二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【江戸は台風模様】 ( No.271 )
日時: 2011/09/18 13:05
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)



「とっつぁん、あれ見ろィ!」

あぁもう、今度はなんだよ。


68)シルバーウィークつってもどうせ3連休なんだろ? 3連休でいいじゃん。


「やべェ、観覧車に向かってますぜ。間違いねェ…チューするつもりだ!」

ベンチに座って休憩を取っていたとき。
次は観覧車に乗るらしい二人を沖田さんが見つけた。
てか、チュー? は?

「そうなのか?」
「観覧車っつったらチューでしょう。あれはチューするために作られたんでさァ」
「いや別にチューだけじゃないでしょうよ」

普通に高いところから景色を眺めたり、
ただ涼むために入ったりですね…。

「ちゅ、チュウ!? 知らなかった! 栗子ちゃんが危ない、行くぞォォ!!」

知ってたとか知らなかったとかの問題じゃ…ないのに。
やっぱり3人は猛ダッシュで観覧車の方へと駆けていってしまった。

いっつも私と土方さんが取り残されるんだよ! もう私も行ったろか!(やけくそ)

「はぁ…。ったく」

すっかり追う気も無くなった私は(ホントは違う理由なのだけれど、)全身の力を抜きながら溜め息をついた。

「ほんと最初から最後まで困った人たちですね」
「…っふ」

土方さんはタバコの煙を吐いたかと思うと、口角を上げて軽く笑いを零した。

「…何がおかしいんですか?」
「愛なんて幻想だと思っていたがな…」
「……?」

どうして土方さんがいきなりこんなことを呟いたのかは分からない(それは後になって、) 。

首を傾げていると、何でもねェと言いながら土方さんは立ち上がった。

「今度は観覧車だ。どんな手を使って奴等が邪魔するか分からねェ、行くぞ」
「あ…いや、今回は止めときます。行ってらっしゃい」
「あ? 何言ってんだよてめェ。……あ、そうか。高ェの苦手なんだったなァ」

少し、ほんの少し。
土方さんが黒く微笑んだような気がした。


「てめェ人にお化け屋敷入らせといて観覧車に乗らねーなんてこたァ……ないよな?」
「えぇ? お化け屋敷入りたいって言ったのは土方さんじゃ…」
「違ェよ。苦手を克服するってのは大事なことだ、行くぞ」
「いやいやいやそれじゃあ土方さんだってお化け怖いの克服しましょうよ!」
「怖くねーよ」
「嘘つけ!」


意地でも自分の弱みは見せないつもりかコノヤロー!