二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_.... ( No.179 )
- 日時: 2011/09/10 20:17
- 名前: レディグレイ (ID: xq4DbqqB)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=LHrYVr915tM
*はんかちーふ*
「——————で、そのハンカチを。ね」
「・・うん。こけたとこ見られてたらしい・・・」
放課後、ってか授業が全部終わったあと。
ここは旧校舎の音楽室。
私の鼻の頭には絆創膏。手のひらの出血はそこそこのものだったので、数時間前ぐらいにやっと止まった。
その少し前に、ゴミ箱からばら撒かれたゴミを一緒に拾ってくれた青年が、少しでも血をおさえるため・・?だっけ?とか言って、刺繍のはいったハンカチを渡してきた。
「で、その人の名前は?」
「え、聞いてないけど?」
と返すと、真情は、はぁ!?と言う顔になった。
でもそれからすぐに半、呆れ気味の表情になった。
この顔から察するに、
クロムらしいね。とか思ってるに違いない。
あと、こういう場合の私に何を言っても私が聞き流すだろうということを真情は知っていたから、あえて何も言わなかった。
そのかわりに、
「ハンカチの刺繍、これって確か、香港の国旗じゃない?」
もしかしてその人香港人?
と。
いやいやいや。
ハンカチに香港の国旗の刺繍がしてあったくらいでその人を香港人と決めつけるのは・・。
と思ったが、
確かにあの人アジア系の顔してた。
「・・・うーん。もしかしたらそうかも」
「あとさ、このハンカチに付いた血、そろそろ洗い流さないと取れなくなるかもよ?」
あぁっと、そうだった、といいながら、音楽室を出てすぐの、廊下にある蛇口に手をかける。
・・・というか、ここの水って大丈夫なのか?
いろんな意味で。
それ以前に、水は出るのだろうか。
ゆっくり蛇口を回す。
少し硬かったが、すぐに水が出た。
おお、ここの水まだ生きてるっぽい。(綺麗っぽい)
なんとかハンカチの血をおとし、窓の近くに干した。
返す時は・・・・・
耀にきけば何とかなるか。
*
「・・それで?真情は、ここにいつまでいるつもり?」
何故か話の内容がそっちの方向に進んでいったため、真情に問う。
「どうだろうねえ・・・。でも、いつまでもここに滞在してるわけにもいかないの。私的に、さ。ほら、何かあったら私見に行かなきゃだし」
まったく、曖昧な返事だ。私がいえることでもないが。
「それは、真情がいま添っている奴らに何か変化があったら。ってこと?」
「うん、まぁ、そんな感じ。尽くすって決めたから。」
そういって、窓の外を少し悲しそうな目で見た。
尽くす、ね。
『——二つの未来。そして、二人の“神威”・・・。でも、未来は常に一つしかない。選択肢が二つあるだけなの。
どちらを選んでも、いいとは言い難いけどね』
少し前に、真情が言っていたことを思い出す。
二人の“神威”・・。「天の龍」に「七人の封印」と、「地の龍」に「七人のの御使い」・・だっけ?
なんかすごく複雑なのに真情は関わっているらしい。
そんなことを考えていると、真情がこちらに目を向けた。
「貴方も、そうでしょ?」
それはまるで私の心を読んだかのように。
真情の淡い目が光る。
「貴方も、尽くすって。そう、決めたでしょ。」
それと同じだよ。
そう、言った。
*
「お、遅れましたすみません!」
慌てて、生徒会室のドアを開けたのは、それから数十分後のことである。