二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 373章 イリスvsシャガ&アイリス ( No.468 )
- 日時: 2011/11/17 00:20
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ソウリュウシティ、ソウリュウジム。
この街のジムリーダーは、ドラゴンタイプ使いのシャガなのだが
「あたしもバトルしたい!したい!したい!」
とシャガの孫であるアイリスがせがんだため、ソウリュウジム再戦は特殊な方式で行われる事となった。
即ち、ダブルバトル。
イリスは二体のポケモンを使用し、相手はシャガとアイリスのタッグだ。
「よいのか、イリス」
「別に構いませんよ。ダブルバトルはあっまりやったことないですし、経験を積むのも大事ですから」
使用ポケモンはイリスが二体、シャガとアイリスが一体ずつ。
というわけで、バトル開始。
「さあ行け、オノノクス!」
「出て来て、オノノクス!」
シャガとアイリスのポケモンは、どちらも顎斧ポケモンのオノノクスだった。
「アイリスちゃんのキバゴは進化したか……相手がシャガさんならまずはこいつ。もう一体は、こいつだな」
イリスは繰り出すのポケモンを二体決めると、両手にそれぞれのボールを持ち、構える。
「よし。出て来い、ダイケンキ!リーテイル!」
イリスが繰り出すのは、初代エース、ダイケンキ。と、二代目エース、リーテイルだ。
「まずはこっちから。リーテイル、リーフブレード!ダイケンキ、シェルブレード!」
リーテイルは鋭い尻尾の刃を構えてアイリスのオノノクス(以下オノノクスA)に、ダイケンキはアシガタナを抜刀してシャガのオノノクス(以下オノノクスS)に突っ込む。
「オノノクス、ドラゴンクローで迎え撃って!」
「オノノクス、アイアンテールで弾き飛ばせ!」
オノノクスAはリーテイルの尻尾の斬撃を龍の力が込められた爪で受け、反撃にとリーテイルの体に一撃入れる。
オノノクスSは鋼鉄の如く硬化させた尻尾を振り、アシガタナを弾き飛ばす。
「シャドークローだ!」
そしてオノノクスSは爪に影を纏わせ、ダイケンキを引き裂く。
「くっ、メガホーン!」
ダイケンキも負けじと角を突き出してオノノクスSに突き刺す。
「オノノクス、辻斬り!」
イリスがダイケンキの方へと注意が逸れている隙に、オノノクスAはリーテイルの急所を切り裂く。
「くっそ、こっちもか。リーテイル、ロイヤルバーンだ!」
リーテイルは自然の力を爆発させ、衝撃波を放つが、オノノクスAの動きは異常なほど機敏で、サッとその衝撃波をかわしてしまう。
「残念だけど、キバゴの時に培った素早さは健在だよ。オノノクス、シザークロス!」
「リーフブレード!」
オノノクスAが両手の爪を交差させながら振り下ろすが、リーテイルは背中の葉っぱを巧みに操って受け止める。
「リーテイル、少しの間そのまま保っていてくれ。ダイケンキ、シェルブレードだ!」
リーテイルとオノノクスAはしばらく鍔迫り合いをさせておき、今度はダイケンキの方へと移る。
ダイケンキは弾かれたアシガタナを回収すると、それに水のエネルギーを纏わせ、オノノクスSに斬り掛かる。
「オノノクス、シャドークロー!」
オノノクスSは振り下ろされる刀を影の爪で絡め取り、グイッとダイケンキに近づく。
「瓦割りだ!」
そしてダイケンキの小回りが利かないことをいいことに、大きく手刀を振り上げ、勢いよく振り下ろす。
ダイケンキは叩きつけられた手刀に呻き声をあげるも、すぐにオノノクスSを引き剥がす。
「こうなれば一気に大技で決める。ダイケンキ、吹雪だ!」
ダイケンキはどこからか猛烈な吹雪を吹き荒ばせる。吹雪は同時に複数体のポケモンを攻撃できる技だが、そうすると威力が低下してしまうのでオノノクスSだけを標的とした吹雪だ。
「そのような吹雪では、このオノノクスは怯まんぞ。逆鱗!」
オノノクスは大きな雄叫びをあげ、全身に激しく躍動するエネルギーを纏って、怒り狂ったようにダイケンキに突っ込む。
自らの体を凍てつかせる吹雪をも厭わず、一心不乱にダイケンキに接近し、そして、その体を殴打する。
いや、殴打と言うより、これはその連続。乱打だ。
「ダイケンキ!」
オノノクスが繰り出す怒涛の連続攻撃を浴びつつ、なんとかできる限りガードしているダイケンキだが、その体力は確実に減っている。
「やばいな……」
シャガのオノノクスの攻撃力は相当だ。ダイケンキがいつまで保つかは分からないが、もし耐えたとしても無事ではすまないだろう。
そして不幸は、まだ続く。
「オノノクス、燕返し!」
オノノクスAが遂にリーテイルとの拮抗状態を破り、リーテイルの体を顎の斧で切り裂いたのだ。
「こっちもやいばいかよ!リーテイル、とりあえず下がってエアスラッシュ!」
リーテイルは後ろに大きく後退し、背中の葉っぱを羽ばたかせて無数の空気の刃を飛ばすが
「逃がさないよ、辻斬り!」
オノノクスAはすぐにリーテイルとの距離を詰め、空気の刃に多少切り裂かれながらも、リーテイルの急所を狙って爪を振るう。
「シザークロス!」
「くぅ、リーテイル、ロイヤルバーン!」
オノノクスAが交差させた爪を振り下ろすより早くリーテイルは爆発を起こし、自然の衝撃波を放ってオノノクスを引き剥がす。距離はそんなに離れていないが、しかし攻撃しようものなら対処はできる程度の距離だ。
「やりづらい。というか、追いつかない、か……」
イリスは一人で戦っているが、相手は二人。イリスは同時にダイケンキとリーテイル、両方のバトル状況を見て、両方に指示を出さなければならないが、相手はそうではない。
これはイリスにとって、かなり重い枷となっている。
「オノノクス、逆鱗!」
オノノクスSが最後の一撃を叩き込み、ダイケンキは吹っ飛ばされた。
「オノノクス、ドラゴンクロー!」
オノノクスAが距離を詰めて龍の爪を振るい、リーテイルは辛うじてそれをかわす。
「これは、割とピンチだな……」
ソウリュウジム再戦、イリス対シャガ&アイリス。
イリスは予想以上に、苦戦を強いられる事となってしまった。
今回は再戦シリーズ最後、ソウリュウジムです。相手はシャガとアイリスのタッグ、イリスはバトルの処理に追われていてピンチです。このバトルをタッグにした理由は、色々ありますが、第一に最後だからです。やっぱり最後は華々しく決めるべきだろうという僕なりの考えです。他には初代エースと二代目エースを共演させたいとか、シャガとアイリスのバトルを纏めてしまおうという作者都合とか、そんなんです。にしても両方オノノクス使っていると不便ですね。いつか書いたノボリ&クダリのバトルを思い出します(あの時は+と-だった)。分かる人なら分かるでしょう。分からない人は前作をチェック。では次回は、かなり早いですですがソウリュウジム再戦、決着にしようと思います。次回もお楽しみに。