二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ヘタリア】S e a r c h_イラリク受付中! ( No.391 )
日時: 2012/02/05 16:42
名前: レディグレイ (ID: 9pyjQi2E)

・短編


*いつかの夏と謎の入り口



「・・・はぁ、はぁ・・・・。このあたりのはずだけど・・・」

フランスに教えてもらった場所は、イギリスにある人がほとんど住んでいない地域。



息を切らして、汗をぬぐう。

俺が今いるのは、森の中。

太陽の光は木々に隠されて見えない、届かない。

辺りを見渡して、やっと見つけた小さい道。

吸い込まれるように駆けていく。



「アーサーっ!!」


その薔薇園はとても綺麗だった。


「お、おま、イタリア!?」


けれどそれに見とれている暇はない。


「ねぇ、アーサー!!お願いだよ!力を貸して!!」

アーサーは——イギリスは、とても驚いたような表情だった。

「なんでお前がこんなところに・・・。それにその名前で・・・」


薔薇の手入れをしていたイギリスにすがりつく。

「お願い、助けて!助けてあげて!!もう、頼れるのはアーサーしかいないんだよ・・・」

ただお願いと、助けてと縋った。

しゃがみこんで、ひたすら頼んで、いつも白旗を振るときのように、何でもするからと縋った。

「お願い・・お願いだから、助けて。助けてあげて。・・・・・・・・・・兄ちゃんを、———————向こうの俺を、」

ぼろぼろ。ぼろぼろ。

気づいたら、泣いていて。

まるで幼い子供のように。


「お、おい・・・。わかった、わかったから泣くな・・・、イタリア、立って、顔を上げろ」

泣いた子供をあやす母親のように困った顔をして、わかったから。と呟いた。











「ふぁぁ・・・」
眠い目をこすって、洗面器の前に立ち、鏡に映る自分の姿を見て、それから顔洗って、歯磨きして、髪の毛整えて。

夏でも朝方は寒いから薄い長袖の上着を羽織って。





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イタリアとイギリス。
妙な組み合わせですよねw