二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナイレGO 〜味方になれない俺でも〜 ( No.16 )
日時: 2011/08/17 14:53
名前: 流翠 ◆JwI8YyfJDc (ID: UE6W7gUy)

   —第四話—










少年も動揺していた。

しかし、かまわず剣城は鋭い視線を少年に送る。

少年はうつむく体勢になるが、何かを気取っているかのようにまた、

ニッコリと剣城に微笑む。そして、少年の口が開く。


 「あぁ、そうさ。俺は、拓人の双子の弟の神童シアン、って言うんだ」


少年がここではじめて喋った。さっきのクールな外見は嘘だったのだろうか。

剣城が悩んでいるところに、また喋る。


 「俺、雷門中に送られたんだ。お前、剣城だろ!? 噂は聞いてる」


そこへ、剣城が聞き覚えのある声が聞こえた。


 「キャプテン! 結構つかれましたね」


天馬だった。もちろん拓人もいた。

剣城は考える。

神童には、弟がいたのか!? 剣城が初めて聞く情報だった。

それなら、もちろん本人は知っているはずだ。

しかも、何故この少年曰く、神童シアンはシードなのか。

また疑問が出てきた。


 「じゃあ、俺は行くよ。拓人によろしく」


その後ろ姿は、どこか不安を思わせた。





剣城もみんなが練習を再開したグラウンドに戻って行った。


 「剣城! 練習始めるぞ」


剣城に気付いた拓人が声をかける。

この声からは何も感じない。何か秘密を隠しているようには思えない。

剣城は拓人を呼び止めた。


 「ちょっと来い」


拓人は不思議に思いながらも、剣城についていった。