二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 24章 麻痺 ( No.60 )
- 日時: 2011/08/02 11:47
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「ボルトック、帯電!」
ボルトックはメリープの電撃を吸収した後も、自らの体に電気を帯びさせ、攻撃力を高める。
「十万ボルト!」
そして避雷針と帯電で威力が膨れ上がった超高圧電流をメリープに向けて放つ。
「メリープ、コットンガード!」
メリープは綿に包まってその電撃を防御しようとしたが、綿は電撃が当たると弾け飛んでしまった。
「コットンガードは物理攻撃を防ぐ技だ。特殊技にはほとんど効果はないよ。ボルトック、ラスターカノン!」
ボルトックは口内に銀色のエネルギー溜め、それを凝縮して放つ。
「かわせ、メリープ!」
メリープは横に跳んでそれをかわそうとするが、ラスターカノンは思いのほか速く、直撃は免れたもののメリープは銀色の球を喰らってしまう。
「ぐぅ、メリープ、スピードスター!」
メリープは無数の星を飛ばし、ボルトックを切り刻む。しかしボルトックにはあまり効いていないようで、平然としている。
「ボルトック、辻斬りだ!」
ボルトックはメリープに向かって走り出し、通り過ぎ間際に鋭い爪で切り裂く。
辻斬りは相手の虚を突いて切り裂く技なので、コットンガードに類する防御技は使えない。というか使う前にはもう切り裂かれているのだ。
「ラスターカノン!」
「相殺だメリープ。電撃波!」
電気技は避雷針で吸収されてしまうので、技の相殺としてメリープは電撃波を放つ。しかしラスターカノンの威力は凄まじく、電撃波を貫いてメリープを襲う。
「追撃だ、十万ボルト!」
ボルトックは超高圧電流を放ち、メリープを攻撃する。効果いまひとつといえど、能力が二段階上がっているボルトックの十万ボルトはかなりの威力だった。
「さらに辻斬りだ!」
そしてボルトックはメリープの脇を通り過ぎ、その間際に切り裂く。
「流石ジムリーダー……強い……!」
メリープはボルトックの猛攻を喰らい、かなりダメージを受けている。あと二、三発ほどまともに攻撃を喰らえば、倒れるほどに。
「ボルトック、ラスターカノン!」
ボルトックは銀色の光を凝縮したエネルギー弾を口内より発射する。
「コットンガード!」
メリープは綿に包まり、その球を防御するが、綿は弾け飛んでしまった。特殊技も防御はできるが、すぐに弾けてしまうので持続性がない。
「十万ボルト!」
「もう一度コットンガード!」
ボルトックの放つ超高圧電流を、メリープは綿に包まって防御。しかし綿は弾け、メリープの防御技は消えてしまう。
「ラスターカノン!」
ボルトックは銀色の光を凝縮したエネルギー弾を口内より発射。メリープは今度はそれを防御する事も避ける事もできず、直撃を喰らってしまう。
「くっ、メリープ……!」
メリープはもうかなり疲弊している。避ける力どころか、攻撃する力も残ってはいないだろう。
「さて、動けないポケモンに攻撃するのは気が咎めるが、それも勝負の定め。止めを刺すよ。ボルトック、十万ボルト!」
ボルトックが超高圧電流を身に纏い、それをメリープに標準を合わせ、放つ。
「メリープ!」
これを受ければメリープはやられる。イリスがそう思った、その時
メリープは力を振り絞って起き上がり、輝く光に包まれる。
「な……これは……!」
デンジはその光を見て、驚きの表情となる。いや、驚いているのはイリスも同じだ。
「進化……!」
イリスがそう呟いたとき、メリープはその姿を変えていた。
その姿はメリープのように羊のようだが、羊毛のような毛は減っており、頭と首周りだけとなっている。そして二本足で立っており、皮膚はピンク色で角と尻尾は黒い縞模様、尻尾の先端の球体は水色っぽくなっている。
メリープの進化系モココ。分類は綿毛ポケモン。電気タイプだ。
「メリープ……モココに進化したのか!」
メリープの進化により、イリスの焦りは吹き飛ぶ。かわりにデンジがやや苦しい表情となる。
「まさかこの局面で進化とは……いや、でもモココのステータスはさほど高くない。ボルトック、十万ボルト!」
ボルトックはさっき中断した超高圧電流を再び放つ。狙いは勿論モココだ。
「モココ、コットンガード!」
モココはメリープの時よりも量の多い綿に包まり、十万ボルトを完全にシャットアウトする。
「進化して綿の質も変わったんですよ。モココのコットンガードなら、特殊技だって防ぎます。それだけじゃありませんよ、モココ、スピンテール!」
モココは回転しながらボルトックに接近し、回転で威力が上がった尻尾をボルトックに叩きつける。
「進化して新しい技も覚えました。モココ、アクアボルト!」
次にモココは電気を帯びた水を放ち、ボルトックを攻撃。
「くっ、ボルトック、反撃だ。十万ボルト!」
ボルトックは超高圧電流を放とうとするが、放てなかった。何故なら
「な……麻痺状態……!?」
ボルトックは体が麻痺していたからだ。
「特性避雷針でも、麻痺を吸収する事はできない。そしてアクアボルトは相手を麻痺状態にする事のある技。さて、これで止めです。モココ、アクアボルト!」
最後にモココは最大出力のアクアボルトを放ち、ボルトックを押し流す。
「ボルトック!」
見ればボルトックは目を回し、戦闘不能になっていた。
「負けたよ。あそこで進化するのも驚きだが、それ以上に君とポケモンの固い絆に驚かされた。君とのバトルは楽しかった、次会った時もバトルしよう。次は負けないよ」
デンジはバトル終了後、そう言い残して去っていった。
「……なんだか、デンジさんとバトルするとバトルの楽しさを改めて感じるな」
イリスはそう呟くと、近くにあったベンチに寝転んだ。
とりあえず……激しいバトルで電磁波による体調不良が悪化したっぽいので、休眠する事にしたのだ。
今回はデンジとのバトル、決着しました。そしてメリープもモココに進化しました。僕思うんですが、メリープの進化系統ってどんどん毛が刈られていってますよね。最終的にはなくなるし。まあ、そんなどうでもよさげな話は置いときまして。次回は特に決まっておりませんが、まあカゴメタウンから出るのは確かです。では、次回をお楽しみに。