二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 118章 日照り ( No.252 )
日時: 2011/09/13 00:20
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

所変わって……いや場所はさほど変わってないが、視点を変えて、ミキvsティンのバトル。時系列上の問題としてリオとフォレスが戦いを始めた直後辺りから、この二人の戦いを開始させるとする。
「日差しが照りつければ、その間炎技の威力が上がる、それを見せてあげるわ。カンカーン、火炎放射!」
カンカーンは口から灼熱の火炎を放つ。その炎は轟々と激しく燃え盛っており、通常の火炎放射とは比べ物にならないくらいの勢いだった。
「テクスチャー2!」
ポリゴン2はその火炎放射を避けようとしたが完全には避けきれず、炎に包まれる。
しかしポリゴン2はさほどダメージを受けていないようで、結構ピンピンしていた。
「……? どういう事……カンカーンの火炎放射が、直撃じゃないとはいえほとんど効いてない……?」
ティンは頭に疑問符を浮かべている。
そこにミキが、言葉を掛ける。
「さっき、ポリゴン2が火炎放射を受けた瞬間に、テクスチャー2を使わせたんだよ」
「テクスチャー2……ああ、成程ね」
テクスチャー2とは、その名の通りテクスチャーの派生系、もしくは強化版とでも言うような技だ。
相手から攻撃を受けた時、その攻撃の抵抗力となるタイプに自分のタイプを変える。それがテクスチャー2だ。普通のテクスチャーなら自分の技のタイプにしか変化しなかったが、2になって相手の技に応じて、それに対抗できるタイプに変化するよう昇華したのだ。
「炎タイプの抵抗力と言えば、水タイプか岩タイプ辺りでしょうね。だったらこれででも喰らいなさい、ソーラービーム!」
カンカーンは日照りの影響ですぐさま太陽光を額に集め、それを光線として発射する。
ポリゴン2はかなりのスピードだったソーラービームの直撃を喰らい、吹っ飛ばされる。もし弱点を突かれれば、まず間違いなく戦闘不能だろうが
「残念ながら、このポリゴン2はドラゴンタイプに変化したようだね。ソーラービームも効果は薄いよ」
ポリゴン2は盛大に吹っ飛ばされながらも平然と戻ってきて、何気ない顔で臨戦態勢を取る。戦闘に入るのが遅いとか言っちゃいけない。
「ドラゴンタイプね、厄介なタイプに変化されたけど、そのくらい苦でもないわ。カンカーン、大地の力!」
カンカーンは地面に思い切り尻尾を叩きつける。すると地面から噴火のように土砂が噴出し、ポリゴン2を攻撃する。
「ポリゴン2、まずは相手の動きを止めるよ。ロックオン」
ポリゴン2は大地の力を喰らいながらも視界に映るカーソルをカンカーンに合わせ、標準を定める。
「行くよ、電磁砲!」
そしてポリゴン2は電磁波を最大まで凝縮した球体を作り出し、カンカーンに向けて発射する。電磁砲はまっすぐカンカーンに向かっていき、避ける間もなくカンカーンはその球体の直撃を喰らう。
電磁砲を受けてカンカーンが吹っ飛ばされるようなことはなく、むしろ強力な電磁波がカンカーンを襲い、カンカーンはその場に蹲る。
「電磁砲は相手を絶対に麻痺させる技、このまま畳み掛けるよ。ポリゴン2、ダイヤブラスト!」
ポリゴン2は嘴のようなパーツの先端に、宝石のような輝く光を凝縮させ、光線として一気に放つ。
カンカーンは麻痺で満足に動けずその光線の直撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
「その程度じゃ、私のカンカーンは倒せないわよ、ソーラービーム!」
威力はともかくソーラービームは速射性とスピードに優れる。なのでポリゴン2の動きを制限する意味も込めて、カンカーンは太陽光を凝縮した光線を発射する。
「大地の力!」
さらに地面から土砂を噴射して追撃。地面タイプの技は、ドラゴンタイプでは防げないので、これだけは等倍のダメージを喰らってしまう。
「ポリゴン2、ロックオン!」
ポリゴン2は電磁砲を放つためにカンカーンをロックオンするが
「甘いわよ、怪しい光!」
ロックオンしたのとほぼ同時にカンカーンは怪しげな閃光を放ち、ポリゴン2を混乱させる。
「今よカンカーン、火炎放射!」
さらにカンカーンは至近距離からの火炎放射を放つ。効果いまひとつでも近くから直撃を喰らえば結構効くもので、ポリゴン2の体力も大分削られている。
「ポリゴン2、反撃だよ。電磁砲!」
ポリゴン2は嘴状のパーツの先端から電磁力を凝縮した球体を発射する。ロックオンの効果は今だ継続中なので、電磁砲は吸い寄せられるようにカンカーンにヒットした。
「続けてダイヤブラスト!」
と追撃しようとしたミキだったが、ポリゴン2はそうは行かなかった。ポリゴン2は混乱状態なので、訳も分からず自分を攻撃してしまうのだ。
「カンカーン、火炎放射!」
そうこうしているうちにカンカーンは灼熱の火炎放射を放ってポリゴン2を攻撃。
「今度こそ、ダイヤブラスト!」
我を取り戻したポリゴン2は宝石のように輝く光線を発射する。
「カンカーン、かわして!」
カンカーンは横に動いてその光線をかわそうとするが、途中で動きが止まってしまった。
麻痺状態の影響で、体が痺れて動けないのだ。
カンカーンは直撃ではないにしろ効果抜群の攻撃を喰らい、疲労困憊だ。ポリゴン2にしたってさっきの火炎放射で満身創痍と言っても差し支えないコンディションだ。両者、あと一撃でも喰らえば戦闘不能になるだろう。
「カンカーン、最大火力で火炎放射!」
「ポリゴン2、最高出力でダイヤブラスト!」
カンカーンは日照りの恩恵を受けた火炎放射を放ち、ポリゴン2は相性で勝るダイヤブラストを発射する。双方の攻撃がぶつかり合い、互いに押し合ってせめぎ合う。
そして最後には両技が弾けて両方のポケモンに直撃し、双方共に吹っ飛ばされる。
「カンカーン!」
「ポリゴン2!」
見ると両方とも、戦闘不能になっていた。
ミキとティンのバトル、第一戦は、ひとまず引き分けだ。



今回はミキとティンのバトルでした。日照りで自分に有利な状況を作って攻めたティンでしたが、ミキとポリゴン2はテクスチャー2でそれを対策し、結果引き分けに持って行きました。『自分に有利な状況を作ってバトルする』フォレスも同じような事をしてますので、もしかしたらティンの戦術はフォレス譲りなのかもしれません。では次回は……新しいバトルを出すか、イリスとツユサのバトルに戻すかですね、たぶん後者になるでしょうが。最近更新し難くなっている白黒ですが、それでもできるだけ更新しようと心がけています。次回もお楽しみに。