二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 316章 製造所 ( No.372 )
日時: 2011/10/23 17:41
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

イリス対ソンブラのバトル。
「ズルズキン、マグナムパンチ!」
ズルズキンはコモラゴンに接近すると、大砲のような威力の拳を叩き込んだ。
どうやらこのズルズキン。新しい技を習得しているようだ。
「コモラゴン、ベノムクロー!」
コモラゴンはズルズキンの拳を物ともせず、毒を帯びた爪を振り下ろす。
「龍の舞!」
そこでズルズキンは龍のように激しく舞い、ベノムクローを回避。そして攻撃力と素早さを高める。
「ズルズキン、ブレイズキック!」
ズルズキンは一息で飛び上がり、コモラゴンの顔面に炎を灯した足による蹴りを叩き込む。
「炎の牙!」
しかしズルズキンの攻撃は、ドラゴンタイプを持つコモラゴンには効果いまひとつ。
コモラゴンは牙に炎を灯し、ズルズキンに噛み付く。
「叩き落せ!」
そしてズルズキンを摘み上げると、コモラゴンは勢いよくズルズキンを地面に叩きつけ、さらに足で踏みつける。
「地震だ!」
さらにコモラゴンは、フローゼルの時のように足を上げ、再度ズルズキンを踏みつけるが
「ズルズキン、マグナムパンチ!」
ズルズキンはサッと立ち上がると、コモラゴンの顎に大砲のような拳をアッパーのように叩き込む。
「悪いが、このズルズキンの防御力は鋼タイプを凌駕するほどだ。そう易々とやられたりはしない。ブレイズキック!」
ズズルキンは足に炎を灯し、一回転して今度はコモラゴンの脳天にかかと落としを決めた。
「くっ、コモラゴン、ベノムクロー!」
コモラゴンは毒を帯びた爪を振るい、ひとまずズルズキンを遠ざける。
「ドラゴンダイブ!」
そしてすぐさま凄まじい気迫を纏ってズルズキンに向かって突っ込む。
「ズルズキン、諸刃の頭突きで迎え撃て!」
ズルズキンも自分が傷つくほど膨大なエネルギーを纏い、コモラゴンと激突する。
両者とも競り合い、地力ではコモラゴンの方が上だろうが、今のズルズキンは龍の舞で攻撃力が上がっている。なので力は互角、どちらも身を退いた。
「コモラゴン、地震だ!」
「ズルズキン、龍の舞!」
コモラゴンは地面を踏み鳴らして地震を引き起こすが、ズルズキンは龍のような激しい舞とともに跳躍し、地震を回避する。
「ブレイズキック!」
ズルズキンはそのまま、炎を灯した足でコモラゴンの首筋を蹴り飛ばす。
流石のコモラゴンでも呼吸器官を攻められるのはきついのか、大きく後退り、体勢も崩れ気味になった。
そしてその隙を逃すイリスではない。
「ズルズキン、マグナムパンチ!」
ズルズキンはコモラゴンの顔面に大砲のような、渾身の拳を叩き込んだ。
吹っ飛びこそしなかったものの、コモラゴンは仰向けに倒れた。
「コモラゴン!」
急所に当たったのか、倒れたコモラゴンは戦闘不能となっていた。



現在、7Pであるアシドは研究室でこのP2ラボで製造しているものの研究を進めている。
フレイ、レイはミキの監視。しかしレイはザキと交戦中。
フォレス、ドランは英雄、イリスの下へ向かっていて、エレクトロはリオとのバトルの真っ最中。
そんな中、ガイアは一人だけハブられている……と、そんなわけではなかった。
ガイアは端的に言って、他の部下の面々を回収していた。
最初は自分の部下であるザクラ。
曰く
「これ以上の戦いは無意味。そもそも、そ奴は英雄の父親だ、お前が勝てる相手ではない。今すぐ退け」
と言って退かすのに一悶着あって労力がかなり掛かったが、まあよしとしよう。
次にティン。
曰く
「うぅ、フォレス様ぁ……」
……フォレスの苦労が忍ばれる。
三人目はシャンソン。
曰く
「敵を回復させるとは何事だ。貴様にはプラズマ団としての矜持はないのか」
と叱咤したり。
四人目はバルタ。
曰く
「退け」
と言ったらすぐに退いた。物分りがよい人材だ。
五人目はウズメ。
曰く
「ああ、ガイアですか。そこに蹲っているのを医務室にでも運んどいてください」
エレクトロにそう言われ、ガイアはウズメは医務室に連れて行った。
六人目はハンゾウ。
曰く
「フレイが現在窮地に立たされている。今すぐ向かってやれ」
と言ったら姿を消した。ハンゾウの忠誠心も大したものだが、ガイアも意外と面倒見がいいのかもしれない。
とりあえずこれで一通り回収は終わった。
「いや、確かエレクトロのとこの高飛車女がまだだったな……いや、奴は確か付き人がいたか。ならそ奴に任せよう」
そう呟き、P2ラボの最深部——古生代ポケモンの製造所にして、ゲーチスの砦。
「ゲーチス様」
ガイアはその辺に部下を置いていき、ゲーチスがいる小部屋へと入る。
「ガイアですか。守備はどうですか?」
「最悪です」
キッパリと、ガイアは言い放った。
「元々ここはただの工房で、捨てる気だったのでしょうが……この戦力では奴らを止めきれません。その上かのポケモンの製造にはまだ時間が掛かります」
「ふむ、そうですか……現状をもう少し詳しく」
ゲーチスは大して落胆する事も、激怒する事もなくそう返した。
「聖電隊の一人が英雄と交戦中。そこにフォレスとドランが向かっています。レイと氷霧隊の者も、英雄の弟子の兄共と交戦中。エレクトロが要注意人物、PDOのリオと交戦中。もう一人の聖電隊も、同じく交戦中です」
交戦中ばかりだが、ガイアは現状をそのまま伝える。
「なるほど……カセットの方は?」
「フォレスとドランが収集にあたっていますので、時間の問題かと」
それ聞いてゲーチスは考え込むような仕種をする。
「では、このラボは捨てましょう。レイがやられた段階でワタクシ達は撤退します。ガイア、準備を急ぎなさい」
「了解です、ゲーチス様」
そしてガイアは、部屋から退室した。



今回は前半がイリス対ソンブラ。久々のバトルに、ズルズキン大暴れ。新技も習得しております。え?今まで何もしなかったのに、なんでいきなり覚えているのかって?……まあそれは、そういうもんなんです、はい。気を取り直して、後半はガイアメインです。交戦中、もしくは戦いに敗れた者を回収していき、最後にはゲーチスとの会話です。そういえば、ゲーチスってこれが初登場じゃないですかね?ではそろそろ第十一幕も幕引きになるでしょうし、そろそろ終わりにしますか。では、次回をお楽しみに。