二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 38章 イリスvsN Ⅱ ( No.81 )
日時: 2011/08/04 21:29
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

イリスはミクリとのバトルの翌日、Nとともにサザナミタウンを発った。
「ところでイリス。君はプラズマ団を撃退したお礼に優勝賞品となる物を貰ったらしいけど、何を貰ったんだい?」
Nはふと気になり、イリスに聞いてみる。
「タマゴ」
そう言ってイリスはケースに入ったポケモンをタマゴを取り出し、Nに見せる。
「へえ、どんなポケモンが生まれるんだろうね」
「それは生まれてみないと分からないかな。まあ、もうすぐ生まれそうなんだけど」
このタマゴをくれた人が言うに、このタマゴは3番道路に住む育てや夫婦が見つけ、たまたま通りかかったトレーナーに託した。しかしトレーナーは薄情なもので、そのタマゴをすぐに別のトレーナーに託す。そしてそのトレーナーも別のトレーナーにと、回りに回ってその人の下に。そして現在、イリスの下にある。
「わらしべ長者とは違うけど、まあ貰える物は貰っといた方が……」
そこでイリスの言葉は止まる。Nは何事かと思って横を向くと
「タマゴが……」
タマゴの殻が、ピキピキと音をたてて割れ始める。そして
「……生まれた」
イリスは以前にもポケモンのタマゴを孵化させた事があるが、いつ見てもポケモンが生まれる瞬間というのは良いものである。
生まれたポケモンは体がゴツゴツとした岩のようで、尻尾は棘付きの鉄球のような形をしている。そして一番の特徴は長く鋭い角だ。
「ライノスか……」
イリスは以前、ビレッジブリッジでこのポケモンと闘った事がある。正確に言えばこのポケモンを使うトレーナーに、だが。
「……N、お願いがあるんだけど」
「…………………………………………なに?」
Nは描写するのがとても難しい顔で、イリスに返す。間については言及してはいけない。
「僕とバトルしてくれ」



やはりというかなんというか、イリスは早速新たな仲間、ライノスの力を測るべくNとバトルする事となった。
「はあ……やっぱりこうなるのか。まあ、別に構いはしないけど、なんだか釈然としない」
Nは渋々といった感じでボールを取り出し、ポケモンを出す。
「それじゃあ、僕はこのポケモンで行くよ、キルギシア!」
Nが繰り出したのポケモンは、白い下半身と赤い上半身、そして金色の髪という人間に近い姿をしたポケモンだった。しかし、左右に髪と同色の盾がある。
「ドールポケモンのキルギシア、エスパータイプ……ラルトスの進化系?」
イリスは図鑑にラルトスの進化系と載っているのを見て、キルギシアを凝視する。
「接点がほとんどないぞ……僕のラルトスもああなるのか……?」
それは、今後のお楽しみ。
「まあいいや。行くぞ、ライノス」
ライノスはやる気満々という風に地面を蹴る。
「ライノス、毒突き!」
ライノスは毒を帯びた角を突き出し、キルギシアに突っ込んでいく。
「キルギシア、防御だ」
キルギシアは左の盾を正面に配置し、ライノスの毒突きを防御。
「だったらこれでどうだ。ランドバイブル!」
ライノスは地面に角を突き立てて地面を振動させる。その振動は増幅されていき、キルギシアに襲い掛かる。
「キルギシア、重力波!」
しかしキルギシアにはあまりダメージがなく、キルギシアは多大な重力を乗せた波を放ち、ライノスを吹っ飛ばす。
「くっ、でもライノスはそこまで重くないから、重力波のダメージもあまりない。ライノス、ストーンエッジ!」
ライノスは鋭く尖った岩を無数に放ち、キルギシアを攻撃。しかしキルギシアは左右の盾を正面に配置し、ストーンエッジを防御。
「だったら、地面に雷の牙だ!」
ライノスは帯電した牙で地面に噛み付く。Nはその意味不明な行為に一瞬と惑う。
しかし次に瞬間、地面から電撃が放たれ、スパークする。キルギシアもその電撃に巻き込まれる。
「地面を通して電気を伝えたんだよ。どんな技でも使い方を変える事で戦術の幅を広げられる。ライノス、毒突きだ!」
ライノスは雷の牙で怯んでいるキルギシアに突っ込み、毒を帯びた角を突き刺す。上手い位置に突き刺さったので、毒状態になっただろうとイリスは思った。
「キルギシア、マジックコート」
しかしキルギシアは毒状態にはならず、逆にライノスが毒を浴びてしまう。
「マジックコートは状態異常を跳ね返す技さ。キルギシア、シャドーボール!」
キルギシアは目の前にいるライノスに、影の球をぶつけて吹っ飛ばす。だがライノスはまだ戦闘不能ではない。どうやらこのキルギシアは防御に優れてはいても、攻撃系はあまり高くないようだ。
「ライノス、ランドバイブル!」
「キルギシア、バリアー」
ライノスは地面に角を突き立てて地面を振動させ、キルギシアに攻撃するが、キルギシアは自分の周囲にバリアを張ってその威力を減衰させる。
「キルギシア、重力波!」
キルギシアは多大な重力を乗せた波をライノスにぶつけ、吹き飛ばす。毒でのダメージもあり、その攻撃でライノスは戦闘不能となってしまう。
「ライノス!」
イリスはライノスの所へ駆け寄り、ライノスを抱え上げる。
「そのライノス、なかなか強いよ。特に、雷の牙を使った奇襲は、使えると思う」
Nも傍に寄って来て、ライノスを称賛する。
かくして、イリスは新たな仲間。ライノスを手にしたのであった。



終わりが微妙な気がしますが、毎度の事なので置いておきましょう。今回はイリスが新しいポケモン、ライノスをゲットしました。ライノスはサカキも使っていたポケモンです。ちなみに今回出たランドバイブルは自作のオリ技です。>>30をクリックすれば、詳細が載ってますので。では、次回は……たぶんプラズマ団とか出ます。お楽しみに。