハヤトの勝利である。



今回はイリスとハヤトのバトル。ハヤトの二番手、プテリクスは始祖鳥ポケモンと言うだけあって、化石から復活するポケモンなのです。素早さはずば抜けて高い、というわけではないですが、攻撃力は凄いです。参照をご覧になれば分かります。では次回は、遂にあの人が帰ってくる。そしてハヤトとのリベンジのために特訓をするかもしれません。というわけで、次回もお楽しみに。