二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 334章 五首 ( No.403 )
- 日時: 2011/10/28 20:40
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「こうして貴様と戦うのは、これが初めてだな、英雄」
「そうだね。でもま、お前は話を聞く限り、7Pでは一番弱いみたいだから、さほど苦労もないか」
「それは解放しない場合の話、だ」
話もそこそこに、イリスとガイアはバトルに入る。
「リーテイル、リーフブレード!」
最初に動いたのはリーテイル。リーテイルは素早くハサーガに接近すると、五つある首のうち、腹っぽい位置にある首を切り裂く。
「ハサーガ、ドラゴンバイト!」
ハサーガは両手の位置にある二つの首の牙に龍の力を込め、リーテイルに齧り付く。
「悪の波動!」
そして残る三つの頭から悪意に満ちた黒い波動を放ち、リーテイルに追撃。
「くっ、リーテイル、ロイヤルバーン!」
リーテイルは自然の力を爆発させ、自然の衝撃波を放ってハサーガの牙の拘束を解く。
「一旦退いてエアスラッシュ!」
リーテイルはハサーガが怯んでいるうちにバックステップで距離を取り、背中の葉っぱを羽ばたかせて無数の空気の刃を飛ばし、ハサーガを切り裂く。
「ダイヤブラスト!」
さらに手中に宝石のような光るエネルギーを溜め込み、一気に解き放って白色の光線を発射。
だがリーテイルの三連撃を喰らったハサーガは、結構余裕のある顔をしている。
「その程度では、我がハサーガは倒れんぞ。ハサーガ、トライアタック!」
ハサーガは一番上にある頭と両腕の頭からそれぞれ赤、青、黄色の光線を発射。さらに
「悪の波動だ!」
残った二つの頭から悪意に満ちた波動を放つ。波動はカーブを描く軌道で、リーテイルの側面を攻撃してくる。
「退いたらトライアタック、横に飛べば悪の波動か……!」
逃げ道がないリーテイル。だが、そのくらいで諦めるイリスではない。
「避けられないなら、相殺するのみ!リーテイル、ロイヤルバーン!」
リーテイルは自分の周囲に自然の爆発を起こし、自然の衝撃波で光線と波動を相殺する。
「ダイヤブラスト!」
そしてそこから、宝石のように輝く白色の光線を発射。
「ハサーガ、大地の怒りで止めろ!」
ハサーガは地面から土砂を噴射する事で壁を作り、光線を防ぐ。
「リーテイル、接近だ!リーフブレード!」
リーテイルは一気にハサーガに接近し、尻尾の葉っぱを振るってハサーガを切り裂く。
「ドラゴンバイト!」
「かわせリーテイル!」
ハサーガは五つの頭を総動員してリーテイルに噛み付きに掛かり、リーテイルはその間を縫うように回避していく。
しかしハサーガの動きは巧みで、ほどなくしてリーテイルの体には、ハサーガの牙が突き立つ。
「喰らうがいい、トライアタック!」
そしてハサーガは捕らえたリーテイルに三方向から赤、青、黄色の光線を発射し、リーテイルを攻撃。
「リーテイル、脱出だ!ロイヤルバーン!」
リーテイルは自然の力を爆発させるが、トライアタックの相殺分で威力が落ちてしまい、拘束は解けない。
「まだだ、ドラゴンバイト!」
むしろ、さらに三つの頭がリーテイルの体の各所に噛み付き、より自由を奪う。
「くっ、なんて強さだ……!」
イリスはガイアの予想外の強さに、歯噛みする。
「貴様はどうも、勘違いをしているようだな」
不意に、ガイアはそう言う。
「我は確かに、解放しなければ7P最弱だ。しかしそれは総合的に見た時の話、言わば我がポケモン四体を総動員させた時の話だ」
ガイアは残る三つのボールをイリスに見せつける。
「我がポケモン、この三体のポケモンは、正直弱い。だから我は7Pで最弱という称号を得ている。だがことハサーガにだけ関しては違う。こやつは我の切り札、我が側近、我が力だ。故に、このハサーガは我の手持ちの最も、ずば抜けて強い。……そうだな、解放したフレイの、ストータスの相打つくらいなら、不可能ではない」
「っ……!」
イリスは言葉が出なかった。フレイのストータスは以前、解放したフレイとのバトルで手合わせたが、あの防御力は尋常じゃなかった。そのストータスと相打つという事は、このハサーガはガイアの言う通り、相当強いのだろう。
「まあ、全てのポケモンを使われれば流石のハサーガも力尽きるがな。……さて、そろそろ再開しようぞ。ハサーガ、悪の波動!」
ハサーガはリーテイルに噛み付いていない一番下の頭から、悪意に満ちた波動を放つ。
「くっ、リーテイル!」
リーテイルは四肢を封じられ、怒涛の攻撃を受け、疲労困憊、満身創痍という状態だ。
ただ体力が減っているのではなく、動きを封じられているのがまた厄介な話で、これでは深緑のロイヤルバーンを放てない。
「だったら……リーテイル、リーフブレード!」
リーテイルは尻尾の葉っぱを器用に振るい、両脚に噛み付く頭を切り裂く。
「よしっ、そのまま両腕も切り落とせ!」
物騒なことを言うイリスだが勿論比喩で、リーテイルは鉄棒のように体を回し、両腕に噛み付くハサーガの頭を切り裂く。
これでとりあえず、拘束は解除だ。
「リーテイル、ロイヤルバーン!」
そしてリーテイルはハサーガの頭上——一番高い位置にある頭——に素早く移動し、自然の力を爆発させる。
爆発した力は自然の衝撃波を生み、ハサーガの頂頭部に直撃、ハサーガは断末魔の叫びを上げ、崩れ落ちる。
「ハサーガ!」
ハサーガは全ての頭が目を回しており、戦闘不能だった。
今回はイリスとガイアのバトルです。ガイアは7P最弱ですが、ハサーガだけは別格なのです。他が弱いだけなんです。そしてさらに、今回は新技も何気に出ました。まあ、ドラゴンタイプの牙技、程度の認識で構いません。それにしても、ハサーガって結構書いてて楽しいです。首が五つあるでの、牙技や光線技も複数発射できて、いや楽しい。まあ、その分リーテイルが苦戦していましたが、勝ったのでいいでしょう。さて次回はプラズマ団も撤収します。え?早すぎ?いやまあ今回はアカリの登場、ガイアとのバトルがやりたかったわけですから、このくらいでいいのです、はい。それから、ついでに三つ子の彼らも登場させたいと思います。では、今回は長いあとがきでした。次回もお楽しみに。