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＊なんでこいつがいるんだよッ＊


「・・・んであんたは、校舎をフラフラしてたら迷ってここについた的な感じ？」

「うん、的な感じ」

コクコクと顔を立てにふる。
目の前の人は私を疑い深そうな目でじーっと見る。

「ほんとっすかそれ？バリバリあやしいっつーか、」

「ほ、ほんとだってば・・」
嘘だけど。
「第一、なんで休日にこんなのとこにいる的な？」

私が数秒間、沈黙する。
なんでって言われても困るから。


「・・・そーゆー君こそなんでこんなとこにいるの？」
「俺は・・・・・・」


こんどは、そいつが沈黙するばん。


「てかあんたの顔、どっかで・・・」
話題変えたなっ！？

と、そいつが何かひらめいたように顔を上げた。
「あんた、髪しばってみて」

「へ？なんで？」
やばいやばいっ、このひと気づいてる？
気づいてるよね！？

「いいから、」
いや、いいから、じゃねーよ。



＊




「ひぁぅ、」

目の前にいる奴に、後ろ髪をくぃっと掴まれる。

って。
コラァアアアッ！！
何すんだよぉぉお！！今すぐその手を離せっ！！


何かを閃いたように、そいつが「あ、」と声を漏らす。
「・・・やっぱｒふごっ！！」

そいつが言葉をすべて発する前に、私のキックが顔を直撃した。
そいつの顔に、私の靴跡が薄っすら（？）とついた。

「ってぇ・・。顔面キックとかマジありえないんですけどぉ・・」
「マジありえないとか、ソレ、こっちの台詞。早く私の髪からその手離せ」
あとそんなに引っ張らないで、痛い。

と付けたし。




＊




「で、あんたってオカマ的な？」
「ちげーよ」

即答。

ってかオカマって違うだろ、それ男が女装？するやつだろ。


「あんたあれでしょ？昨日の顔からこけてた人」
こけてた人言うな。

むっ、と睨むと、それを無視して、
どうしてあんた女なのに男装してる的なー？
と・・・。

「いろいろ深い事情があるんだよ、頼むから真顔でこっち見るのやめて」
なんか私悪いことした人みたいじゃん。

「旧校舎で迷子のやつが、男装とか。バリバリ怪しいんですけど」

「・・・・何その疑いの目」
「いや？・・ふぅーん。でも、このこと全校生徒に行ったら、パニくるだけじゃすまない的な？退学とかあるかもね。俺、バラしてあげようか？」
「たっ・・！？」

私の反応をみて、にやりと意地悪な笑みを浮かべた。

「冗談冗談ｗｗ言わないっすよ。俺、こういうシチュを遠くから見てるのも結構好きなんだよねぇ」
「君ウザいよ。」

「ま、でもあんたには絶対裏がある気がする的な。」

う、と口ごもると、図星？と言う目をした。

「じゃ、俺そろそろお暇する的な。」
そういって、すたすた歩いていく。

「あ、おいっ。昨日のハンカチ、返したいんだけど！！」

そいつは、振り返らずに、
「それはまた今度でいい的なー。あと、精々、男らしくすることっすねぇー」
と手をひらひらさせながら去っていった←