二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_イラリク受付中! ( No.327 )
- 日時: 2011/12/29 16:32
- 名前: レディグレイ (ID: 9pyjQi2E)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=LxkEr-3GCGU&feature=related
*新年あけまして、大ピンチ。2
「あーっ、冷蔵庫空っぽやん。パエージャが作られへん〜」
ひーん。微妙嘘泣きをしながらトーニョが言った。
冬休みも半分終わり。今日は12月31日。
「そういえば、朝ご飯で全部材料を使ったような・・・・」
記憶がある。
現在時刻は7時30分。夜の。
「今の時間は・・・近所のデリが閉店前の安売りしてるな・・」
「クロムちゃん買い物行くん?ほな、俺もついてくな」
もう暗いし。
「あー、うん。わかった。コートとマフラーとってくる」
*
「寒むぅ」
外に出れば一気に寒気が体を襲う。
学園を出て街に続く道を歩く。
「今日、雲っとるなぁ」
「天気予報が、明日は雪だってよ」
寒くて鼻も手も真っ赤にしながら、結構どうでもいい話をしていた。
その時。
ぴろりーん。
ぴろりーん。
「ん?何この音。」
私のカバンの中からだ。
ごそごそとカバンをあさって、音の発信源を探した。
「・・・携帯?」
「あ、それ。フランの携帯とちゃう?」
「そうそう。もう買い替えるからってもらった」
携帯付けて、メール欄を見ながら答えた。
フランシスからかな?そう思って見たら、
「・・・・何故にこいつ」
名前ところを見ると『アーサー・カークランド』とあった。
あるぇ?まさか。眉毛さんですか?
この人フランシスが携帯買い替えたこと知らないとか?
え。うそ。
てか会長さんってフランシスと連絡取りあうのか・・・。
「どしたん?」
固まっている私に、トーニョが話しかけた。
どうしたもこうしたも、そう言いつつ、携帯画面を見せる。
「『Help.』・・・って。ああ!!これくそ阿呆眉毛からやん!!てかあいつ空気読まんやっちゃなぁ。こんな時にメールかけてきやがって」
くそ阿呆眉毛とは。
前々から思ってはいたがトーニョと会長さんの仲はあまりよろしくないらしい。
いや、よろしくないどころではないな。
すれ違った瞬間から殴り合いはじめてるような仲だから。
それにしても酷い言われようだ。w
「でもヘルプって。どういうことだと思う?トーニョ」
考えてみよう。
一見あのプライドの高そうな会長さんがそう簡単に人に助けを求めるとは思えない。
しかも微妙に仲がいいとは言えないフランシスにメールをするとか、・・・・・相当だぞこれ。
「さぁな。知ったこっちゃないわ。」
ふい。あいつのことなんかどうでもいいような顔をする。
と思ったら突然閃いたような顔をして。
「もしかしたら、最近ここらで有名な誘拐犯とやらにさらわれたとかちゃう?」
———あ。
よりによってまさか。
なんて思ってたはいたけれど。
「トーニョ・・・。それ、ビンゴかも」
トーニョは驚いたような表情で、はは、と力の抜けた声で笑った。