二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ヘタリア】S e a r c h_.... ( No.245 )
日時: 2011/11/20 15:34
名前: レディグレイ (ID: J69v0mbP)

*とりっくおあとりーと6*



「・・・おわっ・・・と、ごめん」
歩きなれない格好をして歩いていたら、コケそうになるのは当然。
底の高いハイヒールを履いていたせいで、バランスを崩し香の胸にトスっと軽く倒れた。
その状態で顔を上げて謝ると、ふいっとそっぽを向かれてしまった。
「〜〜〜〜〜」
気のせいか、頬が少し赤く染まっているような。ないような。
きょとんと見ていると、小さく、聞こえないような声で、鈍感。と囁かれた。

「にしても、バレナイもんだな、意外と。」
「まぁその恰好をしていればたいていは大丈夫的な」




・・・この状況を、もう少し詳しく説明するには、数時十分前にさかのぼる必要がある。





















『・・・・・・はぁ!?えと、私、世間では男ってことになってるんだけど、正気?』
『それは俺に任せろ的な』

そして連れていかれたのは本校舎にある演劇部の衣装室。
ああ、なるほどって思った。
香曰く、ここで適当に衣装借りとけばなんとかなる的な。らしい。

あとは、今装備してた仮装を外して、髪を下せば完成と。

『OK、わかった。着替えるから向こう行ってて』

んで、私が何を着たかと言うと、妖精かなんかのスカートがふわっとなったパステルカラーのワンピース(?)になんかセットになっていた花飾りとハイヒール。


















「———ほい、生徒会のやつらに言ってきた的な」
「っていつの間に?なんて言ってきたんだよ」
「だから、『クロムさんはなんか調子が悪いとかで保健室へGO的な感じっす』てな」

どうやらこいつ、私が回想中にうまいこと説得してきたみたいだ。
てかよく考えたな。

「じゃ、行く的な?パーティー会場」
「ああ、うん」
そうだな、と返事を返す。
「俺的にその口調も注意した方がいいかと。知ってるやつに出くわして怪しまれたらどうする的な」
「じゃあどーすりゃいーんだよ。今更そんなこと言われても直らないし」
「え、そりゃあれ的な。こう、どっかの貴族じゃないけどお上品的な感じで」

レベル高いから!!
それを私にやれと!?

「・・・・。できるかぎりやってみるが。」
あー、あー、と声の調子を整える。

「・・・・・で、では参りましょ・・・う・・か」
「ぶっwww」
すっげぇ恥ずい。つかお前何吹いてんだよ。てめぇがやれっつたんだろーが!!

ハイヒールのかかとで思いっきり香の足を踏む。

がっ

「い゛っ!!」

「ざまぁw・・・っと違った。ざまぁないわねww」






そうこうしてるうちにパーティー会場。

わぁ、仮装している人がいっぱい。

会場内の床にはレッドカーペットが敷かれていて、たくさんの料理と音楽と、天井の電球は小さいものがたくさん集まって星屑のようだった。

そしてとても広く、全校生徒がここに入っても結構の余裕があった。


「広い、・・・・ですね」
「おー。さすがこの学園。高級感パネェ的な」

じゃ、おれ適当に飲み物とってくるからその辺の柱の前にいろ的な。

そう言い残して。

「あっ、ちょっと」
待てよオイ。

その声は人ごみにかき消された。