二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_.... ( No.32 )
- 日時: 2011/08/05 13:15
- 名前: レディグレイ (ID: TM1He8zT)
*ばーいーとー*
「は〜・・・疲れたっ」
休みの日、さっそく学園を出て北の森に向かった。
・・・のだが、
「ヴェーヴェー。なんか楽しみだね!ね?兄ちゃん!」
「ちぎっ!俺は来たくてこんなとこ来たんじゃねーぞコノヤロー」
じゃあ帰れよ。
「あ、もう帰り方あったら帰ってもいいよ?別に俺案内してって頼んだわけじゃないし、道も何とかわかるし」
「でも俺〜、帰り道わかんなくなっちゃった〜」
「ていうかこれ、もう道じゃねーぞ!俺も帰り道わかんねーじゃねーかコンチクショーめ!!これも全部バカ弟のせいだぞ!!」
「ヴェ!?ごめんよ兄ちゃん」
あーもーダメだこいつら。
なんで今、この人たちが私についてきているかというと、
昨日。
「ねーねー。クロムは休みになんか予定あるの〜?」
ってフェリシアーノが聞いてきたから、
「え、あ、うん。ちょっとバイト先を探しに・・・」
って答えたら、
「あ、じゃあ俺案内するよ〜。」
ってことになって、
「あ、そうだ〜兄ちゃんも暇そうだから誘ってみよー。にーちゃーん!!」
で、こいつ兄がいたのか・・・!!って思っているあいだに、
「うん、兄ちゃんも行けるって〜」
「俺はまだ行くって言ってねぇよ!!」
って勝手に話が進んでって、・・・・・うん。
こんな感じで、今の状況に至る。
二人はこんな森に来るのではなく、もっと街のほうに行くのかと思っていたらしく、すでに帰り道がわかんないと言っている。
にしてもこの兄弟、ほんと不思議な性格してるよなー・・・。
なんていうか、一言で、「ヘタレ」?
あ、そうそう、フェリシアーノの兄の名前はロヴィーノ・ヴァルガス。
「ヴェっ!もしかして、クロムのバイト先ってあそこじゃない?」
「あ、そうかも」
「やっと見えてきたな」
見えてきた建物はそこまで大きくはなく、すべて木材で出来ているっぽかった。
所々に植木鉢があり、色とりどりの花が植えてあった。
「わぁ〜なんかかわいいお店だね〜」
看板には、『ケーキ屋「季楽」へようこそ!!』と書いてあった。
ここはケーキ屋の季楽というお店らしい。
ドアを開けると、カランカランとベルの音がした。
その音を聞き、奥から女性の声がした。
「はぁーい。今行くので少々お待ちくださーい」
「ちぎっ。なんか、いいにおいがするぞ。」
「ここケーキ屋って書いてあったからね」
10秒くらいして、さっきの声の主が出て来た。
茶髪で、緑と紅の珍しいオッドアイの女性だ。
ポニ—テールをしている。
そして私を見て、
「待っていたわよ」
といって優しそうに微笑んだ。
*
今日はなんだか忙しかった。
ケーキ屋「季楽」の店長、ユウリ・レナーリアさんはとても優しい人だった。
あの兄弟がユウリさんをナンパしててうけたよw
あとケーキ食べて紅茶飲んでた。
ユウリさんは店主に結構お世話になっている。と言っていた。店主はああ見えて顔が広い。知り合いはまだまだたくさんいるだろう。
ユウリさんによると、店主から私がここに来ることも聞いていたし、私の細々事情も知っていた。
もちろん、私が女だけど男のふりをしていることも知っていた。
ユウリさんは忙しい私に、「来れるときでいいわよ。ここに来るのは」と言ってくれたので助かる。
それにしてもユウリさんの紅茶はおいしい。もちろんケーキもおいしかった。なんでも、ユウリさん特製のブレンドティーらしい。
明日は日曜日で休みなので、バイトに行こうと思う。