二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 407章 積極的 ( No.545 )
- 日時: 2012/12/07 23:21
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: 0aJKRWW2)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「メタゲラス、大地の怒り!」
「メタグロス、地震です」
メタゲラスが大地を鳴動させ、土砂を吹き出そうとするが、メタグロスの地震で相殺されてしまい、失敗に終わる。
「思念の頭突き」
「メガホーンで迎撃だ!」
メタグロスは思念を頭に集中させ、宙に浮きながら突っ込んで来る。メタゲラスも角を構えて突進、メタグロスと激しく競り合う。
「地震攻撃」
しかしメタグロスはすぐに切り替えしてきた。折り畳んだ足を一本元に戻し、勢いよく地面に叩き付けて地震を起こす。
至近距離から強い衝撃波を喰らい、メタゲラスは大ダメージを受けるとともに、態勢も崩してしまう。そしてその隙に、メタグロスの追撃の手が伸びる。
「スプラッシュ」
飛沫を散らしながら激しく渦巻く水流を纏った足をメタゲラスに叩き込む。弱点を突く連撃。どうやら、このメタグロス、かなり積極的なアタッカーのようだ。
「もう一度思念の頭突き。そしてスプラッシュです」
メタグロスは態勢の崩れたメタゲラスに頭突きを決め、怯ませてから飛沫を上げた一撃で吹っ飛ばす。
「メタルブラスト」
さらに追い打ちで光線状の鋼を発射。メタゲラスはさらに吹っ飛ばされる。
「やば……」
出て来て早々、メタゲラスの体力はほとんど持っていかれてしまった。まさか最初からここまで強いポケモンが出て来るとは、イリスも予想していなかったようだ。
「強すぎるだろ、このメタグロス……!」
体感的には、フレイのメタグロスよりも強い。アクティブな分、メタゲラスでは対応しにくいところがあるのだ。
「当然ですわ。メタグロスはアタクシの手持ちのナンバー2。単純な力だけなら一番……そしてアタクシの手持ち同士で戦わせたなら、相性的にメタグロスが最も強い……」
どうやらカトレアの作戦は、最初に強いポケモンでこちらの戦力を削ぐことらしい。流石にエースは最後まで残しておくようだが。
「さあ、攻撃の手を緩めてはなりません。メタグロス、地震」
「くっ、メタゲラス、大地の怒り!」
メタグロスが放つ地面を伝う衝撃波を、メタゲラスは大地の怒りで相殺する。
「もう一発、大地の怒り!」
さらにメタゲラスは、間髪入れずにもう一度大地を揺るがし、地面から大量の土砂を吹き出す。
「スプラッシュ」
だがメタグロスは動じることなく、その土砂を身に纏った水流で流すが、
「もう一発!」
メタゲラスは三度目となる大地の怒りを放ち、再び大量の土砂を吹き出す。
さしものメタグロスも、大地の怒り二発分の土砂は流せず、ダメージを受けてしまった。
「この隙に攻撃だ。メタルブラスト!」
追撃として、メタゲラスの口腔から光線となった大量の鋼が発射され、メタグロスを撃ち抜く。
「一気に攻めるぞ! メガホーン!」
「させません。メタグロス、地震」
角を構えて突貫してくるメタゲラスに対し、メタグロスは地面を大きく揺らし、強力な衝撃波でメタゲラスの動きを止めてしまう。
「スプラッシュ」
さらにメタゲラスの動きが止まったところで、全身に水流を纏い、突撃する。効果は抜群だ。
「続けて思念の頭突き」
「そう何度も喰らってたまるか、メガホーン!」
メタグロスは思念を集中させた頭突きを繰り出すが、同時にメタゲラスも角を勢いよく突出し、メタグロスを突き飛ばす。しかし、メタゲラスも思念の頭突きで後退した。
「メタグロス、メタルブラスト」
「メタゲラス、メタルブラスト!」
メタグロスとメタゲラスが、同時に鋼エネルギーを発射する。しばらく双方ともに競り合っていたが、やがて両方とも打ち消された。しかし、
「メタルブラストです」
切り返しが早かったのはカトレアのメタグロスだった。一撃目が相殺されると、素早く二撃目を発射し、メタゲラスを攻撃。さらに、
「そろそろ終わりにしましょうか。メタルブラスト」
三撃目を発射し、メタゲラスを吹っ飛ばす。
地面を盛大に転がったメタゲラスは、完全に目を回しており、戦闘不能だった。
「くっ……戻れ、メタゲラス」
流石に圧倒的すぎる。技やスタイルの相性が悪かったとはいえ、メタゲラスの攻撃が通ったのは僅か三回。怒涛の攻撃により、こちらを攻撃に転じさせないこのメタグロスは、攻撃は最大の防御という格言を、そのまま体現しているかのようだ。
「あのメタグロスを突破するのに必要なのは、怒涛の連撃をかわせるスピードと、硬い装甲を破る高火力。それを併せ持つポケモンといったら……」
イリスはしばし悩み、次なるボールを手に取る。
「本当はもっと後に出したかったけど、しょうがない。ここを突破できなきゃ、どっちみち後はないんだ。頼んだぞ、ディザソル!」
イリスが繰り出すのは、悪タイプのディザソル。本来なら、悪タイプを弱点とするエスパータイプにぶつけたいが、現状このポケモンが、最も小さな被害でメタグロスを倒せると判断しての選択だ。
「ディザソル、怒りの炎!」
ディザソルは大きく吠えると、周囲から怒り狂ったように燃え盛る炎を出現させ、メタグロスへと放つ。
「メタグロスにこの技があるのを、もうお忘れになって? スプラッシュ」
そう、このメタグロスは厄介なことに、炎を打ち消すスプラッシュを覚えている。身に纏った水流で、怒りの炎も消火してしまった。
しかし、まさか本当に、イリスがスプラッシュの存在を忘れていたなんてことが、あるはずがない。
「ディザソル、スプラッシュ!」
ディザソルは攻撃後、メタグロスの動きが止まった一瞬のすきを見計らい、こちらも水流を纏った尻尾を、鋼鉄の体に叩き込んだ。
「さらに辻斬りだ!」
加えて鎌による斬撃も行う。急所を切り裂いたのか、メタグロスは少し苦しそうな呻き声をあげた。
「そのメタグロスは強いし、連続攻撃を喰らったらひとたまりもない。けど、そんなメタグロスでも、突撃系の攻撃の後には隙ができる。その隙があれば、ディザソルなら攻められる! 怒りの炎!」
攻撃後の僅かな隙を狙ったディザソルの連撃の締めは、怒りの炎だ。燃え盛る業火がメタグロスの体を包み込んでいく。
「…………」
そしてメタグロスが焼かれていく様を、カトレアは無言で見つめていた。
最近、表現力は多少なりとも上がったと思うんですけど、そのせいで文字数制限がかかって、終わりが微妙になっている気がします。そんなことはともかく、今回はカトレア戦その二です。メタグロスの強さが半端ないです。イリスはこれをどう攻略するのか……って、今ディザソルが頑張ってますけど。では次回はカトレア戦その三。お楽しみに。