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「初めましてッ、えーと…今日1日お世話になります、楠木鈴です!」

ほ、ほあ。
ふわふわキュートな女の子がたくさん！


50)隠し事はいつか必ずバレる。


「じゃあこのメイド服着替えてきてね、すず」
「え、あ、うん。ていうか今私の名前ひらがな表記じゃなかった?」
「あ、違うのがよかったら決めちゃっていいよ!　みるくとかまかろんとか…」
「すずでいいわ」

友達というのは、しょこら(本名いろはちゃん)のことで。
文字通りチョコレート色の長い髪で可愛い奴ですよはい。



「…それにしても」

更衣室で一人、手にもったメイド服を見ながらぼんやりとしていた。
これがモノホンのメイド服か……ミニじゃん。あ、黒ハイソも履くのか。
ていうかメイドの皆さん可愛かったなしかし…いや当たり前だけど。
甚平で挨拶した自分が恥ずかしいよ。せめてコレに着替えてから挨拶したかったよ。

「すずー、着替えたぁ〜?」
「あっ…待って!」

そうだ開店前までに着替えなきゃ…


　＊＊＊


「オイ、まだなのか山崎」
「そんな急かさんで下さいよ…あと30分はかかります」
「てめェ早くしやがれ!　じゃねェと切腹だぞコラ!」
「そ、そんな理不尽な…」

「近藤さん、何を落ち込んでるんですかィ。別に近藤さんは悪くありやせんぜ」
「いやしかしだな…」
「俺に黙ってメイドカフェで働こうなんて、鈴もいい度胸でさァ…」


すまん鈴ちゃん。マジごめん。
もう早々とバレました。







(　わァ!　すず可愛いー!　萌え萌えだよ!　)

(　…そ、そうかな…………
　　　　　　　　　　　　　　え?　萌え?　)