二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_イラリク受付中! ( No.364 )
- 日時: 2012/01/11 21:20
- 名前: レディグレイ (ID: 9pyjQi2E)
*新年あけまして、大ピンチ。8
愛する人を失った世界には、どんな色の花が咲くのだろう
大好きだった君へ
愛していた君へ
私の一番の君へ
もう会えない君へ
なま、え?
私には、名前はないよ。
そう。私は碧の眼をしているんだね。
自分の顔を見ることはないから、知らなかった。
これ、この花綺麗でしょ。
私の一番好きな花。
「————ん・・・う・・」
ツンとする変なにおい。
血なまぐさい。
まるで、密封された部屋に血や臓器をばら撒いて、何日もその部屋にいるような・・・そんな感じだ。
そのにおいに目が覚め、微かに目を開ける。
何をやったんだろう、服はシャツとズボンで、破け気味だ。
びりびり。10分の6くらいで破れて?破かれて?いる。
原型は取り留めているが。
痛い。頭が痛い。そして重い。
手のひらを見ると、べっとりと血がついていた。
あれ。私って怪我をするようなことなんかしたっけか。
手を目の前までもってこようとする。
ん?
何かがおかしい。
あともう少し、もう少しで手が上がるのに。頭の司令塔がおかしくなったのだろうか、手が上がらない。
それどころか、足も動かない。
なんでだ。
自分の体の動かなさに驚き、ようやく視界を広がらせる。
「———!?」
あ、かろうじで首は動く。
でもそれより、その場の、目の前に広がる光景に驚いた。
ここはどこだ。
冷たい、コンクリートの床と壁。それも結構薄汚れていて、ほんのりと赤い光が目の中に差し込む。たぶん電気だろう。
でも所々に、模様のように、血がついている。
時間がたったのだろう、黒くなっているのもある。
そういえば、私。
思い出した。家を出るために、裏口に回って、でも開かなくて、それで後ろから———。
だとしたら、私はかなり危ない状態にあるのでは?
そもそも手足が動かない時点で何かをされたに違いない。
うん、まだ大丈夫。生きてます。
あ、そうだ、あとの二人は?
「・・・・・トーニョ、会長さん?・・・」
普通に声も出る。
「・・・・・んんぅ・・・クロムか?」
「・・・無事で、・・・はないようですね。」
その様子だと。
「頭が・・・俺たち、どうなったんだ?・・手足も動かねぇ・・」
「ふわぁぁ・・なんや、頭ががんがんする・・・。」
よく寝たなぁと言わんばかりに大きなあくびをしながら言うトーニョ。
振り向けばすぐ隣にいた。その向こう側に会長さんがいる。
「ったくお前は、本当に呑気だよな、こんな時に。」
これだから脳みそトマト野郎は。
「なんやと、このくそ眉毛。頭どうかしてるんとちゃう?」
だいたいお前が裏口なんか誘ったから、こんなことに。
私にとってはこんな場所で、しかもこんな状況で口喧嘩ができる二人の方がよっぽどどうかしていると思う。
ガチャン。