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＊とりっくおあとりーと１＊


「・・・・・・・はぁ、これじゃ誰が誰だかわっかんない」

「まぁ、そうですね・・・わかりやすい仮装の人はいいんですが・・・」
仮面をつけてる人はさっぱり、ですね・・・。

と、ハロウィン色に染まった廊下を歩きながら、菊と段ボール箱に入ったお菓子を運んでいた。（お菓子を準備してない人用の）


この学校の全校生徒が仮装していて、たくさん人とすれ違うのだが、分かる人もいるがわからない人がほとんど。

「それにしても、クロムさんの仮装かわいいですね。まるで長靴をはいた猫ですね」
「ああ、これね、」
実は長靴と猫耳としっぽ以外自分の持ち物なんだ。

そう、菊の言った通り私の仮装は童話の、「長靴をはいた猫」をモチーフにしている。
昨日慌てて、百均で猫の仮装セットと、茶色の長靴を買った。
んで、黄色のハンカチを三角下りしてスカーフにして、黒服に短パン、それらを全部装備すれば仮装の完成ってなわけだ。

いや、でもほんと最近の百均はすごいよ。長靴が売ってるとは思わなかった。
この仮装にかかったお金は税金も合わせて210円ｗ







＊





「ごめんな菊、手伝わせて。お詫びにあとで俺の作った菓子もらいに来いよ？」
じゃ。
と手を軽く振り。

「いえいえ、お役にたててよかったです。生徒会の仕事、頑張ってください」
と、微笑んでくれた。



菊と別れた後、仮装した人でいっぱいの廊下を走りながら、生徒会室へ向かっていた。




「段ボール全部届けてきましたっ」
と言いながら、勢いよくドアを開けると、仮装したいつものメンバーの顔があった。

「クロムちゃんお疲れ〜。助かったよ〜」
「ああ、クロムか。とりあえず席付け。これからの打ち合わせるるぞ」
んなことわーってるよ眉毛。こっちはさっきまで段ボールかついで校舎十駆け回ってたから疲れてるんですよ。ったく。


・・・・なんて、死んでも言えません。


私が席に着いて、プチ会議スタート。

「これからの予定だが。あー・・・・5時からのハロウィン後のパーティーまで各自自由行動。そのあとはまたその時考える。以上、解散」

はい、プチ会議終了ー。因みにわずか５秒ほど。

つか「そのあとはまたその時考える。」って、
ようは決めてないだね？そうだよね？








ん、と。まぁこんな感じでハロウィンが始まったのであった。