二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_.... ( No.244 )
- 日時: 2011/11/06 10:57
- 名前: レディグレイ (ID: WnNKWaJ3)
*とりっくおあとりーと5*
「ウマウマ。ぬ・・・これ誰からもらったお菓子だっけ。んん!?けほっけほっ、なにこれ。お菓子にタバスコ入れたの誰だよ」
世の中あたりとはずれがあるのなら、お菓子にだってあたりはずれがあるのは当然・・・・・・じゃなくて。
まじでこのお菓子くれたの誰!?おいしいと思ったのにあとからむっちゃ辛くなった。
ぼろいフェンス越しに、座って、まだ夕方になりかけの太陽を眺める。
旧校舎の、屋上にて。
私はあまり人ごみの中にいるのは慣れていない。
だから、こういう静かなところにいるとすごく落ち着く。
「はぅ・・・」
仮装用の猫耳と尻尾をとって、しばらく目をつむる。
もうすぐパーティーの時間だな。
そう考えると、すごく憂鬱。
結局ダンス相手決まってないし。
でも、生徒会はこの後集まらなきゃいけないので。
スッと立ち上がる。
古い校舎の、一階の階段に差し掛かったところ。
私の知っている顔に出会った。
私たちは同時に、あ。と声を上げた。
*
古い音楽室で。
「へー・・・それは超奇遇的な。あんたも人ごみは苦手っすか」
「クロム」
「へ?」
「あんたじゃなくて。私の名前はクロム・トルマリン」
「・・・・香。」
俺の名前的な。と、少しためらい気味に言った。
「あ、そういえば。あと30分くらいでパーティー始まるから、そろそろ戻らなきゃ。私生徒会でさ。香は?」
「んー。俺は、もうちょっとぶらぶらしてる的な。」
「あ、そう。じゃあこれ、あげるよ。今日はハロウィンだしな。」
ぽんっとお菓子の入った袋を投げる。
「これ。タルト・・?」
「おう。それじゃ、行くわ」
音楽室を出ようとした。瞬間。
「ちょいまち」
くいっと手首をつかまれひっぱられた。
「・・・・・・なに?」
「クロム、今日のダンス相手は決まった的な?」
「・・・・。いや。まだだけど」
じゃあ、と香が口を開いた。
「よかったら、俺と踊らない的な?」