二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 11章 新技 ( No.27 )
- 日時: 2011/07/31 19:30
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「さあ行け、ガレキダマ!」
サカキの二番目のポケモンは、大きな瓦礫に足が生えたようなポケモンだ。
ガレキダマ、瓦礫ポケモン。岩・地面タイプ。
「岩・地面……だったらブイゼルの方が圧倒的有利。ブイゼル、アクアジェット!」
ブイゼルは水流をその身に纏い、高速でガレキダマに激突するが
「な……!?」
ブイゼルはガレキダマに弾き飛ばされてしまった。
「ガレキダマ、岩雪崩」
ガレキダマがドスンと大きく地面を踏み鳴らすと、虚空より無数の岩がブイゼルに降り注ぎ、押し潰してしまう。
「くっ、戻れ、ブイゼル……」
ブイゼルはその岩雪崩で戦闘不能、ボールに戻される。
「地面タイプじゃメリープは使えない……ならこいつだ。頼むぞ、リープン!」
イリスの二番手はイリスの新メンバーのエース、リープンだ。
「リープン、葉っぱカッター!」
リープンは鋭い葉っぱを無数に飛ばし、ガレキダマを切り裂く。ガレキダマはタイプ上弱点が多く、特に水や草タイプの技の威力は四倍にも膨れ上がる。しかし
「効いてない……!?」
ガレキダマはピンピンしていて、全く効いている様子がない。
「ガレキダマ、サンドソニック」
ガレキダマはまた地面を踏み鳴らし、地面を伝う衝撃波を放つ。
「リープン、かわして成長だ!」
リープンはその衝撃波をジャンプでかわし、細胞を活性化させて成長し、攻撃と特攻を高める。
「風起こし!」
そして葉っぱを振って猛烈な風を起こす。成長で威力が上がっているのだ。
「ふん。ガレキダマ、奮い立てる」
しかしガレキダマは風起こしを受けてもビクともせず、自身を奮い立ててリープンと同じように攻撃と特攻を上げる。
「なんて防御力だ……リープン、連続切り!」
レープンは流れるような動きでガレキダマに接近し、葉っぱを振るってガレキダマを切り裂く。
だがしかし、ガレキダマには傷一つつかない。
「前言撤回だ。やはり大した事ないな」
サカキは落胆するように言う。そして
「ガレキダマ、火炎車!」
ガレキダマは燃え盛る炎を身に纏い、転がりながらリープンに激突する。
「リープン!」
火炎車は炎タイプの技、草タイプのリープンには効果抜群だ。
「まさか火炎車を使えるなんて……!」
完全に予想外だ。だが、ガレキダマのゴツゴツした姿を見て、炎タイプの技を使うだろうとは誰も思わないだろう。
「ガレキダマ、サンドソニック!」
ガレキダマは地面を踏み鳴らし、地を伝う衝撃波を放つ。
「リープン、かわして葉っぱカッター!」
リープンは衝撃波をジャンプでかわし、鋭い葉っぱを無数、やはりに放ってガレキダマを切り裂く。が、やはり効いていない。
「岩雪崩!」
それどころか不用意にリープンは飛んでしまったため、ガレキダマの攻撃を避ける事ができない。リープンは上空から降り注ぐ無数の岩石の直撃を受け、押し潰される。
「リープン!」
リープンはなんとか岩の下から這い出て、葉っぱを構える。しかしその顔は疲労に満ちていた。
(まさかたった二回の攻撃でここまで喰らうとは。あのガレキダマ、防御だけじゃなくて攻撃まで高いのか……!)
イリスはかなり焦っている。ガレキダマの予想外の能力に気圧されているのだ。
「くっ……リープン、成長だ!」
とりあえず攻撃が効かないなら攻撃力を上げるしかないという事で、リープンは細胞を活性化させて成長し、攻撃力を高める。
「ガレキダマ、サンドソニック!」
ガレキダマはまたも地面を伝う衝撃波を放つ。リープンはそれを、今度は横に跳躍してかわす。さっきと同じ轍を踏むわけにはいかない。
「火炎車!」
そしてガレキダマは燃え盛る炎を纏い、転がりながらリープンへと迫る。
「リープン、かわして成長!」
リープンはその攻撃を高跳びのようにかわし、成長する。
「そろそろか……葉っぱカッター!」
リープンはいつも以上の量の葉っぱを、いつも以上のスピードで飛ばし、ガレキダマを切り刻む。
「ふん。まだその程度か」
しかしガレキダマは、さっきよりも喰らってはいるが、それでもあまりダメージはない。
「止めだ。ガレキダマ、火炎車!」
ガレキダマは燃え盛る炎を纏い、転がりながらリープンに突撃してくる。そのスピードは、今までよりも圧倒的に速い。素早さの高いリープンでも避けられないほどに。
「リープン、風起こし!」
リープンは葉っぱを振って風を起こすが、ガレキダマは止まらない。
「ぐぅ……連続切りだ!」
イリスはダメもとでそう指示をするが、すると思わぬ展開となった。
リープンの振るった葉っぱに水が纏い、ガレキダマを切り裂いた。
「え……」
イリスもサカキも呆然としている。
イリスは見たことのない技を、すぐに図鑑で調べる。
≪モイスカット・水タイプ
葉に含まれた多量の湿気を増幅させ、敵を切り裂く。急所に当たりやすい≫
「モイスカット……新しい技を覚えたのか!」
リープンは再度葉っぱを構える。目の前には起き上がったガレキダマ。
「ふん。この局面で新たな技を覚えて逆転とは、益々似ている。ガレキダマ、火炎車!」
「リープン、モイスカット!」
ガレキダマは燃え盛る炎を身に纏って転がり、リープンは水を纏った葉っぱを振るい、通り間際にガレキダマを切り裂く。
そして倒れたのは……
「……俺の負けだ」
ガレキダマだった。
つまりこの勝負は、イリスの勝ちである。
今回はイリスvsサカキ、決着でした。そしてリープンは新しい技、モイスカットを覚えました。ちなみにモイスとは正確にはモイスチャーと言って、湿気を意味する英語です。まあ、僕は英語が苦手なので、間違ってるかもしれませんが。では、次回はカゴメタウンへ向けて出発します。お楽しみに。