二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブン〜特別な運命の糸〜 参照200突破!! ( No.65 )
- 日時: 2011/08/11 10:00
- 名前: 刹那 (ID: Er39FcTT)
第10話「ラティアの秘密・前編」
〜中学部音楽室〜
ラティアはピアノの前に座り、カノンを弾いて居る。其処に、フィディオが来た。ラティアは顔を上げず、カノンを弾き続ける。
フィディオ「やっぱり此処に居た。」
ラティア「練習は?」
フィディオ「もう終わった。」
ラティア「何時もより早いわね。」
フィディオ「監督の都合で早く終わったんだ。」
ラティア「じゃあ、自主練でもしたら?」
フィディオ「其の積りだったんだけど、ピアノの音色が聞こえて来たんだ。」
ラティア「…要するに、私のピアノを聞きに来たって事?」
フィディオ「うん。」
フィディオはラティアの隣に有る椅子に座る。
フィディオ「もう直ぐFFIが始まるんだ、見に来てくれるか?」
ラティア「…仕事がない日、気が向いたら。」
フィディオ「そっか。」
ラティアは素直じゃないので、素直に相手に気持ちを伝える事が出来ない。好きな相手なら尚更。でも、フィディオは知って居た。「気が向く」は、彼女の表現で「OK」と言う様な意味だと言う事を。
フィディオ「1時間目、家庭科だって。」
ラティア「何するの?」
フィディオ「家族の団欒… とか何とか。」
其の時、ラティアが演奏を止めた。ラティアが演奏を途中で止めるのは珍しい。フィディオも驚いた表情でラティアを見る。
ラティア「…家族… か。」
フィディオ「そう言えば、ラティアの両親ってどんな人?」
ラティア「…知らないわ。」
フィディオ「知らないって… まさか、産まれた頃に亡くなった… とか?」
ラティア「…さあ。」
フィディオ「…ラティアって、イタリアに来る前の事、話すの嫌がるよね。」
ラティアは何も言わず、窓際に座った。フィディオも隣に座る。
フィディオ「…今は?俺と2人きりだし、1時間目は誰も此処を使わないから誰も来ない。勿論、話したくないなら良いけど…」
ラティア「…嘘なの。」
フィディオ「えっ?」
ラティア「…話すのが嫌って、嘘なの。本当は『話したくない』じゃなくて『話せない』の。」
フィディオ「話せないって…?」
ラティア「私…
5歳より前の事、何1つ覚えてないの。」
何か、前にもこんな展開が有った様な… じゃなくて、ティアラの時に有ったじゃないか!!←五月蝿い