二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ヘタリア】S e a r c h_イラリク受付中! ( No.376 )
- 日時: 2012/01/22 09:58
- 名前: レディグレイ (ID: 4pf2GfZs)
*新年あけまして、大ピンチ。10
「顔を伏せてちゃ面白くないだろう?」
何をいうかと思えば。
私は荒い呼吸をしながら男を睨みつける。何だその目はと言わんばかりに髪の毛をつかむ力を強くする。
「っっ」
そして、ポケットからある物を出して私の顎に突き付けた。
こいつ、スタンガンを隠し持っていやがった。
あれだ、あれ。命の危機ってやつ。
まさか、中途半端な電圧のものを持っているとは思えない。
「やめろ!」
会長さんが叫ぶ。
「今すぐその手を離せや!!」
トーニョも叫ぶ。
それを聞きもせず、男は無言でスタンガンのスイッチを、
でも、感電死で死ぬのは御免だ。それに今はまだ・・・。
押した。
「ぁっ・・・・!」
ぐっと目をつむって。
ビリビリ。
SIDE:クロム、いったん終わり。
*
「あー・・・・まったく。どこへ行ったんだか・・・」
1月1日の午前10時。
今日の旧校舎はとても静かだった。
というのも、「冬休みだから徹底的にここ調べるぞ!!」と張り切っていたクロムがいないからだ。
男子寮に行って、三階の窓からクロムの部屋に侵入してみたが誰もいる気配はしなかった。
「んー・・・今日は元日だし、バイト先は休みだと思うんだけどなぁ・・」
暇つぶしに、ほこり被った階段を歩いたり、理科室の模型で遊んでみたり、屋上からジャンプして飛び降りてみたり。
ぴん。マット運動を終えた後の決めポーズをして。
「あ・・・・」
「あ・・・?」
その瞬間、あ、と声をした方を見れば。
「え?貴方今、屋上から・・・」
「うん?ドチラ様デスカ?」
いやそれこっちの台詞。
茶色のロングの髪がふわりと揺れる。
くすくす。
*
「ぐあっ!!」
その場にいたクロム以外の全員が目を見開いた。
「お、前・・・、何を、した・・・」
クロムが目を開けるころには、男は部屋のドア付近でよろめいていた。
ビリッ。
スタンガンを押した瞬間、スタンガンの電気が走るその直前。
クロムの体から青白い電気が放たれた。
そのあいだ、わずか0.02秒ほど。