二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 358章 試練 ( No.444 )
日時: 2011/11/03 18:33
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「さあ行くよ、ファマイン!」
チェレンが次に繰り出したのは、炎・鋼タイプのファマイン。
機械的な体、赤い浮遊するロボットのようなポケモンだ。
「ファマイン、まずは気合球!」
ファマインは両手のキャノン砲から気合を凝縮した球を撃ち出す。
”当たらぬ。響き渡れ、陸の鼓動!”
テラキオンはサッと気合球をかわすと、地面を激しく揺り動かし、地震を引き起こす。
ファマインは浮遊しているが特性は猛火。なので地震を喰らって大ダメージと思いきや、ファマインは素早く地震の衝撃が届かない所に逃げた。
「火炎放射!」
そしてキャノン砲から灼熱の火炎を放射する。キャノン砲だけでなく、火炎放射器としても使えるようだ。
”むぅ……!”
テラキオンは火炎放射をかわすことはできなかったようで、燃え盛る炎に包み込まれる。
「よし、そのまま攻め込むよ。放電!」
ファマインはキャノン砲をテラキオンに向け、そこから強力な電撃を放つ。
”やりおるな……! 降り注げ、礫の雪崩!”
テラキオンは放電を耐え切ると、虚空より無数の岩石をファマインに降り注ぐ。
「かわして気合球!」
ファマインは俊敏ではないが機械的な駆動で降り注ぐ岩石をかわし、気合球を発射。テラキオンに直撃し、効果抜群で大ダメージだ。
「放電!」
さらにキャノン砲から放電し、追撃を掛ける。
”今のは効いたぞ。しかしまだ、某は倒れん!切り裂け、正義の刃!”
テラキオンは角を光り輝かせ、ファマインに接近し、切り裂く。
効果抜群なので、一撃でも相当なダメージだ。
「くっ、火炎放射!」
ファマインはキャノン砲の先端をテラキオンに押し付け、そこから灼熱の火炎を放つ。
流石のテラキオンも零距離からの火炎放射には堪えるようで、すぐさま身を退いた。
「追撃だ、気合球!」
”断ち切れ、交差の剣!”
ファマインの放つ気合球を、テラキオンはシザークロスで切り裂く。
”響き渡れ、陸の鼓動!”
そして大地を踏み鳴らし、激しく揺さぶって地震を引き起こす。
ファマインは咄嗟にかわそうとしたが、かわし切れず、衝撃を喰らって吹っ飛ばされた。
「ファマイン、大丈夫か!」
ファマインは壁に叩きつけられたが、なんとか戦闘不能は免れた。決まりが浅かったためだ。
「ファマイン、磁力線!」
ファマインはここで初めてキャノン砲を使わず攻撃を繰り出す。ファマインは強力な磁力の波を放って、テラキオンに見えない攻撃を喰らわせる。
”不可視の攻撃か、なかなか厄介な技ではあるな。切り裂け、正義の刃!”
テラキオンは角を光り輝かせ、ファマインに斬り掛かる。
「ファマイン、放電だ!」
それをファマインはキャノン砲から電撃を放ち、迎撃する。
「磁力線!」
そこに磁力線をぶつけて追撃し、テラキオンを攻撃。
そろそろテラキオンもダメージが蓄積してきただろうが、しかし疲弊している様子はない。
「頑丈なポケモンだな……ファマイン、火炎放射!」
ファマインはキャノン砲より、灼熱の火炎を放つ。
”頑強、屈強なのが某の取柄でな。降り注げ、礫の雪崩!”
テラキオンは大量の岩を降り注いでファマインが放つ火炎放射を防ぐ。
”断ち切れ、交差の剣!”
さらに角を交差させながら雪崩れてきた岩を切り裂き、そのままファマインも十文字に切り裂く。
効果いまひとつが二つあるので威力は四分の一、しかしファマインの体勢を崩すには十分だった。

”響き渡れ、陸の鼓動!”

テラキオンは大地を強く踏み鳴らし、激しく揺り動かして衝撃を放つ。
地震により生じた衝撃波は地面を伝ってファマインへと届き、ファマインは吹っ飛ばされる。
「ファマイン!」
ファマインはまたも壁に叩きつけられるが、今度は危なそうだ。炎と鋼タイプを持つファマインには、地面技は効果四倍。かなりのダメージで、戦闘不能になってもおかしくない。
”さあ、次の一撃で決めようぞ。切り裂け、正義の刃!”
テラキオンは光り輝く角を構え、ファマインを切り裂くべく突っ込む。
「くぅ、ファマイン、磁力線!」
ファマインはせめてもの抵抗として磁力線を放つが、それは叶わなかった。何故ならファマインは磁力線を放たなかったからだ。
しかし代わりにファマインは

全身に銀色のオーラを纏い、テラキオンを吹き飛ばした。

”ぐおぉ……!”
テラキオンは不意討ちの思わぬ攻撃に反応できず地面に叩き落されるように着地する。
「今の技は……ジオインパクトか?」
チェレンは脳内のデータバンクから、今ファマインが繰り出した技の情報を引き出す。
それによるとどうやら、ファマインはジオインパクトを覚えたらしい。
「……これは、ラッキーだな。ファマイン、ジオインパクト!」
ファマインは全身に銀色のオーラを纏い、テラキオンに突撃する。
”ぬぅ、しかし某は岩窟の獣。力果てるまで、戦い抜く!切り裂け、正義の刃!”
テラキオンが光り輝く角を構え、ファマインとぶつかり合う。
互いに一歩も退かない激突。テラキオンは力一杯ファマインを押し飛ばそうとするが、ファマインも負けじとテラキオンを吹き飛ばそうと力を込める。
やがてテラキオンが徐々に押されていき、遂にテラキオンは吹き飛ばされた。
”ぐああぁぁぁ!”
テラキオンは壁に激突し、その場に崩れ落ちた。
「ふぅ……なんとか、勝ったみたいだね」
かくして、チェレンは岩窟の救世主、テラキオンに打ち勝ったのであった。



今回はチェレン対テラキオン、決着でした。チェレンのファマインはサブキャラのポケモンにしては、新技を覚えたりと優遇されていますが、まあいいでしょう。では次回はあの緑の救世主と、彼女とのバトルです。お楽しみに。