二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 290章 破砕 ( No.334 )
- 日時: 2011/11/01 22:29
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
すっかり忘れ去られていそうだが、未だにフォレスとミキのバトルは続いていた。
「出て来て、ハンタマ!」
ミキが繰り出すのは、半霊ポケモンのハンタマ。
ハンタマはまっすぐに、アルデッパを見据える。
「行くよハンタマ。氷柱パンチ!」
ハンタマは拳に冷気を纏わせ、氷柱の如く鋭く突き刺すように拳を繰り出す。
「アルデッパ、噛み砕く!」
アルデッパはその攻撃に対して大口を開けて迎撃しようとするが、ハンタマは軽快にアルデッパの攻撃を回避し、氷柱パンチを叩き込む。
「ブレイズキック!」
さらに足に炎を灯し、アルデッパの腹に蹴りつける。
「ちっ、ぶっ飛びやがれ!スプラッシュ!」
アルデッパは水を纏わせた両手を地面に叩きつけ、水飛沫を散らす。
しかしその頃にはハンタマは大きく跳び退っており、スプラッシュを喰らうことはなかった。
「ハンタマ、シャドーパンチ!」
「アルデッパ、サイコパンチ!」
ハンタマは影を、アルデッパは念動力を、それぞれ拳に乗せ、放つ。
二つの拳は激突し合うが、少しするとともに相殺された。
「やっぱ捕まえてこっちに引き込むのが得策だな……アルデッパ、パワーウィップ!」
アルデッパは長い触手をさらに伸ばし、ハンタマを捕らえようとするが
「ハンタマ、かわしてブレイズキック!」
ハンタマは残像が生じるほどのスピードで襲い掛かる触手をかわしていき、アルデッパに接近。炎を灯した足で蹴り飛ばす。
「跳び膝蹴り!」
今度は膝だ。後ろに仰け反ったアルデッパの顔面に、ハンタマは強烈な跳び膝蹴りを喰らわせる。
「今だアルデッパ!パワーウィップで捕らえろ!」
アルデッパは顔面にハンタマの膝がめり込んでもめげることなく、触手をハンタマの足に巻きつける。
「ハンタマ、ブレイズキック!」
だがしかし、ハンタマは足に炎を灯すことでアルデッパの触手を燃やし、そのまま二連蹴りを放ち、アルデッパを攻撃。
「あー畜生!なーんか上手くいかねえな!」
フォレスはそもそも、罠を張って相手をそこに誘導し、自分が有利になった上で戦うのを基本戦術としている。
なのでアウェーになると、どうしても元からあまり強くない強さが、さらに半減してしまうのだ。
「アルデッパ、噛み砕く!」
「遅いよ。ハンタマ、氷柱パンチ!」
アルデッパが大口開けてハンタマに迫るが、ハンタマは軽く跳躍してアルデッパの上を取り、噛み砕くを回避。そしてそのまま氷柱のような冷たく鋭い拳を叩き込む。
「シャドーパンチ!」
さらにハンタマは素早くアルデッパのすぐ下に潜り込み、拳に影を纏わせ、今度は打ち上げるようなアッパーカットをアルデッパに喰らわせる。
「な……アルデッパ!」
アルデッパは宙を舞い、数秒して地面に落下。その目は完全に回っていて、戦闘不能だった。
「くっそ。戻れ、アルデッパ」
フォレスは忌々しげにアルデッパをボールに戻す。
「あー……どうすっかな……そろそろ時間だとは思うんだが、まだ誰も来ねえし——」
とフォレスが愚痴っぽく呟いた次の瞬間、通路からエントランスに向かって何かが飛び込んできた。
それはフライゴン——リベルラに乗ったサーシャだった。
「……なんですか、7Pの一人が待機していると聞いて来てみれば、フォレス様じゃないですか。その様子からすると、そこの年端も行かぬ女の子に負けたようですね」
「なんだよ、お前には関係ないし、そもそも俺はアウェーだと力を半分も引き出せないんだよ」
「言い訳は見苦しいですよ。どんな状況にも対応できてこその幹部ですし、そもそも7Pの一角を担うなら、その程度でごちゃごちゃ言うべきではないのでは?」
「黙ってろ。たかが数多といる部下の一人に過ぎないお前が偉そうなこと言うな」
……フォレスとサーシャは、仲が悪いようだ。
流石は、集団行動が出来ない集団、プラズマ団。
団内で既に、亀裂が走っている。
「おや? 私が最後だと思っていたのですが……そうでもないようですね」
次に現れたのは、ザンバだった。
「——うむ、そうだな。拙者は少々、英雄とで時間を喰ってしまったのでな」
そして間髪入れず、いつの間にか現れたハンゾウ。
しかし、二度三度と来てまだ終わらないのがプラズマクオリティ。
「シャンソン、もっと速く走ってー」
「あ、あのフレイさん……僕、そんなに体力ないんですけど……」
さらに現れたのは、息を切らして走っているシャンソンと、シャンソンに抱えられているフレイだ。
「……なんだよ、丁度いいタイミングで全員戻ってきたみたいだな」
フォレスはそう呟くが、いいことばかりでもなかったりする。
「追いついた!」
「流石にフライゴン相手の徒競走はきついな……」
敵が出てきたところで、今度は味方。通路から飛び出してきたのはリオとアキラだった。
「待ちやがれ!」
さらに、ザキも来た。
「リーテイル、なんとか先回り……出来てないや。というか……全員集合?」
「どうやら、そうみたいだ」
そして最後に現れたのが、リーテイルに乗ったイリスと、キリハ。
「おいおい、お前ら何やってんだよ。普通に追跡されてるじゃねか」
「敵地で敵を撒くというものは、そんなに簡単なものではないのですよ。無知ですね」
「申し訳ありません」
「面目ない」
「しゃーないじゃんさー。メタグロスやられちゃったんだしー。相手リーテイルだしー」
二名は素直に謝るが、二名はやたらと反抗的だった。
「なんでもいいけど……皆の話を聞く限り、君達は何らかの目的があって、ここに集合してるっぽいね。それも、時間的な制約があるらしい」
キリハは敵は誰とも遭遇していないのに、素早く状況を判断してそう言う。
しかしフォレスは、大して隠す気もないようだった。
「ああ、その通り。俺達の目的の物は手に入ったからな。だからそろそろ、迎えが来るはずだ……ほら、噂をすれば」
バゴォン!
という、破砕音が聞こえた。
というか、このPDOヒウン支部のビルに、何かがぶち当たったらしい。
その何かはビルを砕き、破壊し、崩していく。
【行クゾ】
ビルにぶち当たったのは、巨大なドラゴンポケモン、ドラドーン。そしてそれの主は、7Pのドランだった。
……うむ、なんだか今回、結構グダグダになった気がしますね、終わりも微妙ですし。今回はとりあえず全員集合。……え?イリゼ?ああ、あの人はそのうちどうなったか明かします。話を戻して、そしてさらに、ドランのドラドーンがビルに激突し、ビルを大破。特に描写してないですが、ビルは現在、崩壊しつつあります。というわけで次回は……うん、なんだか説明し難いですが、とにかく次回もお楽しみに。