二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 307章 眠り ( No.361 )
日時: 2011/10/22 00:00
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「出て来い、ブーピッグ!」
「行くぜ、ネンドール!」
ザクラが繰り出すのは、直立した紫色の豚のようなポケモン。操りポケモンのブーピッグ。
そしてイリゼのポケモンは、目が八つある土偶のようなポケモン、ネンドール。
「じゃ、俺から行かせて貰うぜ。ネンドール、大地の力!」
ネンドールは地面に何かを念じ、地面から噴火のように大量の土砂を噴出する。
「効かねえよ。ブーピッグ、サイコキネシス!」
ブーピッグも不思議なステップを踏みながら念動力を放ち、降り掛かる土砂を止める。
そのまま押し返す事もできたが、ネンドールの特性は浮遊なので返しても意味がない。なのでとめた土砂はそのまま地面に戻す。
「ブーピッグ、思念の頭突き!」
ブーピッグは頭に思念を集め、ネンドールに向かって突っ込んでいく。
「ネンドール、リフレクター!」
ネンドールは自分の正面に透明の壁を作り出し、ブーピッグの思念の頭突きを防御する。
「シグナルビーム!」
そして黒い球体に突起ができたような小さな手を体から離し、ネンドールの左右に移動させる。
次の瞬間、その手の先端から、色彩を束ねたカラフルな光線が発射され、ブーピッグを攻撃する。
「ブーピッグ!」
シグナルビームは虫タイプの技で、エスパータイプのブーピッグには効果抜群。なので相当なダメージだろう。
「この程度でリタイアすんなよ。ネンドール、シャドーボール!」
次にネンドールは黒い影の球を放ち、ブーピックに直撃させて吹っ飛ばす。
この技もブーピッグには効果抜群。ブーピッグの残り体力ももう僅かだろう。
「決めるぜ、大地の力!」
ネンドールは地面に思念を送り込み、地面から大領の土砂を噴き上げてブーピッグを攻撃する。
ブーピッグは宙を舞い、そして地面に落下した。だが奇跡的に、まだ戦闘不能ではない。
「ほう、まだ耐えるのか。結構しぶといな」
「当たり前だ。そう簡単にやられる俺じゃねえ」
そう言うも、ブーピッグはもう瀕死寸前。
だがまだ、ザクラには手が残されている。

「ブーピッグ、眠る!」

突然、ブーピッグは目を瞑り、その場で眠りだした。
「眠る……成程な。体力を回復させて、粘る気か」
「まあ、そんなとこだ」
そう言いながら、ザクラはブーピッグに何かを投げつける。
それは、緑色の小さな丸い木の実だ。
「ラムの実で状態異状回復とは、手が込んでるな……バトルは、こっからってことか」



「行け、ソルロック」
バルタはトネールがポケモンを出す前に、先に自分がポケモンを出した。
そのポケモンとは、隕石ポケモンのソルロック。ザンバのルナトーンと対を成すポケモンで、こちらは太陽のような形をしている。
「ハンデのつもりかよ、舐められたもんだ。だが、だからって遠慮はなしだ。出て来い、ジーランス!」
トネールが繰り出すのは、シーラカンスのような長寿ポケモン、ジーランス。
ジーランスは魚型のポケモンなので、しかし器用にヒレを使って床の上に直立(?)していた。
「確かに岩タイプのソルロックに、水タイプのジーランスは有利だが、ここは陸上だ。むしろジーランスにとっては戦いにくいのではないか?」
「黙ってろよ、無能が。そんな目先のタイプだけで動くほど俺も馬鹿じゃない。ちゃんと考えはある……ジーランス、波乗り!」
まず初めにジーランスは、どこからか大波を起こしてソルロックを飲み込んだ。
それと同時に狭い通路がジーランスの顔が出る程度まで水に浸かり、陸上のフィールドが一変、水のフィールドとなった。
「成程な。しかしこれは、閉所でしかできないような戦法だ。……まあ、それも想定してのことだろうが。では、反撃行くぞ。ソルロック、日本晴れ」
ソルロックは天井付近に小型の太陽を打ち上げ、このフィールドを『日差しが強い』状態にする。
「熱風」
そしてすぐさま高音の熱風を放ち、ジーランスを攻撃。
「いくら日差しがあっても、効果いまひとつじゃ大したダメージにはならない。ジーランス、諸刃の頭突き!」
ジーランスは自分が傷つくほどの莫大なエネルギーを頭に纏い、ソルロックに強烈な頭突きを叩き込む。
「くっ、なかなかの威力だが、諸刃の頭突きは自分にも反動が返ってくる技。そう多用はできまい。ソルロック、岩雪崩!」
ソルロックは虚空より無数の岩石を降り注ぎ、ジーランスに叩きつける。
「熱風!」
そして高音の熱風を放ち、追撃する。
「ジーランス、地震だ!」
ジーランスは尾びれを床に叩きつけて地震を引き起こす。だがソルロックの特性は浮遊なため、地震は当たらない。
しかしトネールの狙いはソルロックを攻撃することではなく、地震を起こして波を立てること。地震によって水面は大きく揺れ、小規模だが大波ができ、ソルロックの熱風を防御する。
「よし、そのまま行くぞ。諸刃の頭突き!」
ジーランスはそのまま波を突っ切るようにソルロックに突撃していく。
しかし

「ソルロック、ソーラービーム!」

その時ソルロックは、太陽の光を吸収した光線を発射し、ジーランスを吹き飛ばした。
ソーラービームは日差しが強い時、溜め時間なしで撃てる。さらにジーランスはタイプ上、草タイプの技に滅法弱い。なので相当なダメージだろう。
だがしかし、諸刃の頭突きのエネルギーがソーラービームの直撃を防いでくれたため、戦闘不能を免れただけでもめっけものか。
「やばいな……こうなれば、ジーランス、眠る」
ジーランスは浅い水中に全身を沈め、眠りについた。
「眠って体力を回復し、戦いを継続させる気か。随分と熱心だな」
「当たり前だ。お前らみたいなのは、駆逐されるべき存在だからな」
バルタはトネールのその言葉に少々考え込む仕種をした。
「……まあ、いいだろう。しかしながら、今までのダメージがリセットされるとなれば、本当のバトルはここからという事だな」



うーむ……終わりが微妙だ……まあ、別段だからどうこうというわけではないのですが。今回は二つの戦い、どちらとも眠るエンドです。……眠るエンドってなんだろう……。さて次回辺りはイリスとソンブラのバトルや他多数のバトルを進めつつ、まだフラグが立っていない人のフラグを立てなくては。まあぶっちゃけ忙しいですが、忙しくないと楽しみもないですからね。というわけで、次回もお楽しみに。