二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【銀魂】真選組女中ですけど。【ギャグ99%】 ( No.312 )
日時: 2011/10/06 20:12
名前: いちか ◆iK/S6sZnHA (ID: kVKlosoT)



「あ、鈴ちゃん。どこ行くの?」
「ザキさん。どこって決まってるわけじゃないですけど、フラフラと」

サボりじゃないもんね。


80)休みの日といっても家にこもってるだけ。


「…あ、銀さん」
「げ、甚平女」

黄色の甚平に身を包んで町をふらついていると。
前方から、銀色のクルクル頭が見えた…と思えば、やはり銀さん。
死んだ魚のような目はいつものことだった。

ていうか、げ、って何?

「なに、お使い? えらいねー嬢ちゃん」
「違いますー。お使いでもパシリでもありませんっ」

頭に伸びてきた銀さんの右手を払い、得意気な顔を見せた。
うふふ、よくぞ聞いてくれました! え、聞いてない?
いや私言いたいから言わせて!

「非番の日なんですよ、ひ・ば・ん!!」

バックにどーん!、という効果音をつけて。

そう、今日は待ちに待った非番の日。
非番って言ったらね、そりゃあ嬉しいどころじゃないよ。
ものっっそい嬉しいんだよ!!

非番=何もしなくていい=マヨ男やサド男の言うこときかなくていい。

ひゃっほおおおおおい!
今日一日は自由な身なの! 自由の女神なの!

なのに、目の前の天パコノヤローは。

「ふーん」

の、一言。

「…え? ふーん、て何? ほら、もっとテンション上げようよ」
「何だよ、てめェまで多串くんみたいなこと言うのか? 他人にテンションの指摘までされる筋合いねーんだよ」

そう言いながら耳をほじる糞天パ。

「あーそうですよね、銀さんは非番のありがたみなんて分かんないですよね。毎日非番だから」

嫌味っぽく言ってみせると、案の定銀さんはピクリと反応して。

「何だとコノヤロー、あァん?」
「いいですよねー毎日暇で。好きなことやりたい放題ですよねー」
「いやいや逆に毎日忙しいからね銀さん。パフェ食う暇もないからね」

路上の真ん中でジリジリと睨み合う二人。
行きゆく人々の視線なんて知ったこっちゃない。

「嘘バレバレですよ銀さん。つくならもっとマシな嘘ついたらどーですか」
「そのムカつく顔、多串くんに似てきてねーか? いや、沖田くんかなァ」
「似てたまるか」

嫌だ、私瞳孔開いてないよね? サドめいた表情してないよね?

「じゃあ今からどこにお仕事で?」
「どこって、あそこだよ」
「どこだよ」

「付いてくりゃー分かるさ」

銀さんは片方の着物の裾を翻し、私に背を向けて歩き出した。
付いてくりゃ分かるって……用は付いてこいってことか?
どうせ仕事場じゃないんだろうな、新八くん家とか。

…まぁ、なに、
私も非番で暇だし、付いていってあげよう。