二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 99章 イリスvsN Ⅲ ( No.195 )
- 日時: 2011/08/23 11:06
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ハヤトはイリスとの勝負後
「俺はしばらくこの辺りにいるつもりだ。リベンジならいつでも受け付けるよ」
と言い残し、どこかへ行ってしまった。まあ言い分からするに、この周囲なのだろうが。
そして敗北したイリスは、流石に落ち込むような事はなかったが、少し敗因を考えてみた。
「テクニックでは劣ってないと思うんだよな……相性を覆すバトルか、いやはや大したものだね。だとすると僕に足りないのはやっぱり」
地力。
ポケモンのステータスだろう。
「こればっかりは、経験を積まないとどうしようもないな……あとは進化か、フローゼル、メタゲラス、デンリュウはもう進化しないから、残ってるのはリーティンとアブソル、それからキルリアか……」
イリスはその三体のポケモンが入ったボールを、何と言うでもなく見つめる。
「リーティンはハヤトさんの飛行タイプに不利、アブソルは言う事を聞かない。ともすれば、頼れるのはキルリアだけ……どうしたもんかな」
イリスは原っぱのようになっている崖に仰向けに寝転がる。
すると遠くの方から、何かが飛んで来るのが見えた。どうやらポケモン(それ以外はまずありえないが)と、そのポケモンに人間が乗っているようだ。
イリスは最初、ただボーっとそれを見ているだけだったが、それが自分の所へと向かっているのが分かると、体を起こしてそれをちゃんと見る。
そしてそれは
「イリス!」
「N!?」
だったのだ。
個人的な情報収集のためにカゴメタウンで一旦別れたNは、移動の途中でイリスを見かけたから近づいてきたらしい。
「で、何か分かったの?」
「まあ、いろいろとね。でもまだ不確かな情報もあるから、ちゃんと集まったら伝える事にするよ。……それよりもイリス、君はこんな所に寝転がって何をしていたんだい?」
「ああ、それは……」
イリスはNに、ハヤトとのバトルを話した。
相性を覆すバトル。キルリアの攻撃がプテリクスに通じなかった事。いろいろ考え、地力が足りないという事。
「……成程、確かにそれは、ポケモンの経験不足だね。ハヤトさんはジョウト地方のジムリーダーだ。相当強いよ」
「え!? あの人ジムリーダーだったの!? ……通りで強いわけだ」
イリスは納得する。
「となると、やっぱりバトルしかないな。イリス、久しぶりに会ったんだ、特訓がてら、バトルしようよ」
というわけで、第三回目のイリスとNのバトルが始まった。
「使用ポケモンは三体、勝ち抜き戦だ。依存はないね?」
「ないよ、それでいい」
「それじゃあ、行くよ。出て来てくれ、テイルーン!」
Nの一番手は緑色の馬のようで、頭の長くなびく鬣と尻尾が雲になっているポケモン。
雲ポケモン、テイルーン。ゴースト・飛行タイプだ。
「なら僕はこのポケモンだ。出て来い、デンリュウ!」
イリスはセオリー通り、飛行タイプと相性のよいデンリュウを繰り出す。
「先攻はもらうよ、テイルーン、エアスラッシュ!」
テイルーンは風を切り裂く空気の刃をデンリュウに向けて飛ばす。
「デンリュウ、かわしてメガショック!」
デンリュウはその空気の刃を横に跳んでかわし、バチバチと弾ける電撃を放つ。
しかしテイルーンは素早く、上昇してメガショックを回避してしまう。
「喰らいつく!」
そしてそのままデンリュウに向かって直進し、小さな口で喰らいついた。
「くっ、引き剥がせ!炎のパンチ!」
デンリュウは喰らいつくテイルーンに炎の拳をぶつけ、引き剥がす。テイルーンを深追いする気はないのか、炎のパンチが発動されるとすぐに喰らいつくを解除して回避行動に移ったため、ダメージは大きくない。
「パワージェム!」
デンリュウは宝石のように輝く宝石を無数に発射する。パワージェムは岩タイプの技。これが当たれば、テイルーンにもそれなりのダメージになるだろう。
「テイルーン、火炎放射だ!」
だがテイルーンは口から灼熱の火炎を放ち、パワージェムを薙ぎ払う、いや焼き払うようにして全て撃ち落す。
「さらに思念の頭突き!」
そしてテイルーンは頭に思念を集め、デンリュウに強烈な頭突きを喰らわせる。デンリュウは反撃しようにも、その頭突きで怯んでしまう。
「一気に畳み掛けるよ、喰らいつく!」
テイルーンは怯んだデンリュウに喰らいつき、攻撃する。喰らいつくは一見地味な技だが、その威力は高く、ゴーストタイプの物理技ではトップクラスだ。
「デンリュウ、アイアンテールだ!」
いつまでもやらっれぱなしではなく、デンリュウは尻尾を鋼鉄のように硬化させてテイルーンに叩きつける。
するとテイルーンはすぐさま後退し、体勢を崩さない。
「ヒット&アウェイ……とはちょっと違うけど、これはまた厄介だな……メガショック!」
「かわしてエアスラッシュだ!」
デンリュウは弾ける電撃をテイルーンに向けて放つが、テイルーンはそれを上昇して回避し、空気の刃を飛ばしてデンリュウを切り裂く。
「これが飛行タイプだよ、イリス。地に足を着けているポケモンは、上からの攻撃に弱い。そしてこの広い大空を自由に使える飛行タイプは、敵の攻撃を避けやすい」
つまり、それは使えるフィールドが違うという事。
地に足を着けているポケモンは地面しか使えない、跳ぶ事は出来ても飛ぶ事は出来ない。つまり二次元的な動きしか出来ない。
対する飛行タイプは空も使えるため、フィールドが広く逃げ道も多い。三次元的な動きが出来る。
「成程ね……そういえば今の僕は、飛行タイプを持ってなかったな。ウォーグルを使っているうちは気付いただろうけど、いつの間にか鈍ってたのか」
イリスはそう呟き、気持ちを入れ替える。
「なら、それ相応の対応を、するとしますか」
今回はイリスとNのバトル、パート3です。Nはいろいろな所を渡り歩くうちにポケモンも強くなり、あのクラウンが進化しました。という事は他のポケモンも進化しているわけで、次回以降のバトルで登場します。では、次回もイリスとNのバトル。そしてよく見れば次回が100章です。何をやるかは何も考えておりません、意見や希望があるなら聞き入れたいと思います。では、次回もお楽しみに。