二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 120章 助力 ( No.259 )
- 日時: 2011/09/19 12:15
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ウズメは7Pのレイに持たされた目覚め石を、ツユサに落とす。ツユサはそれを頭でキャッチし、手に取る。
「こんなグッドタイミングで進化の石が手に入るなんて、ラッキー☆」
そしてツユサはその石をキルリアに触れさせる。
するとキルリアはまばゆい光を放ち、光の中で姿を変えていく。
光が消えると、そこにはもうキルリアはいない。代わりにいたのは、その進化系であるエルレイドだった。
そしてさらに、イリスに追い討ちを掛けるように新たな敵も現れる。
「……どうやら丁度いいタイミングで着いたようですね」
現れたのは、7Pのレイ。氷柱のように冷たく鋭い声とまなざしが特徴の女性だ。
「三対一か、これはまずな……」
ツユサは正直言って弱かったが、レイは違う。ウズメももしかしたら強いかもしれない。だとすればこの状況は、イリスにとってかなりまずい状態である。
しかしそんなイリスに、救いの光が差し込まれた。
「ブルンゲル、ハイドロポンプ!」
「パンプッチ、シャドーボール!」
どこからか猛烈な水流が放たれてエルレイドは吹っ飛ばされ、同じくどこからか影の球が飛来してプテラを地面に落とす。
「いくら英雄相手でも、三対一は流石に卑怯でしょ」
「その通り。やるなら正々堂々、一対一の真剣勝負じゃないとね」
イリスの後方には、よく見知った人物が二人いた。
「シザンさん、ハルマさん……何でここに……?」
「何でも何も、仲間がいたら助けるのは当たり前でしょう?」
「そうだよ、イリス君。それに、プラズマ団を倒せて、バトルも出来て、君を救える。一石投じるだけで鳥が三羽手に入るんだ、これ以上ないくらい好都合だよ」
シザンサスとハルマがそう言う中、エルレイドを抱き起こしたツユサはシザンを、プテラと共に落下したウズメはハルマを睨み付ける。
「それじゃ、アタシ達はあの二人をやるから」
「君は、7Pを頼むよ」
そうしてイリスvsレイ、三回目のバトルが始まるのだった。
「……思わぬ邪魔が入ってしまいましたが、まあいいでしょう。元よりあなたを倒すのはわたくし一人で十分、というより、わたくし自らの手で、引導を渡そうと思っていましたからね」
「そうかい。でも、そんな簡単に僕を倒せると思わないことだね」
「そうでしょうね。ええ、掛け値なしであなたは強いです。ですが……あなたがいくら強くても、わたくしの力に及ぶことはないでしょう」
レイがそう言った時、一陣の風が吹いた。その風によりレイのワンピースがはためく。そしてイリスは見た。
レイの両脚に刻まれた、キュレムの刻印を。
「……見えましたか。そうです、わたくしは両脚に、より正確に言うならば両太腿にキュレムの両脚の刻印が刻まれています。……それでは、お見せしましょう」
するとレイの両脚から、濁った水色の光が放たれる。
「では、準備も整いましたし、始めましょうか。おいでませ、ヤミクラゲ!」
レイの一番手は、くらげポケモンのヤミクラゲ。水と悪タイプを持つポケモンだ。
「ヤミクラゲか、だったらエルレイドより、こっちの方がいいな。出て来い、デンリュウ!」
イリスはエルレイドをボールに戻し、代わりにデンリュウを繰り出す。
「デンリュウ、メガショックだ!」
デンリュウはバチバチと弾ける電撃を放ち、ヤミクラゲを攻撃。効果抜群なので相当なダメージだろうと思っていたが
「ヤミクラゲ、危険な毒素」
ヤミクラゲは何と言うこともなく危険な毒素を放ち、反撃してきた。全く怯んだ様子もなく、喰らってすぐさま攻撃に転じた。
「デンリュウ!」
しかもデンリュウはその一撃を喰らっただけで、戦闘不能になってしまった。恐るべきヤミクラゲの防御力、そして攻撃力だ。
「どうしました? あなたの力はこの程度ですか?」
レイはイリスに挑発する。イリスはレイに少し異変を感じるも、デンリュウをボールに戻してすぐに次のボールを構える。
「次はお前だ。頼むぞ、エルレイド!」
イリスは今し方戻したばかりのエルレイドを再び繰り出す。
「リーフブレード!」
エルレイドは草木の力を刃に込め、ヤミクラゲに接近して切り裂く。
「ヤミクラゲ、悪の波動」
だがヤミクラゲは効果抜群の技を喰らったにも関わらず、やはりすぐに悪の波動で反撃し、エルレイドを吹っ飛ばす。
「やっぱり耐久力が増してる……こうなれば手数で攻めるか。エルレイド、ドレインパンチ!」
エルレイドはヤミクラゲに接近し、淡く光る拳を連続で叩きつける。ドレインパンチは格闘技なので、これもヤミクラゲには効果抜群、さらに体力も吸収できる、
「悪の波動で引き剥がしなさい」
ヤミクラゲは拳を叩き込むエルレイドに悪の波動を放って引き剥がすが、エルレイドは間一髪のところで後ろに跳んだため、悪の波動は受けなかった。
「ヤミクラゲ、気合球!」
ヤミクラゲは二本の触手の間に気合を凝縮した球体を作り出し、エルレイドに向けて放つ。
「下手に切り裂いて暴発されても困るな……エルレイド、ここは回避だ!」
エルレイドは横に体をずらして気合球をかわし、そのままヤミクラゲに接近する。
「ドレインパンチ!」
そして淡く光る拳をヤミクラゲに叩きつける。
その刹那。
「ヤミクラゲ、大洪水!」
ヤミクラゲの周囲から、正に洪水のような量の水が溢れ出て、エルレイドを押し流した。
「エルレイド!」
洪水に流されたエルレイドは目を回していて、戦闘不能だった。
「デンリュウに、エルレイドまでやられるなんて……!」
この時イリスは、7Pレイの強さを実感したのだった。
今回はツユサのキルリア進化、そしてレイが解放しました。今になって思うと、レイのヤミクラゲ強すぎですね。相性で勝るデンリュウとエルレイドを連続で下すとか、半端ないですね。さて最近更新が停滞気味なのですが、目次やら何やらの方も停滞気味です。そろそろなんとかしないとな……まあ、それは後々やるとして、次回予告。次回はイリゼの番です。次はザンバとどのようなバトルを繰り広げるのか、お楽しみに。