二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【江戸は台風模様】 ( No.273 )
日時: 2011/09/18 22:03
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: H4NN94uP)


「うあァァ…」

なにこれ、もう死んでいいスか。


69)土下座しても許してくれない相手には鉄拳を。


結局私は土方さんに引きずられて観覧車へ。
チクショー、少女が成年の力に敵うはずねーだろコノヤロー。
と言っても私だって3年もすれば二十歳ですが…あ、そうかこの世界はサザエさん方式なんだった。

除々に地面から離れていくのを感じて私は何故か吐き気を催した。
無理無理無理なんで超ゆっくりなの? いやビューンいかれても困るけど。
気が付けばめっさ高いとこにいましたー、的なのが嫌なんだよアァァアァ嫌だ!


「さっきからうるせェんだけど」
「え? 聞こえてたんですか?」

そういえば最初らへんでもザキさんに心の声読まれてたような。
恐るべし真選組。

「てゆーか何で土方さんなんかと乗らなきゃなんないかなァ…。
 普通あの二人みたいに好き同士で乗るもンでしょう。…あー、もしかして土方さん、私のこと」
「遺言くらいなら聞いてやる。ただし10字以内でだ」
「スミマセン斬ラナイデ」

こんな密室で刀抜かれちゃお仕舞いだよ!
アメリカンジョーク…ん? イタリアンジョークか? はたまたインディアンジョークか。
どれでもいいけど土方さんはジョークが通じないから嫌だ。

「土方さんはアメリカかイタリアかインドどれがいいですか?」
「…は?」

土方さんが変なものを見るような目で私を見た瞬間。

「!」

バラバラとヘリのプロペラ音が耳をつんざいた。
何事かと思い恐る恐る窓の外を見ると。

「なっ…何じゃありゃ」

黒いヘリの扉が開き、殺し屋13と名乗った例のバカ3人がライフルを構えた。
狙う先は、勿論栗子さんの隣にいるチャラ男。

「ちょ、こんな所であんなんぶっ放されたら私たちも終わりですよ! どうしますひじか……」

窓の外から土方さんに視線を移した。
が、そこに土方さんの姿は無く、ドアが全開されていた。

「え、えええええええ!? ドア開いてッ…ひイィィィイィ!!」

ゆらゆらと揺れるゴンドラ。
ドアが開いているもんだからバランス崩してこけたりなんかしたら絶対落ちる。死ぬ。

「どッ…どこ行ったんですか土方さん!? 私を一人にしないでェェ!! Don't leave me alone!!」

開いてる扉と反対の窓にへばり付く私。
ま、まままずはドアを閉めなくちゃ…いやでも、と開放されたドアを見据えていると。

「なッ…?」

屋根の上に、土方十四郎らしき人物。
グラサンかけて、肩には……でかいマヨネーズ? いや、あれはバズーカだ。マヨ型のバズーカ。


「と、トシィ!?」

ヘリの近藤さ…ゴリラ13が驚きの表情を浮かべた。

「トシ? 誰だそれは。俺は愛の戦士、マヨラ13」
「いやそっちのが誰だよ」

なにあれなにあれ。もーホント何なんだよ皆13になっちゃって。
13にどんな思い入れがあるんだよ。あ、近藤さんがお妙さんにフられた回数か。


「人の恋路を邪魔する馬鹿は消え去れ!」

そう言って、マヨラ13はバズーカを発射した。
マヨネーズ色に光る光線は、黒ヘリのプロペラに直撃。

殺し屋13共は叫びながら地面へと墜落していった。


「あぁ……係員に怒られる」



 ***


「ったく、酷い目に遭いましたよ」

そう言いながら私は茶碗に白米を盛る。

「てめーは無傷だろィ」
「そーゆー意味じゃないですよ。なんであんた等のヘリが墜落したことで私が怒られなきゃならんのですか!」

頭に鬼の角を生やし、晩ご飯にがっつく沖田さんと近藤さんを見やった。
頬にガーゼしてたり鼻に絆創膏を貼ったり。あの高さから落ちてよく軽傷でいれたね。

それよか大事なことがある。
ヘリが墜落したことによって一部のアトラクションが壊れたということで何故か私が怒られた。
幸いそのアトラクションには客がいなかったからいいものの、と許してはくれたけど。
てかどーせ人気ないアトラクションなんだろ? それなら新しいの作るいい機会だと思うんですけどね!


「てゆーかご機嫌気分で帰ってったとっつぁんが一番ムカつく」

不意にしゃもじを握る力が強くなる。

あの後、栗子さんは何故か土方さん(マヨラ13)に一目惚れして七兵衛さんと別れた。
何故惚れたのかは全くの謎だ。あれのどこに惚れる部分があったよ。

「まぁ最初っからこれが目的だったんだから結果的に成功だろィ」
「違うぞ総悟。真の目的は暗殺だったじゃないか」
「アンタまだ引きずってんですか! 殺すのはお止めなさい、相手は攘夷志士でもないんだし」
「チャラ男という名の攘夷志士だったらどうするんでィ」
「えー返答に困る」

もうやってらんないよコイツら。




( 今度は普通に遊ぶ目的で遊園地いきましょうね! )