二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【質問コーナー設置!】 ( No.239 )
日時: 2011/09/02 20:11
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)




「ちょっ…新八くん、どこ行くのさ!?」

不意に倉庫を飛び出した新八くん。
気絶している様子の沖田さんと神楽ちゃんを置いて、追いかけた。


60)終わりよければ全て良し。


どこに向かうのかと思いきや、
そこは倒れた隊士たちが寝込んでいる一室だった。
一人の隊士を見て、新八くんは呟く。

「思った通りだ…」
「…だから何が? 自己完結しないで説明してよ」

何だよどっかの名探偵くんみたいに眼鏡ギラつかせちゃって。

「みんな、幽霊にやられた人は一様に蚊に刺されたような傷がある…」
「……」

へぇ。
それって、じゃあ、つまり。

「あれは、幽霊なんかじゃない…!」



 ***





はー…今日も暑いねー。
さて、昨日に引き続き木に吊るされた人…いや、天人が一人います。

「あのー…どうもすいませんでした。
 私地球でいう所謂蚊みたいな天人で…お腹の子を産むために、エネルギーが必要だったんです」

それが昨日の赤い着物を着た女のこと。
近藤さんを先頭に、沖田さんや原田さんらが蚊みたいな天人をジッと凝視している。(ていうか近藤さん復活したんだ)


「沖田さんももう大丈夫なんですか? 傷とか残ってたりしてないんですか?」
「え?」
「いや、ほら、昨日頭ガンガンやられて…」

あれは見てるこっちも辛かった。怖かった。
沖田さんは「あぁ、」といつものポーカーフェイスで軽く息を吐いた。

「あんなの傷にもならねェや」
「あ〜さすが真選組一番隊隊長は違うなァ、幽霊は敵でもないし頭打ち付けられて傷にもならないなんて」

強いなァ君は。
じゃあその額の絆創膏は何なんだい? え? 言ってごらんよ。

「閻魔とちょっくら殺り合ってねィ」
「無理な言い訳はやめましょうよ」

よく生きて帰ってこれたね。
閻魔の強さは知んないけど。

沖田さんはチラリと縁側に座る土方さんと寝転ぶ銀さんを見やった。

「旦那は今回の報酬が欲しいみてェだが、こっちとしては慰謝料が欲しいもンでィ」
「…それは正論かと」


500円くらいでいいんじゃないかな。え? 安い?
沖田さん強いからこんくらいでいいよ。



…ま、とりあえずこれで一件落着ってことですね。
もうこんな経験はしたくないな、たとえ幽霊でなくとも。
ていうか今回私全然活躍してないしィ。
眼鏡の方が若干目立ってたくね?




——江戸の暑い夏は、こうして幕を閉じた。




( そうだな、私…ちょっとばかし強くなってみようかな )