二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 322章 鬣 ( No.381 )
日時: 2011/10/24 23:55
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

イリス対フォレス。
イリスはメタゲラスを使い、フォレスのコクジャクに苦戦していた。
「メタゲラス、グラビティコア!」
「コクジャク、瞑想!」
メタゲラスは超重力の黒い球体を放ち、コクジャクを押し潰す。
だがコクジャクは直前に瞑想をし、精神力を高めてその攻撃を耐え切る。
「コクジャク、エアスラッシュ!」
コクジャクは反撃にと、空気の刃を飛ばしてメタゲラスを切り裂く。瞑想を三回掛けしているので、効果いまひとつでもその威力は相当だ。
「接近だコクジャク!サイコバーン!」
コクジャクは勝負を決めに来たのか、メタゲラスに一気に接近し、念動力の爆発を起こして衝撃波を放つ。
「メタゲラス!」
メタゲラスは部屋が吹き飛ぶんじゃないかと思うような爆発に吹っ飛ばされ、転がりながら壁に激突。完全に目を回しており、戦闘不能だ。
「メタゲラス、戻ってくれ」
イリスはメタゲラスをボールに戻す。
メタゲラスはイリスのチョイスミスでやられたが、次はこうは行かない。イリスは新たなボールを取り出し、構える。
「さあ次はお前だ。出て来い、デンチュラ!」
イリスが繰り出すのは、黄色い蜘蛛のようなポケモン、デンチュラ。
一年前イリスとイッシュを旅した仲間の一体だ。
「デンチュラ、まずは雷だ!」
まずはとか言っておきながら、初っ端から大技。デンチュラは超高電圧の落雷をコクジャクに落とす。
しかしコクジャクは瞑想で特防がかなり上昇している。効果抜群の攻撃程度では、戦闘不能になったりはしない。
「その程度の攻撃じゃ、俺を倒すことはできないぜ。コクジャク、エアスラッシュ!」
コクジャクは翼を振り、空気の刃を飛ばす。
「デンチュラ、かわしてエナジーボール!」
デンチュラは素早い動きで空気の刃をかわすと、自然の力を凝縮した緑の球を無数に放つ。
「無駄だぜ。サイコバーン!」
コクジャクは念動力を爆発させ、それによって生じた衝撃波でその球を破壊するが
「デンチュラ、シグナルビーム!」
エナジーボールは目晦ましで、デンチュラの本命はこれだった。デンチュラはカラフルな光線を発射し、コクジャクを攻撃。
「雷だ!」
さらにそこに激しい雷も落とし、追撃する。如何に特防が上がったコクジャクでも、これだけ攻撃を撃ち込まれれば結構なダメージだ。
「ちっ、電磁波を使いたい所だが、今更な感じもするしな……コクジャク、エアスラッシュ!」
とりあえずコクジャクは空気の刃を飛ばすも、デンチュラは跳躍してその刃をかわす。
「デンチュラ、辻斬り!」
そしてコクジャクの翼を、鋭い爪で切り裂き、地面に落とす。
「っ!しまった……コクジャク!」
コクジャクは地面を這うように動くが、いきなり翼を攻撃されて上手く動けないでいる。
「止めだデンチュラ、雷!」
そしてデンチュラは地面を這うコクジャクに、激しく轟く雷を落とす。



「戻ってください、ヴォーナ」
「戻って、デンチュラ」
サーシャは戦闘不能のヴォーナ(ラグラージ)を、シルラはかなり消耗したデンチュラを、それぞれボールに戻す。
「それでは、次はこのポケモンで参ります。グルック(Gluck)!」
サーシャの二番手は、グルックことサーナイトだ。
「サーナイトか……勘だけど、耐久型と見た。だったら、出て来て、コマレオン!」
シルラが繰り出すのは、鬣ポケモンのコマレオン。大きなライオンのような姿で、褐色の鬣も大きく勇ましい。
「コマレオン、まずは剣の舞!」
先に動いたのは、コマレオン。コマレオンは剣のように鋭く舞い、攻撃力を高める。
「グルック、毒々」
意気揚々としているコマレオンに、グルックは毒液を放つ。毒液はすぐにコマレオンの体に染み込み、その体を蝕んでいく。
「やっぱり耐久型か……コマレオン、フレアドライブ!」
コマレオンは全身に燃え盛る火炎を纏うと、物凄い勢いでグルックに突っ込んでいく。
「グルック、願い事」
対するグルックは冷静で、天に何かを乞うように願うと、突っ込んでくるコマレオンをひらりとかわす。
「マジカルリーフ」
そして念力でコーティングされた葉っぱを無数に飛ばし、コマレオンを切り刻む。
「コマレオン、地震!」
コマレオンは襲い来る葉っぱなど気にせず、大地を揺るがす地震を引き起こし、その衝撃でグルックを攻撃。
しかし決まりが浅く、戦闘不能には至らない。
「グルック、もう一度マジカルリーフ!」
グルックは再度、念力でコーティングされた葉っぱを飛ばしてコマレオンを切り刻む。
「コマレオン、そんなの気にしないで!喰らいつく!」
コマレオンは鋭い牙を構え、文字通り喰らいつくようにグルックに飛び掛かるが
「サイコキネシス」
グルックは強力な念動力でコマレオンの動きを止め、そのまま床に叩きつける。
「もう一度です、グルック」
グルックは床に伏したコマレオンを持ち上げると、今度は壁に叩きつけた。
さらに
「おや、願い事が届きましたか」
グルックの体が淡い光に包まれ、その傷を癒していく。これはグルックが序盤に使った、願い事の効果だ。
「グルック、サイコキネシス」
グルックはまたもコマレオンを念動力で持ち上げ、床に叩きつける。
コマレオンは元々、あまり打たれ強くない。そろそろ体力の限界だろう。
だが、それがシルラの狙いでもある。
「コマレオン、フレアドライブ!」
コマレオンはグルックに向かって突進する。

膨大で強大な、灼熱の業火をその身に纏って。

「これは……!」
サーシャが目を見開く。コマレオンの炎の大きさに、気圧されたのだろう。
「コマレオンの特性、猛火だよ」
シルラは言う。
猛火とは、説明するほどでもないだろうが、ピンチになると炎技の威力が上がる特性だ。
そしてこのコマレオンは、剣の舞で攻撃力をかなり増大させている。それに猛火が加わったフレアドライブの威力は、相当なものだろう。
コマレオンの突撃が、グルックを捉えた。
グルックはあえなく吹っ飛ばされ、壁に激突。その場で戦闘不能。
毒、マジカルリーフ、サイコキネシスで消耗した上に、フレアドライブの反動を受けたコマレオンも、崩れ落ちて戦闘不能。
「……これは」
「引き分けだね」
サーシャとシルラは、それぞれのポケモンをボールに戻す。



今回は本編が長いので、あとがきは短く。えーイリスのデンチュラが久々登場しました、新しい技も覚えております。後半はシルラとサーシャのバトルです。シルラのエース、コマレオンの登場です。引き分けと書いてはいますが、今の所はシルラが既に一勝しているので、シルラが勝っているのですが。さて次回はムントとドラン、ザキとレイのバトルです、お楽しみに。