二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 361章 イリスvsミヤマ ( No.447 )
- 日時: 2011/11/03 23:28
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
”英雄よ、吉報だ”
やっとこさフキヨセの洞穴から出ることができたイリス達。
ひとまずリオ、キリハと別れたイリスは、フキヨセシティへと向かうべく電気石の洞穴へと入る寸前に、コバルオンに呼び止められた。
「吉報?」
”左様。今し方テラキオンとビリジオンから思念が送られてきた。どうやら奴らも貴様らに力を貸すと”
それは、確かに吉報だった。
誰かも分からぬ誰かが残る救世主を打破し、救世主達も本格的にイリス達の助力をしてくれる。
”ひとまず、我は奴らと合流する。それから貴様の言っていた軍団の拠点を探すとしよう”
「うん、頼んだよ」
コクリとコバルオンは頷き、駆け出していった。コバルオンは結構早く、瞬く間に姿が見えなくなる。
「……さて、僕も行くか」
とイリスが一歩踏み出した、その時
「あの……イリスさん、ですか……?」
突然後ろから声を掛けられた。
振り返るとそこには、先端が少々跳ねた濃紺の髪に、白薔薇が描かれた薄紫色のロングスカートの女性がいた。
「はい、確かに僕はイリスですが……」
しかしイリスはこんな女性を知らない。
「そうですか。よかった、合ってましたか」
女性はホッと一息吐く。だがイリスはこの女性を知らない。
「で、一体あなたは?」
とりあえず、イリスは女性にそう尋ねる。
「あ、申し遅れました。わたくしはミヤマ。イリゼさんに言われ、あなたに会いに来たのですが……」
「父さんが?」
一体何のためだ、用があるなら直接来れば良いのに、とかイリスが思っていると
「ええ、あなたのジム戦巡りの邪魔をして少しでも挑戦を遅らせようとかなんか仰っていましたが……」
「地味な嫌がらせだな!」
そんなことをして何になるんだか。
「というわけで、わたくしはあなたと戦わなくてはならないのですよ」
「はあ、まあ、それくらいなら構いませんけど……」
とまあ、よく分からないまま。
イリス対ミヤマのバトルが始まった。
「それでは、わたくしから参りますわ。おいでませ、モアドガス!」
ミヤマの一番手は、毒・悪タイプのポケモン、モアドガスだ。
「いきなり奇妙なのが出て来たな……出て来い、デンリュウ!」
イリスはひとまず様子見のため、弱点の少ないデンリュウを繰り出す。
「では、モアドガス、ダストシュート!」
モアドガスは毒々しいゴミの塊を作り出し、デンリュウへと放つ。
「デンリュウ、かわして炎のパンチ!」
デンリュウは跳躍してゴミの塊を回避し、炎を灯した拳をモアドガスに突き出す。
「アイアンテールだ!」
そしてそのまま尻尾を鋼のように硬化させ、モアドガスに叩きつける。
「なかなか……ではモアドガス、ダークリゾルブです!」
モアドガスは黒いオーラを纏ったかと思うと、それを一気に解き放ち、デンリュウの体を蝕んでいく。
「なっ……デンリュウ、雷だ!」
デンリュウは超高電圧の稲妻をモアドガスに落とす。だが闇のオーラはデンリュウを蝕み続ける。
「モアドガス、サイコバレット!」
それだけではなく、モアドガスは雷を喰らってもなお堪えた風には見えず、銃弾のような念動力を機関銃のように連射し、デンリュウを連続的に攻撃。
「まだまだ行きますわよ、大文字!」
モアドガスは大の字の巨大な火炎を放ち、デンリュウを炎で包み込む。
「くぅ、毒タイプの割には、随分と攻撃するな……!」
毒タイプは相手を状態異常——主に毒状態にし、体力を蝕む持久戦に持ち込むのが基本戦術なのだが、ミヤマのモアドガスはとにかく攻撃してくる。
「当然ですわ。激しい毒の嵐、とくと味わってくださいまし。モアドガス、ダストシュート!」
モアドガスはさらに燃え上がるデンリュウに汚らしいゴミの塊をぶつけて追撃。これだけでデンリュウの体力はかなり削られただろう。
「デンリュウ、パワージェム!」
デンリュウは額から煌く宝石を無数に発射し、モアドガスを攻撃。
「雷だ!」
そこに激しく轟く稲妻を落とす。だがモアドガスは、効いていはいるようだが余裕の表情だ。
「堅い……!」
「残念ながら、このモアドガスは防御を重点的に育てていますの。ですから攻撃力は少々低めですけど、生半可な攻撃は効かないので。ではモアドガス、大文字!」
モアドガスは大の字の巨大な火炎を放つ。
「デンリュウ、相殺だ!雷!」
デンリュウはその火炎を、雷を落とすことで相殺する。
「パワージェム!」
そしてすぐさま煌く宝石を連射し、モアドガスを攻撃。しかしやはり、あまり効いているようには見えない。
「くっ、ならもう一度パワージェム!」
「モアドガス、サイコバレットですわ!」
モアドガスは銃弾のような念動力を連射し、デンリュウのパワージェムを一つ残らず撃ち抜き、デンリュウをも銃撃する。
「ダークリゾルブ!」
そして闇のオーラを身に纏い、すぐさま解き放ってデンリュウの体を蝕む。
「デンリュウ!」
デンリュウは痛みと苦しみに悶え、膝を着く。
「それではモアドガス、ダストシュート!」
モアドガスは汚らしいゴミの塊を作り出し、デンリュウへと放つ。
ダストシュートの直撃を喰らったデンリュウは吹っ飛ばされ、戦闘不能となった。
「よくやった、戻れデンリュウ」
イリスはデンリュウをボールに戻す。
「思ったよりも強い、それに攻撃型か……よし、なら次はこいつだ」
イリスは次なるポケモンを選択し、ボールを握る。
今回はイリス対ミヤマです。ミヤマは非公式のポケモン、ポケットモンスター ベガに登場するキャラクターで、トーホク地方の四天王を務めています。ちなみに以前出て来たレイカやサザンカ、モスギスも似たようなものです。レイカとモスギスは、少々設定が違いますが。ミヤマのバトルに持っていくまでの経緯は、別に手抜きではありません。いや、本当は思いつかなかったからですけど……まあ、それは置いときましょう。では次回もイリス対ミヤマ。相手は四天王なので、五対五のバトルです。では次回もお楽しみに。