二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 336章 イリスvsポッド ( No.405 )
- 日時: 2011/10/28 22:26
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
サンヨウジムトライアルバトルフルコース。
サンヨウジムジムリーダー、ポッド、コーン、デントが考え出した、サンヨウジムで最も過酷なバトル方式。
基本は二対二を三セット行い、挑戦者が三連勝すれば勝利なのだが、挑戦者はそのバトルで一体も、戦闘不能のポケモンを出してはいけないのだ。
つまり、負けることは許されない。
そんなこんなで、イリスはその過酷なバトルを行うこととなってしまった。
「それじゃ、まず最初はこの俺、ポッド様が相手になってやるぜ!」
初戦、最初の相手は、炎タイプ使いのポッドだ。
「過酷過ぎるこのバトル、相手への最大限のハンデとして、俺からポケモンを出すぜ。燃え盛れ、コマレオン!」
ポッドの一番手は、巨大な獅子、鬣ポケモンのコマレオンだ。
「炎・地面タイプのコマレオン。ならこのポケモンで行くしかないな。出て来い、フローゼル!」
イリスの一番手は、水タイプのフローゼルだ。
「それでは、バトル開始!」
審判を務める、デントの声が響く。
「行くぞコマレオン、火炎放射!」
コマレオンはまず、口から灼熱の火炎を放つ。その出力は、相当なものだ。
「フローゼル、かわしてアクアテール!」
だがフローゼルは軽く跳躍して火炎をかわし、コマレオンの頭に水を纏わせた尻尾を叩きつける。
効果は抜群、威力は四倍だ。
「やるな。コマレオン、雷の牙!」
四倍のダメージを負いながらもコマレオンは、牙に電流を流してフローゼルに噛み付く。
「くぅ、フローゼル、氷の牙だ!」
フローゼルは電流を流される中、牙を氷結させて伸ばし、コマレオンに突き刺す。
しかし、コマレオンは離れない。
「だったら、気合パンチ!」
フローゼルは零距離から気合を込めた渾身の拳を繰り出し、コマレオンを殴り飛ばす。流石にこの威力には敵わなかったようだ。
「だが、それくらいじゃあ俺のコマレオンは倒れないぜ。コマレオン、地震だ!」
コマレオンは地面を大きく踏み鳴らし、地震を引き起こす。
「フローゼル、回避の後アクアテール!」
フローゼルはジャンプして地震をかわすと、またもコマレオンの頭に水を纏った尻尾を叩き込む。
だが今度はさっきの二の舞にならぬよう、反動を利用して後ろに跳び退る。
「逃げ腰になるのは感心しねえな、ダイヤブラスト!」
コマレオンは口から宝石のように輝く光線を発射する。
「フローゼル、かわせ!」
直線に放たれる光線はかわすのは容易く、フローゼルは横に体をずらしてその光線を回避した。
「スターフリーズ!」
そして巨大な星型の氷塊を作り出し、コマレオンに向けて放つ。
「コマレオン、火炎放射!」
コマレオンは炎でスターフリーズを溶かそうとしたのだろうが、スターフリーズの威力を多少は弱められても溶かし切るまでは行かず、氷塊はコマレオンに激突する。
「一気に攻め込むぞ、気合パンチ!」
フローゼルは拳を握り、気合を込めてコマレオンに突っ込む。
「ちぃ、コマレオン、雷の牙だ!」
コマレオンは牙に電流を流して突っ込むフローゼルに飛び掛かるが、フローゼルはサッとそれをかわし、コマレオンの胴体に拳を叩き込む。
「氷の牙!」
さらに氷結させた牙を突き刺し、追撃する。
「まだだ、アクアテール!」
そして最後に、水を纏った尻尾を振り、コマレオンに叩きつけて吹っ飛ばす。
「立ち上がれ、コマレオン!」
ポッドのコマレオン相当タフで、タイプ相性により威力が四倍となる水タイプの技をここまで喰らってもなお、倒れない。
「コマレオン、地震攻撃!」
「フローゼル、かわして気合パンチ!」
コマレオンは激しく地面を揺らして攻撃するが、フローゼルは跳躍して回避、コマレオンの額に拳を叩き込む。
「コマレオン、怯むな!雷の牙!」
コマレオンは気合パンチに怯まず、拳を振り抜いた姿勢のフローゼルに電流を流した牙で噛み付く。
「やばい……フローゼル、気合パンチ!」
フローゼルは拳に気合を込め、突き出すが、その前にコマレオンはフローゼルを空中に放る。
「へっ、同じ手は通用しないぜ!コマレオン、ダイヤブラスト!」
コマレオンは宙に浮くフローゼルへと、宝石のように輝く白色の光線を発射する。
「フローゼル、アクアテールだ!」
フローゼルは咄嗟に水を纏った尻尾を前に出してその光線を防ぐが、しかしそんなもので完全に防ぎ切れるはずもなく、フローゼルはダイヤブラストを喰らって吹っ飛ばされた。
「フローゼル!」
フローゼルは地面に落ちるが、まだ戦闘不能ではない。
「コマレオン、そろそろ決めるぞ。地震だ!」
コマレオンは地面を大きく揺らし、地震を引き起こす。
「フローゼル、ジャンプでかわせ!」
流石に地震を喰らうのはまずいので、フローゼルは素早く立ち上がってジャンプし、地震を回避した。
「逃がすかよ、火炎放射!」
そこでコマレオンは灼熱の火炎をフローゼルに放つ。空中にいるため、フローゼルは身動きが取れないが、しかし
「フローゼル、スターフリーズ!」
フローゼルは空中で巨大な星型の氷塊を作り出し、コマレオンへと投げつけるように放つ。
氷塊はフローゼルに向かう火炎放射を打ち破り、コマレオンへと直撃、コマレオンを吹っ飛ばす。
「コマレオン!」
フローゼルの渾身のスターフリーズを喰らい、遂にコマレオンは力尽き、戦闘不能となった。
サンヨウジムトライアルバトルフルコース、まずは一勝である。
今回はなつかしき三つ子のジムリーダーの一人、ポッドとのバトルです。ポッドの一番手はまさかのコマレオン。相性の悪いフローゼルに奮戦しますが、敗れます。前作でイリスと戦ったのはデントでしたので、ポッドとのバトルは初めてですね。というか、あの頃はまだ執筆して間もなかったので話の中身は薄く、描写も不十分で、一戦一戦が短く……まあそんな感じだったので、今回はなかなかよく書けました。……なんだか、たいへんよくできました、みたいですね。では次回はイリス対ポッド、決着です。たぶん一番手の方が種族的には強いですが、次に出るのがポッドの切り札です。では、次回もお楽しみに。