二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ヘタリア】S e a r c h_イラリク受付中! ( No.369 )
日時: 2012/01/14 23:14
名前: レディグレイ (ID: 9pyjQi2E)

*新年あけまして、大ピンチ。9


「!・・・てめ、誘拐犯!!俺たちをここから出せや!!」

ガチャンという音がした方を見ればさっきあの部屋で手に包丁を持ってドンドンしていたやつがいた。

誘拐犯の左手にはボウガンが握られていた。腰にボウガン用の矢が入った袋があった。
右手には、長い槍。
二つとも血まみれだった。

誘拐犯——その男は、不気味に、にやりと笑った。
黄ばんだ、並びの良くない歯が顔をのぞかせる。

「防音対策は万全だから、いくらでも叫んでくれていい。さぁて、誰から殺るか・・・」

うん、間違えない。やっぱり誘拐犯は殺人犯でもあった。
でもそんなに呑気に考えてもいられなさそうだ。

このままでは本当の本当に殺させる・・・。


カチ、ボウガンをセットして、


「ああそうだ。その前に」
男が、壁についてるスイッチを押した。

——パッ

赤い電気が気味悪く、すべてともった。
辺りがたちまち明るくなる。

「ほら、アレを見てみろ。アレはもうだいぶ前に捕まえた奴だ。これがなかなかしぶとくてねぇ、気は失ってるがまだ生きてる」

部屋の隅、目を向けた方向には、ぶちまかれた人間の体のいろいろなもの、血、そして血が・・・
明らかに1人のものではない。数人・・・・いや、10人は超えているだろう・・・。

「・・・・お前、・・・それ、うちの制服・・・」
会長さんの言葉はとても詰まっていた。

男が言うアレ。
それは学園の制服を着た女子生徒だった。

胸のところに、二年生を示すオレンジ色のクラスバッジと、名札がついていた。

男はその二年生にゆっくり近づいていく。

今度は、ボウガンではなく槍を、手に構えて・・・・・


「・・・お、おい!!やめろ!!」

とうとう男は、二年生の目の前までやってきた。

「っ何をするつもりや!!」

会長さんとトーニョが叫ぶ。
私は、言葉すら、出てこなかった。
何をするつもり。そんなのは決まっている。槍を振り上げて。

私たちの目の前で、その二年生を———
















<     >


























「—————っっ!!!」
思わず目を伏せた。

とても、とても嫌な音が響いた。

私の呼吸が、一気に速くなる。

目の前で、人が殺されている。
と言う事実のせいで。



あいかわらず目は伏せていたが、音だけはどうしようもなく、・・・ぐちゃり、ぐちゃり。何回も槍を刺しているのだろう、聞こえてくる。


きっと私以外の二人は、呆然とそれを見ているのか、私のように目を伏せているかのどちらかだ。





しばらくして、音がやんだ。


グイ


かと思えば、急に顎が持ち上がった。
目を開ければ男の顔がすぐそこにあった。

髪の毛を掴まれて、顔を上げられた。










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中途半端サーセン